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表題作妖、レンタルします。

御威清士郎、千年の昔から続く由緒ある御威神社の長男
朔耶、要の為の舞を条件に京の糺の森に住む妖猫

あらすじ

めったに動じない男・御威清士郎。その彼が20歳にして人ならざる者が見えるという大困惑の事態に陥った。母から教えられた最後のよすがは『アヤカシ協会』。果たして清士郎の悩みは解決するのか!?

作品情報

作品名
妖、レンタルします。
著者
日生水貴 
イラスト
一馬友巳 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592876175
2.7

(7)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
16
評価数
7
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

天然な攻様に翻弄されてます

今回は千年の昔から続く由緒ある御威神社の長男と
要の為の舞を条件に京の糺の森に住む妖猫のお話です。

二十歳を境に能力が現れた攻様が
受様と出逢う事で渦中の人となった事件が解決するまで。

攻様は、
千年続く由緒ある御威神社の女神主を母と、
禰宜の父との間に生まれますが、
年の離れた小学生の妹ともども
特にコレと言った霊力の発現も無く、
ごく普通の大学生として生活していました。

しかし、二十歳の朝、
攻様が目覚めると世界は今までと一変!!

なんだかやけに周囲が騒がしく、
一つ目小僧やろくろ首、
ふかふかの耳と尻尾を持った七歳位の子供、
和装素がたの総白髪の老体、
中には霞のような塊まで見える?!

幽霊に占拠される夢かと思った攻様ですが、
殺気立った鎧武者に突っ込まれて
咄嗟に掌を突き出すと、
鎧武者は何かに弾かれたように吹っ飛びます!!

其方の世界は昨日までと一変する

攻様はその場を持見ていた犬耳の子供
実は御威神社の犬神様に厳かに
宣言されてしまいます。

とにもかくにも状況を知ろうと
ダイニングキッチンに向かった攻様ですが、
父母は急な所要で出掛けたらしく、
事情を相談出来ません。

しかし、この事態を予想していたらしい両親は
不在を告げる手紙とは別に一通の封筒を残していました。
中には手紙と和綴の小冊子と攻様名義の通帳と印鑑。

その手紙には
困った事が起きたら頼れと京都の某所が記され、
使えと残された通帳の記帳額は億単位?!

何が何やらの攻様ですが、
とりあえずはと示された場所・亜耶華死協会を
目指す事にします。

やっとたどり着いたアヤカシ協会は骨董店のよう。
出迎えた協会長は背筋が凍る程の美青年でしたが
雰囲気はかなりフレンドリー。
これから行われるという秘儀【要】の【就民の儀】に
攻様も誘われます。

上賀茂神社の神域で行う【就民の儀】とは
古くから京の地にあるアヤカシを留める結界を支える為、
担い手となる要を舞で眠らせる儀式だそうで
集まっていたのは政治家や財界の大物ばかり。

緊張して儀式に臨んでいた攻様ですが
儀式が終盤に差し掛かった刹那、
凄まじい風が舞を奉納していたアヤカシを襲います。
ソレを見た攻様は反射的に巻いての元に!!

しかしそれは舞台の結界を破く事になり、
更なる攻撃が舞手と攻様に襲いかかりますが、
唸りを上げた風邪の太刀を無効化したのは
攻様の身の内から放たれた圧倒的な眩い光!!

助けた舞手に何気なく名を聞いた攻様は
彼にすげなくされた上に逃げられてしまいます。
この舞手はこそ桜花精に愛された猫の性をもつ
はぐれアヤカシで今回の受様になります♪

受様は就民の儀で舞う事を条件に
京の糺の森の占有権の延長を約されていたのですが、
アヤカシ協会長の策略でアヤカシの事を教える為に
攻様にレンタルされる事になった上、
攻様に朔耶という名まで付けられてしまいます!

名を付けられる事は隷属を意味し、
受様は怒り心頭なのですが
もともと受様を気に入っていた攻様は
朔耶とともにいられる嬉しさを隠しません。

はたしてこんな二人がどうやったら
恋仲になるのかかなり疑問でしたが、
二人のラブな展開に加えてアクション有り、
謎解き有りでドキドキ盛り沢山。

受様を東京の自宅に連れ帰った後、
京を離れた受様が消えかかったり
就民の儀で襲ってきた男の正体が判明して
襲撃者の最終目的が何かが判った時には
攻様をかばった受様が倒れたりと
かなりバタバタしますが、

最後は要のシステムにまで変革する程
全てが丸くおさまる大団円で
とっても楽しく読めました。

攻様は器が大きくて動じないのか
天然なのかが紙一重って感じの性格で
人慣れしない受様にとっては
規格外な程の大らかさが良かったみたい♪

攻様の方が天然キャラって珍しいですが、
明るくほのぼのなのに能力も有って天然って
正に最強キャラですよね(笑)

今回は本作同様、人×アヤカシ猫のカプで一作、
矢城米花さん『冥花愛娼・紅猫の花嫁』を
おススメしますね。

1

あやかし協会が一番あやしい・・

コミカルな内容です!
まさにファンタジー??・・
ぽんぽんと面白いぐらいに結構展開も速くて、とても楽しめた1冊でした。

20歳の誕生日に突然「あやかし」が見えるようになったって所から始まって・・あやかし協会ならぬ何気に怪しげな二人組みから一目惚れした舞猫をレンタルしてくる・・
って展開なんですが、突然「あやかし」が見えても動じないし、結構その辺はサラッと流されている感じですね。
で、一目惚れの舞猫に勝手に名前を付けてお持ち帰り・・と言う感じです。
内容は・・結構、陳腐な感じ?設定自体はどうでもいい感じですね。敵役みたいなのが出てきて襲われたりして、朔耶は2回ほど死に掛けるんですが・・それも、結構サラッ流せる感じで・・何よりも清士郎自体がとてつもなく自分では自覚はまったくないけど、強いんです!なので、あまり戦いシーンなんかも、ハラハラもしないで、読めるし・・

ってあんまし褒めて無い様な感想なんですが・・様はぽんぽんっと展開が進むし普通に面白くて楽しめる1冊です! なんかほのぼのとしてる?って感じですね~・・

あの「あやかし協会」のアンジとレンジの双子にいい様に転がされてるって感じのお話です!


1

攻めが天然

清士郎が天然です。
天然と見せかけた腹黒策士攻め…とかではなく普通に天然です。
人外で猫気質の咲耶の方が振り回され気味という(笑)
しかも清士郎ってば半端なく強い(序盤は本人無自覚)
何かもう…それはチートですか?みたいな。
だからバトルシーンではハラハラしなかったですね~( ̄∇ ̄)
咲耶は2回くらい死にかけてますが、結構あっさりと書かれています。

一応、人×妖の異種族間恋愛なのですけどタブーを冒している感じはしません。
というか清士郎が猫の姿でもバッチコイな人なんで…寧ろ妖側が「それは流石にまずい」と止めに入るという(笑)

それにしてもね~…アヤカシ協会恐るべし。
求められる代金の高額っぷりに呆然(;゜ロ゜)
桁が違いませんか状態です。

んー…アヤカシ協会(アンジとレンジの白黒双子)を中心にシリーズ化出来そう。

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