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俺はおまえと離れたくない おまえを一人にしたくない――――
一枚めくったらもう本の中にいました。
そしてなにがこんなにも心を揺さぶるのか。
すごいセリフとか説得力じゃない気がするのです。もちろん素敵なセリフもモノローグもしっかり目に入れていますが、絵だけで伝わるものがまずある、目と目の会話だけで伝わってくるものが、もっとベースにある...たぶんセリフがなくても涙が出てしまうだろうなぁと思います。ホント、何度無言で見つめ合ったらいいの。
やはり西田東作品(改名されましたので西田ヒガシ作品ですね)はストーリーが深く、また人間臭く男臭い主人公が魅力だと思います。ほぼ読んでいるつもりだったのですが、まだまだ未読作品があることに気づけてまた楽しみが増えました。改名された今後の作品、待ち遠しいですね!
画的な意味で敬遠していた作家さんだったんですが、もともとの評価の高い作家さんということと、時代設定に興味惹かれて初読みです。
読後一番の感想としては、こんな風な表現もあるんだなというところ。
中世を舞台に描かれた、巡礼のたびをするダニエルと騎士レオナルド。
出会いはそんなにいいものじゃなかった。
その2人が・・・というのが話の流れ。
なんていうんだろうな。大事な気持ちを表現する部分であえて言葉を多様せず、雰囲気というか、表情というかで気持ちの動きを感じさせる描き口がすごくグッときました。
思わず上手いな~と唸ってしまうほど。
ぱらぱらと見てしまうとわからないのですが、表情というか、目の力にはおどろきます。読み返すほどに魅力がましている気がする。
夜「月が美しいな」といったところの2人のシーン。
俺は男だから女を愛せといったダニエル。
捕虜として連れて行かれるレオナルドにむかい涙を流すレオナルド。
そして、すがり泣く姿に思わず涙してしまいました。
いつも表情が少なく、感情の起伏もみえなかったダニエルのその部分だけでも萌える。
あまり画的に上手い人じゃないと思っていたんですが、読み込めば読み込むほど可愛いとおもってしまいます。ウマww
ほかの作品を読むのがまた楽しみになりました。
後半、サラリーマン2人の話。
これも面白かった。まとめ方が好きだな~と。
求め合うってこんな感じかな~なんて思わずグッ。
いい作品です。おすすめ
うわ、中世もの。好きだけど。寧ろ好きだけど。
でも待てよ。『ドント・クライ・マイ・ベイビー』に中世ものが収録されてたよなと思い出し、もしかしてその続編?と思うほど、お顔がそっくりな主人公ダニエル。
でもチガタ。前回はエリオ君でした。時代も微妙に違うっぽい。
西田東劇団とこっそり命名してるほど、いつも同じ役者さんを使っての作品のように、キャラが同じと思っておりまして、それは決して貶しているのではなくて、そこが私は大好きなのですよ。
あ、またこの人だ!と安心しちゃうというか・・・。
今回も、やはり劇団からの同じ役者さん。まあみんな、いい演技するんだこれがまた!
全員目だけで語る語る。セリフがないときにこそ、饒舌。
たまらんです。
もう1話収録されている、「パラダイス・パラダイス」のリーマン二人もまた然り。
どうしてくれようかこの劇団。好きすぎて日に何度も観ちゃうよ。
漫画でよかったです。破産するとこだ。
公演が年に1,2度ってとこもまた、物足りない具合がイケズです。
どの作品もハズレなし。
カバー下の前後2コマ、よりによってこのチョイス!と笑わせていただきましたが、今回は酋長のおまけマンガが、ありませんでしたねぇ。
楽しみだったのにな・・・。
ダニエルの目力が効いて、おまけで神!
巡礼者ダニエルと騎士レオナルドのお話。
立場の違う二人が出会い、道中をともにすることによってお互いの境遇や価値観を知り、認め合っていくシリアスなお話なのですが、
西田作品なので、会話のテンポはいつものごとく、ああ言えばこう言うボケとツッコミ的なものです。
しかし、そのボケとツッコミがあるからこそ二人が親密になり、かけがえの無い存在になっていくのです。
レオナルドは明るく前向きでよくしゃべりますが、ダニエルは肝心な部分を言葉にしません。
全て目で訴えるのです。
ジッとレオナルドを見つめる目が、多くの言葉を語っていると思います。
身を挺して相手を救い、守り、相手の立場が良くなることを最優先に考える。
キスすらしませんが、究極のラブストーリーなのは間違いないし、ふたりとも男の中の男だと思いました。
・・・心温まり涙も誘われるいいお話なのに、うまい具合に感想が書けません。残念。
で、ファザー、グッジョブですよ、ありがとう。
同時収録のサラリーマンものは、眼鏡・スーツのカタブツ上司、南海の孤島、まさかのオヤジ攻め。
こっちのお話はよくあるタイプの展開なので、萌止まりだと思いますが、全体評価を下げるものではありません。
『ラブストーリー』
中世のヨーロッパあたりが舞台になるのかな。
ふんだんにあるユーモアが煙幕のようになってるんだけど、ストーリーそのものはシリアスです。
西田東さんの作品のユーモアのさじ加減、毎度ながら大好きです。
他の漫画家さんならこのお話をどう書くだろうなぁなんて思いました。
書きようによっては、号泣必至のドシリアスストーリーにもできたと思うんだ。
男の二人旅に激しく萌えてしまう自分も発見しました。
電車や車で移動しつつホテルに泊まりつつの旅じゃダメなのだ。ダメじゃないかwそれも萌える。けど、
馬と徒歩で移動し、宿に泊まったり野宿したりっていう旅は、
萌ゆるー!!!
ラストは「ええっ!あとちょっと描いてくださいよぅ」って思う場所で終わってました。
西田さんのイケズ!と思いました。
こういうイケズなラスト、大好きです。
『パラダイス・パラダイス』
リーマンとリーマンの恋。
リーマンオヤジの登場に、西田さんの得意分野きたきた、くふふって思いました。
いけすかないメガネの上司と無人島に漂流してしまい、サバイバル生活を余儀なくされるゲイのリーマン。
いけすかない上司の天然の優しさが明らかになっていくたびに、どんどん彼に惹かれてゆくゲイの(ry
うまいなー、もう。
キュンキュンしました。
西田さんの描く人間は、常に根っこが可愛いです。