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表題作ネメシス

タリオの№2 鷹司貴誉彦
タリオ総帥四ノ宮の養子 桜庭那臣

あらすじ

神父服を身に纏い、暗殺の仕事を管理する美しい男・桜庭。そんな桜庭に、組織No.2の鷹司は執着していた。自らに生き写しな片腕・ドールをも使った淫靡な手管で、鷹司は桜庭の身と心を溶かし、2人は恋仲に。蜜月を味わう2人だったが、敵対する組織・ネメシスが不穏な動きを始め…。その上、鷹司が見知らぬ美貌の男と密会していたと知り、桜庭は淫らな身体で彼の愛を試そうと…。
(出版社より)

作品情報

作品名
ネメシス
著者
山藍紫姫子 
イラスト
ライトグラフII 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
背徳の聖者たち
発売日
ISBN
9784861344046
3.9

(26)

(15)

萌々

(2)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
99
評価数
26
平均
3.9 / 5
神率
57.7%

レビュー投稿数7

タリオシリーズ初心者にもおすすめできる…かも?

うーん、これは山藍先生の世界を全部ぶちまけました的な小説。
いままでのタリオシリーズとはちょっと趣を異にします。
山藍先生といえば、古くは「長恨歌」や「花夜叉」で和の幽玄世界を、
そして「スタンレー・ホーク」シリーズでドライなミステリーを展開なさっていますが
その両方が合体したかのようで、ところどころ既視感があります。

とはいえ、面白いですよ。
タリオ特有の暴力的な描写と濃厚すぎるエロスが薄まって、
かなり読みやすくなってますし。
前半は「あれ?なんかフツーだわ山藍先生っぽくないわ!」と思ってたけど。
ネチネチした濃厚すぎて四次元へ飛びそうなエロ描写がコンパクトに!(驚)
鷹司と桜庭さんのスットコドッコイな会話がほとんどなくなっちゃったのが残念(涙)

今回のサプライズはですね、
まず冒頭から桜庭さん、愛する鷹司のためにいろいろ努力してるんです!
もう「努力」なんて言葉がみじんもなかった桜庭さんが!
おまけに嫉妬しまくるわ、着付けDVD見ながら和服着ちゃうわ、
だんだん恋する人になっていく過程がかわいくてかわいくてw
それと、1作目以来、ご無沙汰だった鷹司とドールの3P復活です!
桜庭さんのエロ和服Hもありますよッ!(鼻血)

オム・ファタール~トライアングルでエロエロ超えて変態プレイ祭りだったので
ここらでスタンダードな3Pって、なんか落ち着きます。
3Pで落ち着くっていったいどんだけ…orz そもそも3Pにスタンダードとか…

もう一つの読みどころは
1作目からずーっと語られるものの、放置だった桜庭さんのトラウマ。
それがついに解決に動き出した…!

…と思ったらエンド!
うわぁ~~~ん!!!続き読みたいよー!
もうそろそろ続きが発刊されるんじゃないかと思いますが、それはそれで悲しい。
ネメシスの続き=完結のような気がするんですよ…。
できればこのシリーズはまだまだやめてほしくないなぁ。

山藍先生のねっとりした異次元ワード世界が薄まったのはちょっと残念ですが、
ストーリーテリングがいままでより面白くなりました。

9

イノセントな悪妻のように…

タリオシリーズの5作目はストーカー事件の報復仕事から始まります。
グロテスクな仕事内容の多い桜庭家の仕事にしては、少々地味…
かと肩透かしをくらった気分…ではすみませんでした。
この仕事の失敗をきっかけに、物語は急展開を見せます。
組織タリオで暗躍する3幹部達と、同業組織「ネメシス」の姿…。
薄いベールを脱ぐように、少しずつ明らかにされる桜庭の過去と記憶!
美貌の養父をナイトのように守ろうとする龍星とルキヤに、
桜庭の心をイラつかせる美貌のクリスと、桜庭を溺愛する鷹司!
そして…愛の営みを描く、耽美な言葉の洪水☆
(↑これぞ、山藍節ですから…あいかわらず美しいこと!)
お話は今回、ラスト付近で急展開を迎えます。
さて今回の見どころは…桜庭と鷹司の関係の、微妙な変化です。
元よりその素質はあったのでしょうが…今回に至り、
桜庭を見た読者は少なからず確信したはず!
「ああ、これは悪い女の類に間違いないわっ!」とね(笑)
それも妖婦というよりは、悪妻に近いような…最悪のアダ花!
ここが微妙にして、最高に魅力的な部分です。
だいたいがねぇ…悪妻というものは、なろうと思ってもなれるものじゃない!
女王様というほど強すぎてもダメだし、イノセントな可愛子ちゃんなだけじゃ…
もちろんダメ(当然のことながら!)
(↑女王様然と命令だけする人間は、男の庇護欲をそそらないし…
  つまり、しっかりしているとダメダメ。
  かといって…ただの可愛子ちゃんではねぇ、
  美人は3日で飽きるの典型になるから、これもダメです。)
基本・風邪にも堪えぬ風情で、それでも恋の主導権だけは、
しっかり握って離さない(それも無意識に!)
(↑もはや薄気味の悪い強ささえ感じます。)
要するに鷹司は、治療不可能な片思いをずーっと患っているようなもの!
だからいつも、桜庭の心が離れないかとヒヤヒヤしてるんです(気の毒に。)
(↑まあ、その理由は桜庭の淫蕩な体と、
  少々鈍感な頑なさが最大の原因でしょうが。)
だから…こういう絶世クラスの美形が悪妻体質なんか身に付けた日には、
良くも悪くも最強です☆
これを読んだ読者の皆様、女性なら1度はなってみたいと思いませんか、こういうの?
(とはいえ…なろうと思ってなれる類じゃないんですけど…)
さて、お楽しみのエロですが…「あのプレイ」が復活しております☆
それと…エロ描写の言葉も綺麗ですから、こちらも味わいましょうね。

5

正統派おタンビ小説、BLというよりもジュネ??(違いが微妙だ)

昨夜一気に読み終えました。 面白かったです…で感想終了になっちゃう、
安心して読める筆力は流石の大ベテラン作家。 ただ、ちょっと
言葉の選び方に癖があるかも。 ある程度BLに慣れ親しんだひとに
おすすめしたい独特の文体だと思います。 そしてえろえろです。
多彩かつ豪華なキャラクター勢がこのシリーズの特徴。
主人公が基本的に皆に愛されています。 絶世の美貌、
幼少期に実父から性的に虐げられ、心傷から様々な後遺症に苦しむ彼を
囲み、庇護する個性豊かな面々。 その筆頭である恋人、鷹司に
昔の男の影が… というお話。 気になるところで以下続編! なので、
また気長に待とうと思います。
一作目から追いかけているシリーズなのですが、
基本的に主人公がピンチに陥って危ういところで助かる、という
パターンが作られてしまっているのでややマンネリです。
でも、水戸黄門なんかと同じでそういうマンネリが心地よいのかも。
根幹にあるテーマは、主人公が自分自身とどう相対し、成長するかだと思うんですが、
危なっかしいというか、ふらふらしすぎ。 
もすこし用心しなさいよ、と言いたい。
今回は一番深い傷を狙い撃ちにされたので、鷹司が間に合うように祈ります。
穴馬でシメールが駆けつけても嬉しい。

5

桜庭さん、がんばる!

結構前から鷹司の桜庭さんへの溺れっぷりが常軌を逸していたのですが、なんだか今回はもはや「ちょっと大丈夫なの?」なくらいバカップルになっておりました。待望の3Pも復活!ドール、そろそろナニかしでかしてくれないかな~。
そして桜庭さんのダメぶりにもさらに磨きが。
ライバル(?)出現も、桜庭さんの思考回路は女でも男でも行きつかないとこへ。嫉妬のしかたもなんかヘン。
この話は(私の中では)、「ダメな桜庭さんをとことん愛でまくる!」お話なのでこれでいいんです。もう最高です!
あのトレードマークの神父服を一旦脱いで、今回は男色春画模様の長襦袢で挑みます!

前回はひたすら不気味だったネメシスの内情がちょっとだけ(ほんとにちょっとだけ)浮かび上がってきてこちらも目が離せなくなってきました。
桜庭さんの心の闇も徐々に解明されてきてます。
こんなとこで、待て次巻!とは。う~。

桜庭さんピンチ!なところで続きになっていますが
鷹司のただの色ボケにしか見えなかった行動も、なにか裏の事情があったのだと信じて、次巻では「あっ、そうだったのか!」と思えるくらい挽回されることを期待します。

3

久々の二輪ざしプレイと、新たなる展開の始まりに注目でした!

死刑が廃止になった近未来を舞台にした「背徳の聖者たち」から始まったこのシリーズも5冊目を迎えましたが、毎回飽きることのないエロスと事件が主人公達に展開されます。

死刑が廃止になった為、犯罪被害者や遺族の為に秘密裏に、国から認められて同罪報復で私刑を行う秘密組織タリオ。
その総帥四ノ宮の実子で組織№2の鷹司と恋人になった四ノ宮の養子でタリオ幹部の桜庭那臣。
今回の作品で特に思ったのが、桜庭が随分女性になってしまったな~というところ。
以前から女性的な部分は大いにあったのですが、鷹司を恋人と認めて自分をさらけ出し快感を素直に受け入れるようになってから、随分に腐抜けみたいになってしまったようです。
仮にもタリオの幹部なんですが、他の幹部が疎ましく思うのもしようがないかな?と・・・本人は一生懸命努力しているのが見えるのですが。
しかし、ただのおバカではないようで、自分なりにきちんと頭を働かせて窮地には陥りますが、切り開こうとしている態度は昔から思うと随分成長したなということを認めます。

そして、今回は久しぶりに鷹司のドールと一緒に『二輪ざしプレイ』♪♪♪
以前、桜庭が嫌って言ってからなかったのと、鷹司が嫉妬してドールに余り桜庭を触らせないようにしていたのですが、登場しましたよww
桜庭は皆に愛されているな~。
桜庭の使徒のルキアと龍星は、前半でシメールの元へ行ってしまったので登場は少しだけ、でも相変わらず桜庭ラブでした。
そして、山藍さん独特のエロス表現はとても官能的で独特です。
肛環や肉襞のめくれあがる感覚、男茎や頭冠の動きの描写、他作家さんとは一味違う、大人な官能エロスは充分に堪能できます。

お話の方は、前回登場したタリオと似た報復行為を行う組織「ネメシス」について明らかになってきております。
そして意外な人物が其れに絡んで、後半桜庭を追いつめます。
また、鷹司の元恋人でタリオ幹部平坂の息子クリスの存在も気になる!
桜庭の過去、聖グレゴ園であった出来事もよみがえり・・・
鷹司は全てを知って行動しているのでしょうか?
桜庭のピンチは絶体絶命になるのでしょうか?ああー!!もう、早く続きが読みたい状態です。
相変わらずライトグラフⅡさんの絵は不思議なエロスを醸し出して、この作品にぴったりでした♪

2

茶鬼

ミルクティー猫さま、こんにちは。

>ここで登場するプレイ「2輪差し」って言うんですか?
そうなんですよ♪1穴に2本・・・
穴は別名:菊門とも申しますし、風流ですねww
よく3Pモノにもこの呼び名は登場いたします。

>このシリーズ中、最もタフなのは、実は…桜庭さんなのでは???
賛成!!
あんなことや、こんなこと、桜庭さんはすごいですね^^

ミルクティー猫

茶鬼さんへ

ここで登場するプレイ「2輪差し」って言うんですか?
初めてこのシリーズ読んだときには…
そりゃあビックリでした。
(↑こんなの普通の人間にできるのっ?)
それでも死なない(怪我もしない…)桜庭さんが怖いです。
このシリーズ中、最もタフなのは、実は…桜庭さんなのでは???

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