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  • くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ~

くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ~

kuchibiru ni chou no hone

吻上唇间的蝶骨~Butterfly Rouge~

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表題作くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ~

元カリスマホストで現ホストオーナー・柴主将嗣
総合通信販売会社のシステムエンジニア・柳島千晶32

その他の収録作品

  • あとがき(崎谷はるひ)
  • あとがき(冬乃郁也)

あらすじ

SEの柳島千晶は、ホストクラブ『バタフライ・キス』で王将と呼ばれるオーナーの柴主将嗣と恋人関係にある。しかし千晶は、大学時代片想いをしていた王将に、強引に関係を結ばされたため、愛情があると思えないでいた。大学を卒業してもその関係は続いたが、ホストである王将を信じきれず、何度も逃げようとする千晶。その度捕らえられ、王将に淫らな『お仕置き』をされるが――?
出版社より

作品情報

作品名
くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ~
著者
崎谷はるひ 
イラスト
冬乃郁也 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
ぼくらが微熱になる理由~バタフライ・キス~
発売日
ISBN
9784861343759
3.5

(112)

(45)

萌々

(19)

(16)

中立

(13)

趣味じゃない

(19)

レビュー数
28
得点
362
評価数
112
平均
3.5 / 5
神率
40.2%

レビュー投稿数28

昨日コミックス読んで、今日小説買った!

皆さまのレビュー読んでたんで、どんな結末かわかってて安心して読めた陵辱モノv
楽しかった〜・・・v
何が楽しいって、最後の辻褄合わせですよ〜・・v
今まで、サラリと通過してきた諸々の事情の答え合わせ。
こういう夫婦いる。きっといる(笑)

目の前で女抱いちゃダメだろ・・とは思うけど、仕事だって言われたら、泣くしかない。
好きだと告白されて始まった恋じゃないから、どうしていいかわからない。
普通の恋愛すら奥手な彼が、百戦錬磨の夜の帝王フェロモンに当てられて発情し、それに応えた帝王の手に落ちたけど、素直に愛を語れる程素直な二人でも環境でもなかった。
淫行は、Sと言えばS・・まあ設定くらいに覚えておくといいくらいで、特に心配なし。

受けの心情上、好きって言ったら負けみたいなとこは意地らしくて可愛い。
でも、攻めはホストで、そんな言葉、噓でしか言った事ない。だから言いたくない・・・(笑)
うはーvあるよ!そういうの、あるよ!全然ありv
言葉にしなくたって反応でわかるだろ系です。
そして普段ホストやってるせいか、受けの前では素の態度。
その強気が命取りなんだけど、陵辱攻めとしては良し。
それでも、最後は好きと言っちゃうから帝王可愛くて堪んない。
これ、攻め側視点でもう1本書いてくれないかな・・。
サクッと受けの冷たい一言とか態度の悪さに傷つくネタ読みたい。
そして、一瞬傷つくんだけど、速攻体で仕返しする。
けど、結局、受けの善がり方が可愛過ぎて籠絡するのは攻めの方v
そんな番外読みたいv

13

苦い官能小説

どエロです。そして苦い。痛いというより苦い作品でした。王将が薬でラリった女を抱きながら千晶の股間を足で弄っていかせる場面には正直ドン引きしました。ストーリーに甘さは無く、12年という歳月は長く千晶の精神はボロボロです。それが読んでいて苦しかった。

ホストクラブのオーナー・柴主将嗣(源氏名・王将)とSE・柳島千晶の話です。二人が出会ったのは大学生の時。王将はその頃からホストをしており、傲慢で俺様で女にモテてカリスマ性がある男です。そして何故か千晶のことを気に入っています。

千晶は20歳の時に王将に強引に抱かれました。それも千晶の目の前で女を抱いた直後に。それ以来千晶はセックスで王将を拒めたことはありません。しかしそれでも王将のことが好きでたまらないというマゾヒストです。

20歳で王将の恋人になり、同棲をさせられている千晶ですが、その後も王将は部屋に女を連れ込んで抱きます。それは「浮気」というよりホストとしての「仕事」だったかもしれませんが、千晶はズタズタに傷つけられます。千晶の身体を愛撫しながら、電話口で客の女に愛を囁く王将は壊れた男です。頭と心が複雑骨折しているような男だそうです。

そんな王将に疲れ、千晶は王将を本名で呼ばなくなり、笑顔も消えて冷めた目ばかりするようになりました。それが12年も続き、千晶はその間何度も王将に別れを切り出します。王将はそれを許さず、千晶はそのたびにドロドロになるまで抱かれて誤魔化されてしまいます。

しかし今回会社が山梨に移転することになり、この機会に王将との関係を本当に終わらせようとする千晶。それを知った王将は千晶を拉致監禁。この場面ではまさに「神」というべきエロ描写。どうして崎谷氏はここまでのセックス描写が書けるのだろうと感嘆するしかありません。

オチを言うと、結局千晶は王将から逃げ切れませんでした。それが中途半端に思えて残念でした。もうこれまでのストーリーの重さ、痛さ、苦さから考えれば絶対に逃げるべきだったのに。また、王将が千晶に執着する理由がもう一歩わかりませんでした。王将のトラウマを匂わせて作品が終わるのもなんだか…。本当にそれでいいのかと千晶に問いたい。ただ、監禁されたマンションで

「……ばいばい。あいしてた」

と言って、「生命の危機(自殺ではない)」という意味で王将の前から「消えて」いこうとした千晶が切なくて泣けました。

読後はなんだか不完全燃焼な感があってモヤモヤしました。それでもセックス描写は本当に「神」だったと思います。

11

これはSMのお話。

ホストクラブ《バタフライ・キス》周辺ではじまる恋愛シリーズ
第2弾なんでしょうかね?
コミックス『ぼくらの微熱になる理由~バタフライ・キス~』と
リンクした小説だそうです。
コミックスのほうを先に読んでいるのですが
同じシリーズとは思えないほど小説は濃厚なお話でしたねぇ~。

二人は同じ大学の同窓(攻めが2年留年してる)
ホスト上がりのホストクラブオーナーとSEというカップル。
12年という恋人関係のふたりは、別れを切り出している・・・
と、いうところからスタートします。

強引で官能的なセックスで蹂躙され
心はどんどん磨り減ってゆくのに
繋がれるモノを拒めない、繋ぐモノ求め縋りつく淫らな身体・・・

エロエロで淫乱!

攻めがホストという職業柄、嫉妬に苛まれ続ける受け。
忍耐強く我慢することはセックスのスパイスにもなっていたと思うんですよ。
とにかく受けは、ドMだ。
そして攻めも、ドS。

どちらかがすごく大人なわけじゃなく
根っこの部分は、子供っぽい。
小細工なしにストレートに相手に想いをぶつける激しい愛情に
ぐいぐい引き込まれていきました。
まあでも、こんな攻めと12年暮らせるか?っつったら
普通の人間は壊れちゃうよねw
攻めのインパクトが強烈で衝撃的だけども
それにつきあえる受けのほうが大物だと思う。

9

女性との絡みが苦手な人は逃げてー

エロをテーマに書いたというこの作品。

攻めをこの遅⚪️のクズが!
と読みながらずーっと思っていました。(−_−#)
とにかく長い!
擦り切れるわ……とも。
そして、エロの内容がゲス。
これは作家さんが、自分の作品の中でも悪役にしかさせないようなことをさせたと書いてらっしゃるので、
ある意味、実験的なのかもなぁと。

特に気持ち悪いのは、女性と絡んだ後のエッチ。
後始末を受けにさせちゃう。
吐きそうです。
内容はご確認ください。
とても書けません。

しかし、崎谷作品はどんなものでも私には神。
BLはハッピーエンドが約束されたラブストーリーとおっしゃる作家さんに安定の萌えをもらって感謝。
ということで、神評価です。

6

傲慢執着攻め

なんか俺様攻めな話が読みたいな、という気分になった時に「そうだ、マークしてたアレ」と思って読んだのが本作でした。
しかしここのレビューで、攻めがかなり酷いという情報は得ていたので、もしかしたら地雷かな……と不安になりつつ読んだのですが。(女性が絡むシーンが苦手なのです)

いや、もうすっごくおもしろかった!
萌えて悶えまくりながら読みました。

まず本作の、“精神的に追い詰めるのではなく、セックスで縛り付ける攻め”がツボでした。
執着攻めって、受けを囲い込むためにどんな方法を取るかでタイプが分かれると思うんですが、本作の攻めは「これぞ傲慢攻め」という感じがしてよかった。
傲岸不遜なドS鬼畜で、ぐちゃぐちゃ余計なこと言わずに不言実行。冷徹に感じられるほどに冷静なタイプ。
そして滴るような色気。実にかっこよかったです。
やり方に腹黒さはなく、裏工作もしない。
力づくの正面突破で、隠さなすぎてホント最低だと思いましたが、それでも読んでいる最中からそのやり方に攻めなりの愛は感じられました。
読み終わってすべてが開示されてみると、むしろ愛おしい……。いや、最低最悪な悪手だとは思うのですが、それでも愛はあったんだなぁと思うと、そんなやり方しか思いつかなかった攻めが愛おしかったです。

受けも好印象でした。
典型的な真面目ないい子で、彼の悩みも葛藤も情愛も、共感しやすく理解しやすかったです。
“本音が見えない人間の、心の奥底にある何かに触れたかもしれない瞬間”って、普通の人の本音に触れた瞬間より重く感じられるものだと思う。
再びそんな瞬間が訪れることはなくても、本当に心の奥底にあるものに触れた瞬間だったのだろうかと疑問になりつつも、忘れられない。
だから攻めから逃げたいのに離れられない、離れたいのに拒み切れないのだというのがよくわかりました。
攻めの最低さ加減を感じれば感じるほど、かつての“手”の重みは増していったのかな、と思う。
うーん、愛ですね。

ラストの「きれいにぜんぶ、だましてくれ」という発言も、そんな言葉を発した受けの心情を考えると胸が痛くなった。
恋人同士とかパートナーって、“お互いの間に秘密を持たないことが信頼の証”という関係性もあると思いますが(本作の攻めは、受けはそう考えるだろうと思っていたわけですが)、“相手のすべてを把握していなくても、そばにいる”という愛し方もアリだと思う。
受けの「だましてくれ」発言は、そういうことじゃないかなと思いました。

とても読み応えのある作品でした。
読んでよかった。

4

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