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古い作品の新装版だそうで、大分書き直しが入ったようですが、、、
今だったら、ケータイで、メールだろうが通話だろうが、何かと連絡取り合って、繋がりまくりな高校生
それが、初出が古くて、現在ほどべったりケータイに依存していない分、4人の間に、適度な距離があるのがいい。
今回新しくなったという、表紙のイラストも、4人の視線がまるで絡んでいないところが、作中の4人の関係性を象徴していていい。
最初から伊集院は水瀬が好きで、水瀬を姫扱いして甘やかしているのに、当の水瀬は、ちゃんと別の意志を持って、東郷を好きになる所もいい。
伊集院の家で、雰囲気に飲まれて押し倒された水瀬が、流されきれずに伊集院を拒絶し、伊集院もそこで身を引くのもいい。
水瀬と東郷の初Hがすまたな所もいい。
3人の関係に、ハッキリとした決着が付かないまま終わるラストも、
「未成年」らしくて、いい。
青春小説にBL要素があるみたいな、甘酸っぱくて切ない作品だと思います。
最初は恩田さんの『ネバーランド』っぽい感じなのかな〜と読み進めておりましたが、やはり!かわいさんです!トライアングル大好きだ〜!
朴訥とした東郷もこれはこれで素敵なのですが、対する伊集院がいいですね〜。DKとは思えないジェントルさを備えています。同級生というより、先輩にいそう。
甘い反面一途な男だと思うので、今後の活躍に妄想が膨らみます。
読んでて思春期を思い出すような、とっても素敵な作品です!
かわいさんの学園もの。
高校生が主人公の甘く切なくちょっぴっり苦い初恋のお話です。
空色スピカのシリーズを読んだ時に興味を持ったのですが、1996年に発行された作品の文庫化で古くて合わない気がして手に取りませんでした。
でもなんとなく気になり「いつか読みたい」と心にメモしつつ今回機会があり読むことができました。
パステルカラーの風景の中に明るく人懐こい男の子がいて、泣いたり笑ったり弾けたりしながら、恋を知って大人の階段を上り始めるというイメージです。
恋人同士としてまとまり切っていないし、ライバルもいるしというところで終わるので、その後の彼らの進路や恋の行方など想像すると、そんな年頃はとっくに過ぎているのに自分のことにようにあれこれ考えを廻らせキュンキュンしてしまいました。
また、彼らの10年後や20年後の様子が見たくなります。
NASAで活躍してたり旧家の柵のを抜け出してアメリカでまた愉快な4人組が再結成されたりしてとか、奥手な誰かはなかなか進展せず 周りをやきもきさせたりしそうなど妄想しました。
いつか続編が出たらいいなあ。。。。
時代感や古さを感じさせない作品で、
いいものは時が立ってもいいもんなんだと改めて実感しました。
電子書籍で読了。挿絵なし。
何気なく入手したのですが、これはアタリでした!
あなたが道を歩いていると、向こうから複数の男子高校生がじゃれ合いながら歩いているのに気づきます。ぼんやりと彼らを視覚に入れつつ歩き続けていると、その中の二人の目線を合わせるんですね。その瞬間、片方の子がスッと目線をそらすのを目撃します。
「ちょっと待て!今の何だ?あの二人に何があるんだーっ!」
その二人がケンカしているような様子ではない。相変わらずじゃれ合い続けている。ぼんやりしていた私の頭はクッキリとし、もう、悶々とし始める……
そんな感じのお話です。
登場人物は、現実的ではない設定の子もいるんですけれど、かわいさんの筆力でそこはかとなくリアル。
彼らの学園生活を覗き見しているおばさんは、もう、初々しくて、若々しくて、萌え転げました。
かわい有美子さんの作品の中で猫の遊ぶ庭と並んで好きな作品です。
書き下ろし短編も収録しての文庫化…との事だったので、あやふやなまま終わってしまった水瀬と東郷の関係も決着が付いてしまうんだろうか、と期待半分不安半分だったのですが、結局はあやふやなまま終わってしまいました。
でもそれで良かったかなと思います^^
今も1996年にビブロスから発行されたノベルズが本棚に並んでますが、13年間という月日を感じさせない作品です。