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最近沙野さん読み返し月間です。
神がかり的なエロシーンの描写力にますます尊敬の念を深めております。
この「つる草の封淫」、BLには珍しい本の厚さと結構頭を使う時代言葉で1回ザッとしか読んでなかったんですが、今回読み返したらいろいろな発見が。というかフンドシです!
「下帯」という単語がやたら出てくるのですが、前に読んでたときは「オビみたいなもの?」ぐらいの認識で読んでたんですが、フンドシのことだったんですね。その形状を明確に認識してから再読したら、昔の自分を殴ってやりたくなりました。沙野さんが、こんな、フンドシを使って最大限のエロシーンを書いてくれていたのに、わたしときたら・・・。こする・ずらす・ひっぱる・ぬきとる・・・もうありがとうございますとしか言えません。
フンドシのことしか書いてませんが、もちろんこの時代小説の醍醐味は台詞まわしです。
「お情けをくだされ」から
「蕾が破裂しそうじゃの」(!!)まで、
もう大変です!
身代わり忍者の葛、お殿様になる予定の彬匡、葛の師匠の珀のちょっと変形な三角関係ですが、もちろん(?)3Pもあります。珀は術で触手を使うのですが、また一ひねりある触手なのもいいです。胃カメラみたいな感じなのでしょうか。使い道広がりますよね。
80年代の角川映画ばりにサービス満点のこの本、ちょっとグロい描写もありますがぜひたくさんの方々に読んでいただきたい・・・そして続編が出るのがちょっとでも早くならないかな・・・お江戸で忍者で陰謀渦巻いてますが、結構キュンとかホロリくる場面もあり、とにかくすべてが詰まってる(詰め込んだ)本だと思います。沙野さんのとても安定感のある文章なので時代物でも安心して読ませてくれました。
そしてやっぱりこの方のエロへの探求心・開拓精神には「神」で!
主人公の葛(かづら)は伊賀の忍者ですが、人間ではなく、「珠」という生き物という設定です。
「珠」は精液や血液などの体液を介して相手の情報を取り込むという能力を持ちます。
この設定、秀逸!と思いました。必然的にエロ満載です。
キャラとしての葛は、健気さが泣かせてくれる少年で、
人質として赴いた先の藩主の息子、彬匡(あきまさ)の孤独に惹かれてゆく過程も自然でかつ、想い合う過程がじれったくて良かったです。
葛の閨房術の指南役の珀(はく)の妖術も、いい感じに不気味でエロいです。
空洞の眼から闇の糸を伸ばして、ものごとを視るほか、Hにも使用!(便利だな)。
(タイトルから触手モノか?と思ったのですが、この珀の「影糸」が触手ふうかな?という程度でした)
3P、蛇とのH等、手を変え品を変えのエロ探求はこの作者ならではでしょうか。
彬匡の秘密をめぐって忍者同士が戦いを繰り広げるという場面もあり、エンターティメント性の高い、非常に読み応えのある1冊でした。
(ただグロく感じる部分もあるので要注意かもしれません)。
最初は単なる時代・忍者ものかと思っていたら、とんでもなかった!
さらにSFファンタジーやらエログロっぽい雰囲気まで取り込んだ、娯楽大作でした。
この詰め込み方、漫画黎明期の「カムイ伝」やら「どろろ」やらの時代に通じる荒唐無稽のエンタテイメント性があって、思わずBLということを忘れそうになるほど懐かしい気持ちになりました。(いや、私もリアルタイムで知ってる年代ではないですけども。)
忍者のもつロマンと妖しさがしっかりと生きていて、その中での冒険と成長とが心から楽しかったです。
それぞれのキャラが立っており、異形の妖しさにくすぐられます。そこに驚きながらもわくわくしているうちに、お話はどんどん進み、最後まで引っ張られていきました。
最後の落し方もいい感じに大団円で、これも古き良き時代の物語的でありながら、しっかりBL。
最初はどんなつらいお話になるのかとハラハラさせられましたが、少しずつ希望が見えてきて、最後には珀のムッツリにくすっとさせられるような、すがすがしいラストにたどり着き、満足感もひとしおです。
これでもかと要素を詰め込んでも安定した仕上がりなので、読み物として本当に面白かったです。
BL部分もしっかり両立していて、スバラシイ。
読後、すっきり「おもしろかった!」と言える作品でした。
もの凄く熱い感想書いたのに、全部消えてしまい心が折れたので色々省いてお送りします。
表紙買いです。
正直そんなに期待していなかったというか、タイトルからしてただのエロエロ中身無し系かなと思ってたんですが土下座して謝りたい気分でした。
エロじゃなくてエロスでした。
好き嫌いは激しく分かれると思いますが、私は大好きです。
江戸時代に忍者だとか特殊能力だとか、なんちゃって戦国風になんちゃって平安衣装と、もの凄いチャンポンしてるのにしっくりくるという不思議なマリアージュ。
蛇姦(?)だとか血飛沫内蔵はみ出る系に、触手(とは少し違うけど)、挙げ句の果てには受の首が吹っ飛んだりと、とんでも展開の連続にも関わらず、エロスとストーリーが絶妙に絡み合いなんとも言えない雰囲気を醸し出してます。
そして言葉遣いがもうたまらん。
守備範囲広い方にはぜひオススメしたいお話です。
あとがきに3部作とありましたが、発行からすでに6年。
レーターさんが鬼籍に入られているので、その辺の事情から発売できないのかな……。
イラストももの凄く作品の世界観とあっていたので残念ですが、次作は絵ナシでも平気なので読んでみたいと思わせる作品でした。
時代物で、忍者モノなんですが設定が特殊で葛〔受〕は、「珠」と呼ばれる生み出された不思議な存在。
最初はその設定がよく分からないんですが、読んでる内にそれがどういうものなのか判明してくるので読みにくくはありません。
設定がよく練られているのが分かり土台もしっかりしてる。
忍者同士の戦いや戦闘シーンもなかなかかっちょいい。
あと時代物はやっぱエロがエローーい!!
現代モノとは違った口調の時代物口調でのエロがかなり萌えます!!
ちなみにあとがきによると3部作なんだそうで続きも楽しみ~