美少女モデルは、男の子!?

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表題作回路接続

飛渡颯,19歳,ファッションモデル
ちひろ,17歳,ゴシックファッションモデル

その他の収録作品

  • あとがき(神楽日夏)
  • あとがき(香坂あきほ)

あらすじ

素性のわからない謎の美少女モデル・雛世。その正体は、実は17歳の内気な男の子。引きこもりのちひろは、デザイナーの兄の頼みで「雛世」を続けている。外に出るのは「雛世」のときくらい…。そんなある日、人気モデルの飛渡颯にうっかり秘密を知られてしまう。初めは「口止め料」としてキスを仕掛けてきた颯に戸惑ったちひろだけれど、彼の優しさに触れるうち、いつしか惹かれていき――!?
出版社より

作品情報

作品名
回路接続
著者
神楽日夏 
イラスト
香坂あきほ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784877249861
2.7

(9)

(0)

萌々

(2)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
22
評価数
9
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数8

受けのゴスロリ女装がOKなら。

 美少女が表紙なので、一瞬、私はBLを買ったはずなのに、買った本を間違えたのか!? って思うレベルですが、実は彼女はきちんと男の子です。
 男であることを隠し、素性のわからない謎の美少女モデルである雛世が表紙である人物の設定。
 けれど、実は雛世は17歳の内気な男の子であるちひろがモデルとして演じているに過ぎない。
 ちひろの兄は、デザイナーで、当初、モデルの宛てもなくこじんまりと仕事をしていた時に、ちひろが頼まれてモデルを始めたままずっと、17歳になるまで「雛世」としてそのブランドの看板となり続けていたのだ。
 高校も行かず、ひきこもりとなってしまったちひろにとっては、外に出るのは雛世の時だけ、後は自宅で兄のブランドであるWebページの管理をするだけだった。
 そんなある日、兄がデザインした洋服が映画に使われることとなり、雛世自身も映画に出ることとなってしまう。
 成長していく自分と、雛世になることに限界を感じ始めていたちひろは猛反対するが、既に決定してしまったことだと、兄に無理やり説き伏せられ、渋々ちひろは雛世として撮影されることに同意する。
 そんな中、相手役の飛渡颯にうっかり雛世が実は男であるちひろであることがバレてしまう。
 颯は「口止め料」としてちひろの唇を奪ったものの、雛世としてではなく、ちひろの話をきちんと聞いてくれ、危ない時には一番に駆けつけて守ってくれる。
 そんな優しさにちひろは次第に颯に惹かれていくが――。

 という話でした。
 まあ要するに、女装をさせられてきた美少年が、自分にはそれしか価値がないのか、と思っていたところに、本当の自分を愛してくれる人を見つけて恋に落ちました! というまあBLにはよくある王道パターンですね。
 でも、雛世の女装がどちらかというとゴシック系の女装で、元ゴスロリ娘の私としては、挿絵も十分にステキなんですが、挿絵になってない部分も妄想だけで十二分にご馳走様です! という感じです。
 いやあ、雛世いいよね。
 それと、素のちひろの拗ねた感じとかがかわいくて、受けの女装がご馳走様です! で、ゴスロリ大好き! という人は是非、読んだらそれだけで幸せになれると思います。どうして、雛世の服には全部挿絵がついてないのか……と床を叩きたくなるぐらいには。
 それから、颯の王子様っぷりも、大事なポイントですかね。なかなかここまでの王子様も、近年のBLではなかなかいないです。
 あのきらびやかな王子様然とした王子様ではなく、さりげなく手を伸ばしてくれる感じ……って、王子様じゃなくて騎士ですね。騎士!!
 もう、かゆいところに手が届く感満載で素晴らしいです。
 受けのゴスロリ女装がお好きな方は、好きな世界観だと思います。オススメです!

1

引きこもりモデルの自立と初恋

女の子?と見まごうイラストの表紙は嫌いじゃりあません。
黒崎あつしさんの『お嫁さんになりたい』とか橘紅緒さんの『専属契約』みたいなのはけっこう好きです。

自分のことを「ちひろ」と言ってしまう可愛くて世間知らずな男の子も好きです。
実際いいたら引きますしイタイと思いますが、BLネタなら歓迎です。
対等に仕事のできるカップルや大人同士の深いストーリもいいけれど時にはこんなふわふわした甘くて可愛いラブもいいものです。

そんな可愛くて無垢な子を独占して溺愛いてしまいたくなるブラコン兄や颯の気持ちよくわかります。
引きこもりモデルのちひろたんは、ウエッブデザイナーになってもこれまで同様引きこもってしまいそうですが、本人もカレシも気にしないどころか歓迎かも?ですね。

ストーリーも展開もまったくちがいますが、『専属契約』は、女優のお母さんに言われて女装してCMに出るというお話でこれもとても好きな作品です。
美少女と女装というキーワードに萌える方にはお勧めです。

0

外への一歩を踏み出せたのは

今回はメンズファッションモデルと
ゴシックファッションブランドの美少女モデルのお話。

ひきこもりだった受様が
攻様に出会って外の世界に目を向ける様になるまで。

受様は
七歳上の兄がブランドを立ち上げた時、
ドレスを着てモデルとなって以来六年、
専属モデルを務めています。

ゴージャスなドレスで濃いメイクを施せば
謎に包まれた専属美少女モデル・雛世ですが、
化粧をとったらただの引きこもりの男の子。

受様としては最初は性別が判難かったとしても
いつまでもドレス姿は似合わないと思うのに、
最近ではヴィジュアル系バンドのPVにまで出演、
熱狂的なファンが着くまでになります。

そして今回、
兄が念願の映画衣装を担当した関係で
映画にまで出る事に!!

しかも出番も少ないと聞いていたのに、
実際は機械仕掛けの暗殺者役で
人間の男性と恋に落ちる設定だというのです。

撮影現場で相手役として紹介されたのは
二つ上の青年で
ストリート系のラフなファションから
クールなスーツスタイルまでこなす
今人気のメンズモデルでした。

彼が今回の攻様ですね♪

緊張から震えが止まらない受様は
相手役の攻様にリードされて
なんとか最初のシーンをこなしますが、
その接触で男の子だとばれてしまいます!!

慌てる受様に攻様は
口止め料と称して唇を・・・と迫りますが、
懸命な抵抗の可愛らしさに笑って手を引きます。

なんでこんなことするの?

撮影の合間も傍で助けてくれる攻様に
徐々に惹かれていく受様ですが、
撮影が進むにつれ、
応援にまぎれて過激なメールまで届く程、
雛世の熱狂的ファンがネット上で騒ぎ出します。

そして迎えた最後の撮影シーンで
攻様と二人で歩く予定のセットが崩れ、受様が転落!!

攻様によって腕を捉まれた受様は
間一髪助かりますが、一体誰が何の為に?!

神楽さんの商業誌デビュー作の雑誌掲載作を
大幅に改稿して文庫化。

雛世という作られた自分にしか
価値を見出せなかった受様が、
攻様と出合った事で新たな世界に踏出し、
自分のやりたい事を見つける様子が
無理なく描かれていて楽しく読めました♪

掲載作との共通点は
キャラ設定くらいとの事ですが、
攻様は落ち着いて包容力の有る性格に、
受様はかなり内気になりましたが
その分内面描写が濃くなって、
それぞれのキャラに厚みが出たと思います。
お兄ちゃんの性格が一番変わってましたね。

香坂さんのイラストもGOOD。
細かい衣装までイメージ通りでお話に華を添えています。

今回は同じく専属モデルの受様のお話、
水瀬結月さんの『アクアマリンの飛沫』をオススメします。

3

ゴシック・ドール。

初めて読んだ時、まず感じたのは『あ~、これは受キャラクターに対する好みがキッパリ分かれそうだな』ということでした。
ちなみに、私はまったく平気です。キライじゃない。逆に、すごく好き・好みのタイプだとも言いませんが。

むしろ、ちひろ(受)の兄がダメでした。←逆の人多そうだね・・・
行き過ぎたブラコンだからじゃなくて(イヤ、そこもまったく好みではないんだけど)、それでもホントに『ただちひろ第一の異常なブラコン』だったら、好みとは言えないもののそれはそれで芯のあるキャラクターとして受け止められたと思う。

でも、結局この兄は自分の仕事のためにちひろに映画出演を強制したり、都合のいいときだけ利用しているとしか感じませんでした。半端なんですよ。

個人的に、こういう自分勝手なキャラクターが大ッキライなんですよね。


中卒後、高校へも行かずに引き籠もりで、兄がデザイナーを務めるゴシックファッションブランドの顔である専属モデル『雛世』(ドレスで女装)を嫌々ながらも務めているちひろ(受)。
外見だけではなく、中身も17歳の年齢不相応に幼い感じで、一人称は『ちひろ』です。

そして、颯(攻)は19歳とは思えないくらい紳士的なんですよ。
年齢以上に大人びて落ち着いたキャラクターで、ちょっと好青年過ぎて逆に胡散臭いくらいなんです。イヤまあ、颯はキライじゃないけど決して好きなタイプではない。
これで(他はそのまま)『ヘタレ』ならすごく好みなんだけどな~。

でも、颯とちひろのCPはなんとも初々しくて可愛くてよかったですね。


冒頭にも書きましたが、この作品はちひろのキャラクターを受け入れられないとかなり厳しいんじゃないかと思います。

映画にモデルにデザイナーと題材は派手ですが、ラブ面はなんともピュア~です。私が神楽さんでいちばん好きなのはそこかもしれない。決して『女装(ドレス)受』目当てじゃないから、ホントに。


評価は(神楽さん作品ではよく言っていますが)結構迷いました。

メインのキャラクターとラブはともかく、それ以外の部分(兄や監督関係が特に)がなんとも鬱陶しくてイライラしました。
ラブ以外は完全に『中立(以下)』でしかないという気はするんですが、あくまでも『ラブストーリー』なんだからラブ面がいいのでもう『萌』で。←メインのラブだけなら『萌×2』でいい。こういうピュアさは(これはこれで)すごく好き。

神楽さんは作品によって個人的にハッキリ好みが分かれがちな作家さんですが、こちらは中でもいい方です。

ただ・・・イラストの香坂さんが苦手なので、それが非常に残念です。
特に、こちらはイラストの力が大きい題材だと思うので。

イラストでマイナスしたいくらいに(しないけど)苦痛でした。

3

か わ い い

最初、主人公のちひろの一人称が「ちひろ」ってとこにかなり衝撃を受けました(笑)
いい年した男の子が…って.

私も人のこと言えませんが男女では驚きも変わってきますよね!?ip[j

でもまあちひろは可愛いんで○ɂilRjn[g

女装して雛世としてモデルしてる時よりも、化粧おとしてカツラ取った素の姿の方が可愛いっていう颯の意見に賛成!

引きこもりしてるからか、ちひろってどこか浮世離れしてるというか何か世話焼きたくなるようなタイプなんですよね~

過保護なお兄ちゃんに可愛がられて育ったせいか、甘え慣れてて無意識でとる行動が可愛いっていうのもちゃんと伝わってきましたhLhLĂn[g

個人的にこういう颯みたいな陽気な人気者の攻めってあんま萌えないんですけど、颯があまりにもちひろのこと好き過ぎて…しかもそれをストレートに表現してくるから良かったです炫!

「……もう、ちひろはなんでこんなに可愛いのかな。なにをしても、なにを言っても可愛くて、どうしようかと思う。僕は絶対かなわない」
って…………
好き過ぎるだろ!!!!!///

雛世ファンからの熱烈な、ちょっと危ない系のメール見たお兄ちゃんの怒り狂い方がすごかったので、もしかしてちひろに兄弟以上の感情を!?って腐った目で邪推させられました←

2

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