目的のためなら、いくらだって汚れてやる

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作裏切りの薔薇

レイザック・ゴルドーニ,オリヴィア島の海賊
クリスト・ファー・アルセイン,第二王子,26才

その他の収録作品

  • 姫林檎の誘惑
  • あとがき

あらすじ

神父としてであった男は、実はマフィアの党首だった――。敬愛する兄王との確執から、無実の罪を着せられ投獄された王子クリスト。彼を救った神父の正体は、兄王暗殺を企むマフィアのレイザックだった。「犬のように跪き、その口で俺を慰めろ」レイザックに捕らわれ奴隷のように扱われても、彼の壮絶な過去や真意を知ってしまったクリストは、強烈に惹かれずにはいられなかった。生まれも境遇も真逆の男なのに…。しかし、クリストは、兄王のために彼を欺くことを決意する。特別短編&ピンナップの豪華袋とじつき!
(出版社より)

作品情報

作品名
裏切りの薔薇
著者
犬飼のの 
イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫 アリス
発売日
ISBN
9784829624708
3.3

(12)

(3)

萌々

(3)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
37
評価数
12
平均
3.3 / 5
神率
25%

レビュー投稿数5

好み分かれそう/ネタバレ有り

表紙買いしました綺麗綺麗^^
袋綴じの中にもカラーがあったのがマルv
久しぶりに重たいBL読みました…
本も厚くて重たいが中身も重たい…
悪い意味じゃないです^^
文章は計算巧いし心理的葛藤凄いし雑味が無いのがマルv
お約束展開な軽いBLが物足りない人にいい本だと思った^^

袋綴じが幸せ続編だったらもっと好みだった…
前半長い感じは否めないかも…
それ越えると強いv
攻め受け両方の作り込みがしっかりでマルv

恋愛面が控えめにしてあるようで水面下で愛激しいv
口で喋ってるのと思考が違ってる難解さが神業v
理解できれば面白いけど表面だけ掬うと難解かも。
頭使うBLもいい^^

5

欧風歴史モノ風。冒険盛りだくさんのストーリー。

この作品をきっかけに、犬飼ののさんを好きになりました!

恋愛ものというよりは、政治がからんだ息をつかせぬストーリー展開で、最後までドキドキハラハラしながら読みました。

政治優先なので、主人公カップルは最初は陰謀から始まって、途中むちゃくちゃにすれ違い、内心惹かれあうものの、両思いで出来上がるのはもう最後です。
(成立するまえから淫靡でエッチなシーンは色々ありますが)

中世~近世風(ただし写真が出てくるとかちょっと不思議な設定)、緻密な感じではなく、勢いでどんどん展開していきます。
そういう歴史モノが好きな方は楽しめると思います。

好きな話なので、紹介として以下にあらすじを長めに書きますが、予備知識まっさらで読んだ方が展開が楽しめるかもしれません。


ーーーーーーーー
ヨーロッパの強国風な王国アルセイン。
地中海の小島シチリアっぽい感じの植民地オリヴィア。(特産がオレンジのような柑橘類、マフィアが牛耳っている)

主人公受けのクリストは、アルセインの第2王子で、リベラルな考えを持ち、美貌で国民に人気。
兄の王太子ライモンドをすごく慕っているが、病弱で子供を持たない兄は、自分の王位継承を脅かす存在として弟を無力化しようとする。
(同性婚を認めている他国へお嫁にやろうとしたり…)

兄の勢力にはめられて、投獄されたクリストは失意に沈み、心弱くなっている。
そこへ攻めのニセ牧師が牢を訪問してきて、やさしくしてくれる。
話をきいてもらい、兄への手紙を預かってもらい、香りのいい石鹸を贈られ、クリストはもう「コロッ」と参ってしまい、両思いを信じて熱烈に迫ってしまう。(もともと両刀…)

攻めのレイザックは、オリヴィアを牛耳っているマフィアの首領(オリヴィアの実質的王様のような存在)。
アルセインの圧政と重税に苦しむオリヴィアを何とかしたいと思っている。

オリヴィアの植民地支配を強めるため言語を奪おうと主張するライモンドがアルセインの次期王になるのを嫌い、リベラルでオリヴィアへの理解があるクリストを次期王として擁立することを企てる。

レイザックは牢屋にニセ牧師として入り込み、クリストの人となりを見極めて、兄王に反旗を翻すなら丁重に迎えようと考えていた。
しかしクリストが兄を盲信していて絶対裏切らないのが分かったので、手の込んだ芝居を打って拉致。
そして縛って木型で強姦し写真をとり、「お前をアルセインの王にして俺の奴隷にする」と宣言する。

クリストは熱烈に恋した相手(しかも途中自分を庇って死んだと思った相手)にいきなり拉致凌辱の上、兄殺しに協力しろと脅迫されて、もうビックリ仰天。

写真が流出したら王家の恥になるので、逃げたり死んだりもできない。
監禁されたまま、でも兄王太子を排する企てには賛成できない。

レイザックの方はニセ牧師のときに、バカ王子の慰み者にされたと不快に感じており、憎しみもあらわにひどく凌辱して従わせようとする。
でも、内心は牢を抜け出してから徐々に生気を取り戻し、魅力的になっていくクリストにぐいぐいほだされつつある様子。
(というか最初から結構ほだされてたでしょう)

クリストは、真剣にオリヴィアの貧困を改善しようと命を懸けているレイザックの姿を知り、尊敬する。ひどくされても心からレイザックを嫌いになれない。(というか本当のレイザックを好きになっている)

表面上反発しつつも惹かれあう2人。

そこへアルセインの国王が崩御して兄ライモンドの即位が決まり、さらにライモンドの妃が懐妊。
クリストについては影武者が立てられているが、このままでは病死か何かで存在を抹殺されてしまう。

一刻の猶予もなくなり、クリストはレイザックをだまし、兄を暗殺するという計画で故国に帰ろうとする。

そして……。

クリストと兄は和解できるのか?
クリストとレイザックは結ばれるのか?
オリヴィアの状況は改善されるのか?
そしてレイザックの出生の秘密は??

最後の最後までどんでん返しがあって、楽しめるお話しでした。

2

結局は惚れてたっていう。

兄の暗殺未遂で投獄された、第二王子、クリスト。
しかしそれはまったく身に覚えのないものだった。
孤独のなか自分に手を差し伸べてくれたのは、神父であるブラッドレー。
クリストはブラッドレーに傾倒に、いつしか恋愛感情を抱き始める。
けれど、ブラッドレーの正体は…兄王暗殺を企むマフィアのボスだった。


二人の心が通うのは、ほんともう最後の最後です。
クリストは、迷いはあったけれど結局好きなことを認めていますが、レイザックがね。
クリストへの態度がそりゃもう非道い。
非道いんですが、それも自分の気持ちを認めたくないがための過剰な行動なのか、と。
好きなクセに!って思ってニマニマしてしまう。

レイザックの非情なまでの冷たさの背景に、背負った闇、厳しさ、そして優しさがあって、少し見直しました。
二人はこのまま一緒に!と思いきやまさかの大どんでん返し。
クリスト、連れ戻されちゃったよ。
だけどそれは兄の意識の変革。クリストを取り返すという名目で、島を解放する、と。

最後、レイザックの出生の秘密が。
サラッと曝露なので、え、それだけ?ってなってしまいましたが…。

しかし、結構読むのに疲れてしまった。
陰謀めいたものはどうしても頭を使う。
あとで謎解きなので、前に起きた事件、言葉、行動を覚えてないと楽しめない。

好みが別れる作品ですが、たまに読むにはいいかと。

0

もう…素直じゃないんだから…

ヨーロッパを思わせる架空の国を舞台にした物語です。
王国や植民地が登場するので時代物の雰囲気も楽しめます。
アルセイン王国、オリヴィア島、ベルドニカという国や植民地が主な舞台で、それぞれの立場での政治的な思惑が飛び交う宮廷内の陰謀や独立を企む植民地の動きがこのお話の軸になっています。
といっても登場人物もそれ程多くありませんし、陰謀や計画自体は込み入ったものではないので分かりやすいのですが、一番分かりにくかったのは主人公の一人レイザックの本心でした。
立場が立場だけにかなりの葛藤があったと思いますが、それでも彼の言葉をそのままの意味で受け取ると、終盤近くまでクリストに優しくないんですよね(笑)。
クリストの心情中心に書かれているのでクリストの心情はよく分かるのですが、個人的にはレイザックの心境の変化をもっと感じられたらよかったかなと思う作品でした。
冒険が多く登場するお話なので、冒険物がお好きな方にもお薦めです。
流血シーンや痛めつけられるシーンがあるので、苦手な方は要注意かもしれません。

0

あ~・・ん・・

期待しすぎてたのかなぁ~・・・う~ん・・という評価です。
第二王子として生を受けたスリストファ。26歳になった今、兄王子を殺そうとしたという、無実の罪で投獄されている。
そんなクリストファが面会の機会を与えられたのは一人の神父のみ。
一人きりの牢獄の中、自分の思いのたけを伝えられる相手は神父しかいない。隔離された世界で信頼できる相手に、次第にクリストファは心を奪われていくのだが・・・!?
文章はとても読みやすいです。読み出しは相変わらず「おw」と思わせてくれる実力はあると思うんですが、今回はなにぶんキャラクターの言動が全体的に不可解すぎて最後まで胸の中気持ち悪いまま読みきってしまったというのが雑感。そのとき、その場で都合のいい言葉と行動。作者の都合のいいように動いてるという感じに見えてしまったのです。
投獄され、惹かれていくまでの想いの変化が描かれないまま「おれはお前がこんなに好きなのに」と言われても突発過ぎて・・・。神父の態度が急変し、真実が告げられて~の流れ。とりあえず、攻が暴力的に責めていくという設定にしてはやり方がぬるいというか・・やさしすぎて中途半端。
初めてだろうと、眠っていようと、強引にねじ込まれようと最初から感じまくってしまう受。昔はそれでも良かったんだけどなんかなぁとおもう。
逆に、起立しないチン子もいいと思うのだけどどうなのww
兄王子~の流れ。これも、後半ぎりぎりまで兄王子登場しないのに、結局うわさのみで「あの王子は・・」と話が進むからいまいちリアルじゃない。
なぜに、第二王子を王に祭り上げたいのかがニュアンスはっきり見せないからまだるっこしく感じてしまう。神父→マフィアのボス。となるわけだが、これも中途半端。あえて残酷を演じるのならば、とことんやっていただきたかった。。。だって、結局どうしたいのかわからない。
第二王子→兄王子を討つと決める。のシーンも「え~~・・・」と思ってしまった。なんていうかさぁ・・なんていうか・・・
もうひとつついでに言えば、マフィアがすきなのはわかりますが、マフィアという名目をつける意味があったのか無かったのか。
別にマフィアじゃなくても良かったんじゃないかと思ってしまいました。

酷評書きましたが、好みの問題だと思います。
第二王子が26歳という大人な年齢なのもこれ違和感大きくしている要因じゃないかなとも感じました。もう少しお子様なら少しくらいは許せたのです。兄王子のためなら、言うことを聞けというのなら死ぬ覚悟と、海に沈んでいく気持ちはあるのに、裸に剥かれた恥辱の姿を他人に見られるなら言うことを聞く・・と頷いてしまうっていうのがどうも・・・

最初の一回目はいまいちでしたが、後のエロシーンはかわいくて好きですw
エロエロ~wあ~でも・・攻が何ゆえにそんなに受がすきなのかがまったくわからない

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP