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甘くて怪しいレッスンのひと時と報われないだろう想いに身を焦がす青砥くんが主役の物語です。
パタンナーを目指す苦学生のゲイ。
友人には恵まれ目標のために一生懸命ないい子です。
お相手は服飾関係の会社を経営する一族の御曹司の久住さん。
セレブで美丈夫、将来有望なバイ。
そんな久住は青砥君の好みのタイプで一目で気にいってしまったのですが久住は遠恋中の彼氏持ち。
なのに浮気公認だからセフレとして色々教えてもらうことになってしまうのです。
二股とか浮気とかせフレとか略奪愛とかいうことには無縁そうな純な青砥ですが、だからこそでしょうか、夢中になったら後先考えずダメだと思いながらもやめられない想いにどっぷり浸かってしまうのは。
けど、久住はたとえ割り切った関係であっても恋人がありながら他に手を出すのは如何なものか。
お金と豊富な経験で若い子の無知につけ込んでいいようにしているとしか思えず好きになれませんでした。
青砥の友人と一緒になって「好きになる価値は無い」と言ってあげたくなりました。
挙句、自分の地位やお金を狙ってると勘違いして青砥をズタズタに傷つけ捨てるんですから。
そんな子じゃないとはわかるでしょうに…。
いくら過去に痛い目にあったトラウマのせいといっても許しがたいです。
なのに誤解だったと謝ったらすぐに許して両思いハッピーエンド♩と余韻も何もない終わり方にはちょっと不満で減点-★1。
できれば青砥が突っぱねて、その信頼を取り戻そうとあたふたする久住を完全には許せないけど始めからやり直してあげてもいいかもという気持ちにさせるまで必死に取り戻そうと駆けずり回る姿も見てみたいでした。
泣きました。
切ないとか悲しいではなく、怒りで。
義月さんの作品らしいお決まりの流れで、
【不憫受けが謂れのない誤解をされ、ハイクラス攻めが全て鵜呑みにしてバッサリ切る】
の展開が読みたくて手に取ったので、その点は満足です。
義月さんのこの展開はめっぽう弱くて萌える…。
傷つく受けを見るのも、その前後の甘々展開も、周囲の優しさもあって好きです。
が、しかし。
こちらの作品は攻めの周囲も寄ってたかって攻撃するから怒りしかない。
肩書きがご立派な方たちなのに中身ペラッペラで浅慮な言動の数々。
そもそも受けがセフレになったのも、そういったご立派な方たちの遊びですからねぇ。
(最終的にセフレになると決めた受けにも責任はあるけど)
受けに冷え冷えした言葉を浴びせ出した時は、どの口が言ってんだ!!!と怒り心頭でした。
攻めといい周囲といい、類は友を呼ぶってこういうことなんだなぁ…。
酷いこと言われたのに、また攻めに会いに行こうとする受けにはズッコケ。
そんな甘さはいらん!!!と思ってしまう。
そんな奴よりもっと良い男はいるはずだから、冷静になりなよ…(ФωФ)
で、義月さんお決まり展開は好きだけど、毎回思うのは、
攻めザマァ展開があれば最高なのになぁという物足りなさです。
この作品は特にそう思いました。
謝罪にきてキス?イブを過ごしたい??は???
謝罪になってないし、全く謝る気ないよね…(-ω-;)ウーン
誤解が解けたあとの甘々が白々しく見えて、終わりが雑に感じました。
と、マイナス点ばかりの感想になってしまいましたが、
萌え評価にしたのはなんだかんだで【お決まりの流れ】が嫌いじゃないからですv
泣くほど怒るのもそれだけ入り込んでたのかなーとポジティブに考えて評価に加算。
受けが女友だちしかいなくて、女の子が出張るシーンが多いのは新鮮でした。
他のレビューの方が書いてあるように、どうにも感情移入出来ないキャラが多すぎます。
受けは恋愛脳ですし、それが周りを侵食していって気持ちが悪い。好きな人に他に好きな人がいても気持ちは抑えようがないってなら理解も出来ますが、泥棒猫していても友人なら責めるなって、浮気をテーマにした話の回答としては最悪の部類だと思います。作家なんだからもうちょっと言い繕いましょうよ。
攻めはただただ嫌悪感が湧きます。悪人じゃなく、ただの自己中ってところが救いようがない。いい年して屑で豆腐メンタルではとても魅力的には見えません。
和解の時も酷いです。嫉妬は愛情表現ですが、やらかした後にされると受けを愛しているんだ!と思うよりも、反省してねーなこいつという気しかしないですよ。
最後に後書き見て思いましたが、病院関連だけ話から浮いている気がします。
そういうリアルで感じた真面目なものをBLで表現するべきではないのでは?
男性向けで実際の犯罪を元にした作品がありましたが批判が殺到してましたね。
絶対にやるなとは言いませんが、話の主軸にもおかず、浮気だのセフレだのという単語が飛び交う中になぜ混ぜたのか理解に苦しみます。病気のこどもは作者のネタの供給源でもおもちゃでもありませんよ。
滅多にお目にかかれないほど良いところのない攻で、読み終えて「え…これで終わり?」と思いました。なんと言いましょうか、攻との恋愛模様がオマケみたいなシナリオなのです。メインは、主人公(受)の青砥が研修を通じて子供たちと出会い、別れ、人間として一つ成長するという部分だと思います。
どうにも久住を好きになれない理由を考えるに、仕事のできる大人な攻には当然備わっていてほしい「器の大きさ」みたいなものが彼にはないんですよね。イケメンで、敏腕で知られる次期社長とくれば、未熟な(若い)受の成長を見守り、時には苦言を呈しつつも甘やかして受の魅力を引き出していく…というような言動を期待していたのですが、終わってみれば初心な青砥(のカラダ)を散々弄んで、自分は二股状態のくせに青砥がちょっと女の子と仲良くしたら大人気なく嫉妬して、青砥本人の話は聞こうともせず知人の虚言を真に受けて拗ねるとか…どんだけ底が浅いんだコイツ。と呆れました。久住の親友の医師も終盤で急に嫌な奴になってビックリしました。彼の恋人もバカっぽいので、この人達みんなバカなんだと思います。
最後まで青砥の視点で書かれているので久住には久住の言い分があるのでしょうが、青砥は久住とは早めに別れて本当にイイ彼氏を見つけてほしいです。
さんざん書きましたが、青砥と子供たちとのエピソードに感動したので★1つオマケして評価は「中立」です。
設定がとても萌えるんですが、そんな萌え萌えな設定をもっと生かしてほしかったです。
攻めが服飾メーカーの跡継ぎで受けが服飾専門学校の学生だったら、ストーリーはその攻めの会社で起きるのかなと期待していたけど、なんとずっと受けは病院で研修しているし、デザインの仕事で攻めと受けの絡みもあまりなかったのがとても残念です。なんかせっかくの攻めの設定がもったいなくて、もっと攻めの仕事のできる姿をみたいです。
逆に、そんなに病院研修の設定が必要なのかな。単なる受けがいい子であるということを表現したいなら少し回りくどい気がします。
あと私が一番耐えられないのがやはり攻めの人格がブレブレだったことですね。強引なのに優しい、みたいなギャップはいいけど、この攻めの最初のクールなイメージがあとの展開の中で一貫していないのがすごく戸惑います。来るもの拒まずの設定と、クールな外見の設定が混在するときに、優しいというイメージで前面に出ているのがちょっと不自然な感じがします。
最後に誤解を解く場面が一番クライマックスであるはずなのに、すごくぬるい感じなのはさすがにがっかりしました。
期待していた切なさがないのが残念です。