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表題作先生の恋日記

変人小説家・相川湖畔
書生くん・椿

あらすじ

健太郎と椿は、変わり者の作家・相川湖畔の元で書生をしている。
健太郎は椿のことが好きだったが、椿は相川に抱かれていた。
一方の相川は、「鐘時」という架空の恋人との情事を妄想日記に綴っている。
健太郎が日記を盗み見たところ、そこには「鐘時と一月後に心中する」とあり――!?

作品情報

作品名
先生の恋日記
著者
はる桜菜 
作画
はる桜菜 
媒体
漫画(コミック)
出版社
エンターブレイン
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
ISBN
9784047263703
4

(9)

(4)

萌々

(1)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
36
評価数
9
平均
4 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数7

この作品で桜菜先生に惹かれた


桜菜先生の絵柄はもちろんのこと、作品の中身の繊細さ、美しさ、エロさにやられました。

シリアスな部分もとてもいいです。一度読んで、一息してからもう一度読みたくなるような作品で、なんといっても綺麗。綺麗としか表現できないです。あまり少年・合法ポルノ系は好んで読まなかったのですが、桜菜先生の作品で一変しました。読み漁りたくなりました。

一ページ一ページ、一こま一こまが綺麗なので読み飛ばすなんてそんなことはできません。非常においしかったです。

1

重い話でした

表紙のきらきらした雰囲気に惹かれて買ったのですがとてつもなく暗い話でした。こういう主人公がどん底に突き落とされる話は珍しいと思うのですが非常に引き込まれる展開でした。二人が結ばれることを望みながら恋をするという主人公の心情がよく表されていて良いと思います。あと椿君が可愛いです。

0

ミステリーを読んでるような。

絵柄も可愛いのでショタものかな~?なんて気軽に手にしたら、思いの外シリアスで読み込んでしまいました。恋愛が絡んだミステリー文学を読んでる感じ。とても面白かったです。

主人公は読者目線としての役割が強く、実際に恋愛の舞台には上がらない構成になってます。それでも、椿(受)に対する好意と相川(攻)に対する尊敬の気持ちがあるため、健太郎の傍観者であるがゆえのもどかしさと切なさが伝わってきて、なんとも言えない気持ちになりました。
読者としては、主人公である健太郎にもう少しいい目をみせてやりたいと思うわけです。ある意味残酷な役回りを主人公にさせてるという点で、とても新鮮でした。

作品の性質上、物語の内容をここに書くと読んだ時の楽しみがなくなってしまうので、概要だけ書きます。
これは、1冊の日記にまつわる物語です。敬愛する作家が、あらかじめ未来のことを妄想して書いた日記。その中に、架空の恋人と心中する内容の文章をみつけてしまった主人公が、心中を阻止するべく、いろいろ奔走するという話です。
その中で、次第に謎に包まれているものが明かされていくのですが、そこがミステリーっぽくてドキドキしました。
なぜ、相川はそんな変な日記を書いているのか。架空の恋人にはどんな意図があるのか。恋人でもない椿が抱かれる意味とはなんなのか…。
何も知らないのは主人公だけだったんですよね…。
健太郎はいわば読者目線と同じですから、彼が感じる疎外感ややるせなさ、失恋の痛みなどがヒシヒシとこちらにも伝わってきて、思わず作品にのめり込んでしまいました。
キャラの行動に共感できない部分はあるかもしれませんが、こういう見せ方、こういうストーリーもありだなぁ…と、一つの読物として非常に楽しませてもらいました。

《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★・・・ :エロス
★★★・・ :キャラ
★★★・・ :設定/シチュ
★★★★・ :構成

0

帯で乱れまくる椿くんに惹かれて購入したのは私だけではないでしょうww

どこからどう見てもショタだろう…と思われるこの作品。
おそらくこの表紙の“先生”とやらが、黒髪萌え書生・椿くんをア~ンとやってしまうんだろう!!と予想しておりました。
しかも帯の椿くんが艶めかしく喘いでくれちゃってます。
買いでしょう(笑)

しかし読んでみるとこの作品、意外や意外、ミステリー調?なわけです。
変人奇人の作家先生・相川の弟子・健太郎と椿。
彼らは相川を尊敬し、日々勉学に励んでいました。
しかし、ある日先生の「日記」を見つけてしまった健太郎。
そして、先生はこの日記通りに行動していることに気づいて…?!
先生の日記に度々登場する「鐘時」という名の男。
「鐘時」とはいったい誰のこと??
相川と体を重ねる椿の気持ちは??
そして健太郎の気持ちは??
3人それぞれの気持ちが絡まって、とても見ごたえがありました。
これが彼らのハッピーエンドなのか?と問われれば何と答えていいものかわかりませんが、
3人ともこれでようやく前に進めるようになったと思います。
ここから、それぞれ前を向いてスタートですね。
巻末に3者3様の恋心が綴られているのですが、彼らの気持ちがポエムのように(笑)
しかし的確に表されていて、最後の最後でジーンときましたね。

ショタくさいから苦手!と思っていても、一度手にしてみられてはいかがでしょうか?

3

悲しくも切ないストーリーは、初作品と思えない秀作でした

この本は、この作家さんの描き下ろし初単行本だそうです。
優しい感じの絵にショタ風味、題名も甘く、なので甘い雰囲気の本なのかな?と思いましたが、書店でかなりプッシュしたPOPが付けられていましたので、期待を持って購入・・・大当たりです。ひたすら神に近い萌えで。

お話はレトロモダンの時代、流行りものの人気小説を書く作家・相川湖畔とその小説に魅せられ押しかけ内弟子になった健太郎、健太郎より前に内弟子として湖畔が引き取った少年・椿、この3人を通しての切なく哀しいお話。
とにかく、ストーリーが優れていて、この筋なら恋煩シビトさんとか会田薫さんとかとか槇えびしさんとか、そんな雰囲気風の絵を描く作家さんで読んでも、きっとまた違った作品が楽しめそうな、とにかくよく練られたストーリーなのです。

題名の「恋日記」それは先生の未来日記だったのです。
それを見つけてしまった健太郎は、先生がその日記の通りに行動していることに気が付き、そこに出てくる相手の名前”鐘時”は一体だれなのか?知ろうとします。
そして夜中こっそり先生と体の関係を持ち傷ついた風な顔をする椿を見て、鐘時は椿ではないかと疑うように。
鐘時の正体が判明した健太郎は椿と距離を縮めようと努力し、よい関係を気付き始めたようですが、、、未来日記には先生の心中が予告されていて。

先生の悲しい過去と、椿の先生を好きな一途な心、椿を好きになりながらも、先生との師弟関係を崩したくなく、先生を何とか助けたいと願う健太郎。
そんな三人の気持ちが一歩通行のようでありながら微妙に絡み、それそれが、お互いを助け合う姿になっていくのはとても自然で切ないけれど暖かい。
過去にとらわれ、恋人の死から自分の未来を想うことができない先生の姿は悲しいのだが、絵がほっこりしているせいで、その暗さを薄めている効果を発揮している。
椿はこのショタ風な絵がぴったりくる、内向的で健気で一途な少年であるのだが、読者としてももうちょっといぢめてくなるキャラでもある←そこが萌え。
健太郎は先生の日記を盗み見ることによって、ある種の狂言回し的役割を担うことになり、椿への多少の恋(欲情?)を遂げることはできないが、疑似家族のようなこの先生宅のかじ取り的存在になるのだと思った。
追加するなら、この話は未来への妄想も膨らむ・・・そんなエンドは少し心地よいものでした。

描き下ろしの為、ここまで練った作品に出来たのだと思うが、お題の決まった商業雑誌掲載になってもこのレベルが維持できるか、見守りたいと思う。

2

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