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表題作君の瞳が困らせる

正体不明!?な19歳・南塚靖由
駆け出し作家・樋田真潮

その他の収録作品

  • あとがきとおまけ。

あらすじ

20歳の売れない作家・真潮は、一見優等生、実は傲慢勝手な年下の大学生・南塚に見初められ(?)迫られるが…!?
出版社より

作品情報

作品名
君の瞳が困らせる
著者
坂井朱生 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344817463
2.6

(6)

(0)

萌々

(2)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
13
評価数
6
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

もう一度読んでニヤニヤ

表題作の長編に、あとがきの後にショート6ページがあります。
自分的には、表題作を二度読んでから、ショートを読まれると良いかもと思っています。

どちらも真潮(受け)の視点でストーリーは進みます。

真潮は、昌己に手を出さない代わりに、南塚と期間限定で付き合うことになります。「2か月のうちに、南塚と寝なかったら真潮の勝ち」という賭けに乗りますが、真潮は遊び人のはずの南塚が時折見せる視線が気になって…という話です。

ショートは後日談。南塚の言動の意味を知った後での、「好きだと言って」と請われるのを待っている真潮と、そんな心情に気づいていない南塚にほのぼのしてしまいました。

南塚は実際遊び人だったのですが、その原因は高校時代に真潮に「キスが下手」とフラれたことから。実は一途だというのがすごく良かったです。事情を知ってから読み直すと、序盤の南塚の必死な場面とかニヤニヤしてしまいました。

真潮が少しずつ惹かれていく過程も自然でしたし、タイトルに合った「困らせる瞳」がちりばめられていたのも嬉しかったです。真潮の職業が、駆け出しの小説家というのも面白かったと思います。

真潮が一軒家で一緒に暮らしている幼馴染二人(桐谷昌己と田渕楚良)の登場も、でしゃばるというものでなく程良いスパイスになっていました。私は幼馴染も気に入ってしまったのでスピンオフ作品があるのかと探してみましたが、どうやらこの1冊で完結のようです。残念ですが、作中でも二人はノーマルで書かれていましたし。

個人的にツボだったのは、真潮の書店の最長滞在が4時間だというくだりです。あぁー、分かる!丁度それくらいだよね!と非常に共感した場面でした(笑)

素直になれない意地っ張りな受け、遊び人だけど実は一途な攻め、周囲の者(友人)に祝福される設定、再会モノがお好きな方にお勧めだと思います。

ただ、具体的な描写は出てきませんが、攻め受け二人とも他の人と遊んだ過去はありますので、苦手な方はご注意ください。

1

主役2人のことがよく解らない??

真潮は、幼馴染の桐谷昌己、高校からの友人の田渕楚良と一緒に暮らしています。
寝坊癖という理由から他の二人とは違い大学に通っていない真潮は、作家とバイトを掛け持ちしつつ、家の料理係もしながら暮らしているようです。
ある日真潮は、田渕の大学のキャンパス内のカフェにいたところ、 ちょっと遊び人のような感じの男につきあわない?などと話しかけられます。
どこかで会ったことがある風な発言をしていますが、真潮は知らない顔だし、突っぱねるのですが… なんとその夜、ナンパ男・南塚は桐谷に連れられて家にやってくるのです。
さらにはバイト先にもやってきて、しかもバイトの終わりまで外で待っていて…、いよいよストーカーっぽい南塚ですが、彼は真潮にある提案をします。

それは、二ヶ月に及ぶ賭けをしようというもの。
二ヶ月間付き合って、その間に真潮と南塚が寝たら南塚の勝ち、そうでなかったら真潮が勝ち。
でもこれを断ったら、南塚は真潮の大切な同居人・桐谷にアプローチするというのです。
ぽやーんとして騙されやすそうな優しい桐谷なので、真潮は友人を巻き添えにするのを避けたい。 しぶしぶ、この賭けを呑むことになります。

話の流れがビミョーに無理やりな気もしますが、 バイト以外には出不精だったはずの真潮は、南塚に呼び出されてデート(!?)をしていきます。
最初のデートこそコケたものの、真潮を気遣っているらしい南塚に真潮も居心地が良くなるようで、 でも(もはや意地を張るかのように)好きにはならなくて、 でも流れとなし崩し的にキスやお触りは許可して…と、なんだかいろいろよく分からなくなってる…!
賭け期間の最後の日、直前まで爆睡していた真潮はころっと南塚に騙されて、いまは一日後で賭けは時間切れだと教えられ、最後に…とお願いされて抱かれます。
つまり賭けは南塚が勝ったというわけです。
でも南塚はそのことには触れずに、真潮と別れるのです。
真潮は騙されたのを家に帰ってから知りますが、彼も何のアクションも起こさず…。
このあと南塚がもう一度会いに来て、いろいろと釈明だの説明だの種明かしをしていますが、それの内容についてもちょっと「?」ってなりました。
真潮は真潮でなんだかずっと受身だし、 相手が動かなければ自分はじっとしているっていうスタンスはどうかと思います。
もう賭けがどうとかは置いておいて、自分の本音で行けばいいのに。
真潮の、エラそうでプライドが高い感じの性格が最後まで治らず、 むしろ肯定されている感じなのが私としてはすこしだけ残念でした…。
私には身近にいたら一番嫌な感じのタイプだったので、ちょっと好きになれなかったです…汗。

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