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浪川がルームシェアをすることになった相手は海外旅行中。元々そこに住んでいた牧が引っ越していくので、代わりにという話で牧に紹介されたのに、帰国した葉山はそのことを一切知らされていなかった。
BLコミックなので、ああ、葉山は牧に捨てられたのねとすぐにピンとくるんですけど、同時にそんなひどい振られ方をする葉山って問題アリ?それとも牧が鬼畜?と色々と想像を膨らませてしまい、冒頭から引きこまれます。
そんなひどいことをされたのに、感情を見せない葉山の真意を知りたいと思うようになり、葉山のことばかり考えている浪川ですが、それはもう恋だよ!と、読みながら何度ツッコんだことか。なのに、なかなか気づかない。
最初は浪川にあまり魅力を感じることができなかったのですが、葉山に対する自分の気持ちに(やっとだよ)気づいてから、ぐいぐいと攻め込む感じが、ワンコでね、あら可愛いでないの、と。うまくいくまで結構ドキドキしながら、応援しちゃいましたよ。
葉山もまた可愛いです。
毎日窓の外を眺めては、牧が帰ってくるんじゃないかと期待しているなんて、この人はなんだか窓辺に座る猫っぽい。
牧と付き合っていたときは、嫌われないように、別れがなるべく早く来ないように必死だったなんて、せつなすぎる。それなの何も言わずに家を出て行くなんて、酷な仕打ちだなと、浪川と一緒になってイライラしていたのですが…
あとになって牧がどんな風に考えていたかというお話も収録されていて、それなりに考えがあってのことだったのねと納得できるので、あと味の良い作品になってます。
牧と付き合っていたときのイメージとは全然違う葉山をみせつけてやることができて、溜飲の下がる思いもさせてもらえたし。
人は付き合う相手によって、自分を変えたりしているのかもなあ、無意識に。
もうひとつ収録の「ふれるちかさで」は、幼馴染の高校生同士。
こちらも可愛いくて胸キュンなお話でした。
自室で結ばれる二人ですが、おかあさん、1階にいるよね…と、ちょっと心配になったり(笑)
おまけで神評価。今までの麻生作品の中で一番面白かったです。
突然、ルームシェアしていた恋人・牧と入れ替わって同居することになった、後輩と名乗る男・浪川。
はじめから別れることを前提に付き合っていたためか、取り乱すでもなく淡々としている葉山。
引っ越してくる際に運び込んだ白いソファを中心に二人の同居が始まります。
牧に好かれたいがために自分を抑え、我慢を繰り返してきたらしい葉山は、浪川に対しては遠慮の無い態度をとり、居心地良さそうにソファに座るのです。
少しずつ牧との辛い関係を話し出す葉山とそれを黙って聞く浪川。
このお話の面白いところの一つは、浪川が黙って傾聴しながらも、頭の中ではグルグルといろいろなことを考えているのだということが、全てセリフで読めるところだと思います。
だから浪川がどんどんほだされていく様子がよくわかります。
(話し言葉とモノローグがあるので、それに慣れなければ読みづらいかもしれませんが、その分タップリ読んだ気がすると思います。)
慰めが高じて抱きしめてキスしてしまってから、今度はギクシャクしだすのですが、やっと浪川が考えるだけでなく行動に移すのでした。
浪川に対しては遠慮の無い態度の葉山ですが、基本的に健気で臆病で後ろ向きなので、少しずつ心の中を吐露する葉山が涙するシーンでは、私も涙を誘われました。
お仕事もきちんとし、周囲の友人たちもいい感じで絡んでくれて、広がりがありながら、リビングの窓辺のソファというアイテムがポイントを押さえていて、いい感じに締まっています。
牧さんが思いっきり悪役なのですが、本編においてもいまひとつ憎めないなぁと思っていたら、番外編で裏事情がわかりました。
何股もかけるのはいいことだとは思えませんが、なんだかやっぱり憎めなかった。
同時収録【ふれるちかさで】は幼馴染みが高校生になって・・・のお話。
興味半分でキスをしてから、ずっと冗談半分で「付き合っている」と対外的に言い続けてきた二人。
実はただの親友のままで・・・
片方は過剰なスキンシップで迫り、片方は本気で好きだからこそ、そのスキンシップですら負担に感じ・・・
クラスメイトの微妙な後押しもあり、どうにか想いを通じさせることができた二人です。やれやれ、お幸せに。
別れを覚悟しながら付き合うこと
別れを迎えることがわかっていても
付き合うこと
待つこと我慢すること
受け入れること
女性とも付き合えること
BL切ない要素盛りだくさんの
この作品とても好きだったのですが
牧さんの言い分ってのか
納得いかず
読んだ記憶を奥底にしまっていた作品でした
牧さんの言い分がなければ、
神評価です
二番目でも良いからというのと
同じ部類の好きの感情
先が不透明でも今を一緒にいたい
そういう弱さは人間どうしても
あるものです
ただ、急な雨に仕方なく買った
傘は、ずっと大切に使用することは
少ない気がします
そんな切ない話でした
葉山が旅行へ行ってる間に同居人(付き合ってた・牧)が出て行ってたーっ!!
だけでもビックリなのに、すでにそこには別の同居人(浪川)がーっ!!
「彼女ができたら、そっちを取る」という約束で付き合い始めたから
まぁ、女の方に行くのはしょうがない(しょうがなくないけど!!)として
勝手に出て行って、勝手に同居人を決めてるという
相談も報告もなくしてる事に、とにかくムカつく!!
そしてもっとムカついたのが、旅行に行ってる間にって
その旅行には本当は2人で行くはずだったって事実。
そして自分は彼女と旅行って…駄目だこの男。
そして後半には結婚しましたメールを送ってきやがる無神経さ。
話の途中や後半のショートストーリーに牧の考え(思い)も描かれてまして
それを読めば、どうして牧はこういう行動を取ったのかが解って
いい奴だったんだなぁと思えるのかと期待してたら
結局は牧の自分勝手にしか思えなくて、余計にムカついただけだった!!
浪川と葉山が幸せになれたのは良いけれど
その幸せよりも
何故か牧へ対しての腹立たしさばかりが読後に残ってなんだか嫌ーっ!!
色々な事情で同居することになった
ゲイの葉山とノンケの浪川。
はじめから終わる事を前提に恋をし、期待せず、
相手に負担をかけないように行動する。
辛くてもいつも笑ってみせる葉山の健気っぷりに涙……!
そんな可愛くていじらしい葉山を放っておけず、
気がつくとどんどん惹かれていく浪川。
二人が不器用に歩み寄って行く姿が切なくて可愛くて。
とにかく二人とも、他者に優しいのです。
優しい二人が繰り広げる恋物語は、やっぱり優しくて。
読後感はしみじみと胸が温かくなります。
タイトルは浪川の気持ちなのでしょうか。
ソファが重要アイテムでした。
「牧の言い分」では本編で酷い男として登場した牧が主人公。
彼も彼なりに考えていたのだと。
ただの酷い男では終わりませんでした(笑)
もしかして葉山が我儘を言えていたのなら、
違った未来もあったのかも?と思いましたが…
やはり全てが収まるべきところに収まった、
今のラストが最高だと実感。
やはり本音を言えない相手は、
本当の恋のお相手ではないのでしょう。
「ふれるちかさで」は幼馴染みもの。
ほのぼのと可愛い!!
ツリ目受とタレ目攻がツボでした。
派手さはないですが、どのお話もハズレなし!
面白かったです。