聖なる黒夜 下

聖なる黒夜 下
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神11
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
60
評価数
13件
平均
4.7 / 5
神率
84.6%
著者
 
媒体
小説
出版社
角川書店
シリーズ
角川文庫(小説・角川書店)
発売日
価格
¥743(税抜)  ¥802(税込)
ISBN
9784043428090

あらすじ

聖なる日の夜、一体何が起こったのか。ひとつの事件を通して暴かれていく麻生龍太郎と山内練に秘められた壮絶な過去。さらに事件は新たな殺人事件を招き、人間の愛憎、傲慢、悲痛な魂の叫びを曝け出していく。二人はこの暗黒の絶望の淵で何を決断したのか。
息をもつかせぬストーリー、幾重にも張られたミステリ、そして人間の罪と罰を描破した孤高の大長編!!
下巻に本著サイド・ストーリー『ガラスの蝶々』を書籍初収録。解説・三浦しをん。

表題作聖なる黒夜 下

警視庁捜査一課・麻生龍太/色々
男娼あがりの春日組企業舎・山内練

その他の収録作品

  • ガラスの蝶々

評価・レビューする

レビュー投稿数3

ますますBL

ミステリとして始まった上巻。下巻では、むしろがらりと変わって二人の愛の物語の様相を呈してきます。

長回しの科白が増え、作者の言いたいことが登場人物の口を介して切々と語られます。決して読みにくくはありません。が、そのセリフの奥に作者の言葉が透けて見えるところがやや残念。あくまでも生きたキャラとして動かして欲しかったな、と思います。

謎解きの方は、キーとなる人物は上巻である程度予想できます。材料は情感で出そろっていて、下巻でぐるぐるに絡まった糸をひもといていくのですが、都合のよい展開が目につき、ミステリとしてはややまずさが感じられます。

しかし、これはもはやBLだという認識だった私には、むしろドロドロとした感情の吐露によってBL的クライマックスに到達する爽快感がありました。

「愛してる」「俺もだ」みたいな安易な展開とはオサラバです。何でもないような言葉の裏に、どうしようもなく切ない恋心が込められていて、心を揺さぶられます。それから、ただ愛していて、お互いしか目に入らない、そんな中高生の恋愛ではなく、二人以外の人間との関係、怖さ、憎しみ、慈愛、など複雑な心情が絡み合い続き、リアルです。

現在のカテゴリ分けだとミステリですが、やはりこれはラブストーリーだと思います。こういったタイプの本を特集して欲しいですね。自分で探すのはなかなか大変なので。
こういうクオリティのものを読んでしまうと、今後積ん読を消化できるんだろうかという気になります。

1

非bl作品、でもしっかり絡んでます。

「聖なる黒夜」は非bl作品です。なので男同士の関係はサラッと、匂わせる程度なのかと思ってました。濃いめの友情な感じかな、なんて予想してたのですが、全然違うとすぐに分かりました。
この作品は「匂わせる」を越えてしっかりそこのところが描かれています。
☆ここから激しくネタバレしますので、ご注意ください☆

まず、主人公の麻生龍太郎。彼は初めは妻に一方的に離婚された男として出てきますがたまげましたね、麻生はバイなのです。だから練を誤認逮捕してしまった時に判断が狂った・・・といえるんでしょうね。
傑物、山内練も根本的にゲイ(受け)であっても、女性とも致せると。練の甘い体臭はいいなあ、本気で羨ましいです。
それに及川、彼も非常にいい味出してましたね。魅力的なキャラです。剣道を介しての麻生との関係にはゾクゾクきました。
韮崎もバイ、この男は天性のバイですねー。本文にもありましたが、ここまでモテたら本望でしょう。

男たちの関係がここまでしっかり描かれているとは思ってませんでした。麻生と練もちゃんとヤリますからね。
でも、やっぱりこの作品はblではないのですね。主人公も練もボーイ続きズではないですし。
ただ間違いなくときめきましたよ、極上萌えがありました。文庫版に収録されているサイドストーリー「歩道」と「ガラスの蝶々」も読み応えがあり、良かったです。

2

心にずっしりくるお話です

この作者さんの作品はこの聖なる黒夜上下巻しか読んだことありません。
下巻の疾走感がすごかったです。
元々泣けると聞いて読んだ作品ですが、心が苦しくなる涙が出ます。
恋愛の涙だけでなく、男女の恋愛の涙、裏切られた苦しい涙。

作中の言葉にもあったように輪廻転生があるならば、この事件に関わった人たちが、いつの時代かわからない過去に出会っていて、こうなる運命だったのかもしれない。運命めいた関係だったのかもしれないと感じる作品です。
麻生と山内の間は愛という言葉よりは憎悪や懺悔そして2人が運命に従った結果のような気がします。

及川、山内のどちらかが死んでしまうのかなとヒヤヒヤしましたが、最後はハッピーエンドと言っていいのでしょうか。
きっと麻生は一生山内に翻弄されて生きていくのかなと感じました。
BLではないと分かっていますが、及川も幸せになってほしい・・・そんな気持ちです。

1

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