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表題作少年椿

古賀速斗 隣家の弟
椿 囲われ者の少年

同時収録作品この恋を終わらせる

旭日 サークルの後輩
奏 サークルの先輩

同時収録作品kiss in the dark

徳井 高3
野田 高3

その他の収録作品

  • 椿咲く春
  • あとがき

あらすじ

少年つばきは養父の慰み者だった。 閉ざされた世界にいたつばきに、恋の甘さを教えてくれた親切な隣人・梓(あずさ)。想いは梓に向いているなのに、梓の弟・速斗(はやと)に肉欲を突きつけられ、心を乱されてしまうつばき。真実の恋の在り処とは…!? 表題作他、学生たちのすれ違いラブ読切も豪華に収録。描き下ろしつき
(出版社より)

作品情報

作品名
少年椿
著者
紺色ルナ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
ISBN
9784832286771
2.6

(13)

(0)

萌々

(2)

(6)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
30
評価数
13
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数6

ノスタルジックで切ない

主人公が着物姿でレトロな雰囲気で、設定も高度経済成長前夜な時代、ストーリーも遊郭ものに似た感じで、メロドラマっぽいベタですが、3人の姿がとても琴線にふれて切なく甘いお話でした。

表面は養子だが囲われ者として慰み者になっている少年・椿。
家に閉じ込められて学校へも行かせてもらえない彼に隣家の古賀という教師をしている男がいつも本を貸してくれます。
名前のない椿に、その名前を付けてくれたのも古賀でした。
その優しさに恋心を抱いている椿。
古賀の弟・速斗は、椿を抱くことで兄のものを奪おうとしているのですが、椿の純粋さに惹かれている。

椿を通して、古賀兄弟のそれぞれの在り方が切ないです。
売られた身の椿は受け身なんですが、古賀兄もまた椿に対して優しさしか示すことができず、一歩が踏み出せない。
反面、弟の速斗は最初こそ兄への嫌がらせめいた椿への態度ですが、それは見えない優しさと秘めた熱い愛であるのがひしひしと感じることができ、兄弟の二つの愛の形の対比がはっきりしていて、そこがベタですが、王道でありながら読ませる部分になっていると思います。
兄は椿に一歩を踏み出させることはできなかったけど、弟にはできる。
『椿咲く春』でその後の二人のありようが、とてもあたたかい結末を迎えていてほっとすると同時に嬉しくなりました。
椿の境遇は悲惨ですが、それを上回るあったかさでありがちな話だけど読ませてもらいました。

『この恋を終わらせる』
いつもノンケに失恋しては愚痴つ先輩の聴き役の後輩。
先輩は後輩を失いたくなくて臆病になっていたという話。

『kiss in the dark』
卒業前の行事で暗闇に乗じて好きだった同級生にキスをしてしまう。
彼のずっと同級生を見つめる視線に気が付いていた。
結末が唐突に訪れてしまうが、この同級生がブラック。

全体を通して切なさを前面に出した作品ばかりでしたね。
受けが皆、ちょっと女子っぽいのが特徴でしょうか?
3本目が男子!みたいな雰囲気を出そうとしていますが、何分ヘタレだったんで、女々しさが出てやはり女子っぽい?
突き抜けた明るさはないけど、しっとりとした1冊でした。

2

つばき

最後のラッブラブな二人に当てられました(*´∀`*)ホケェ
チュゥしたあとの“ナイショ”は反則でありますw椿たんv
お話。
養子に連れてこられた叔父の家。
病弱なのだという設定ではなれに囲われ、たまに帰ってきた叔父は椿を犯す。それでも、行き場を与えられた椿は不服ではなかった。
そんな椿があこがれたのは、隣の家のお兄さん。
優しいそのお兄さんに淡い憧れを抱く。
そのお兄さんの弟。彼はすべてを知っていて椿を抱きにやってくる。
狭いかごの中の椿がたどる未来とは・・・!?

設定としては、わりと暗いのかな~な印象で読み始めだったんですが、なんとなく椿がすべてを受け入れてくれてるので、そんなに殺伐としたものは感じませんでした。
逆に、弟クンが、椿をさらっていくまでの流れが好きでしたねぇ。
お兄さんは、僕のことを知らないから好き。
じゃぁ、知っているおれじゃダメってコトかよ・・に思わずキュン。
最後の数年後~なキスシーン。椿にメロメロな弟くんウマ。
あとがきに、最初はお兄さんとラブエンドだった~と聞いて、危ない!と思わず叫んでしまったw
私も弟君でよかったとおもいますw好きすき

他短編

2

切ないけど、穏やか

古い時代のお話はあまり好きじゃないんですが、慰みものとか囲われものとかも好きじゃないんですが、紺色ルナさんのファンなので読んでみました。
椿、めちゃくちゃ色っぽいです。儚い色気を纏っていて、死んじゃうんじゃないかと心配してました。
隣に住む兄弟、兄に憧れつつも、兄は手を出してこない、弟は単に兄のものだから手に入れたいのかと思いきや、本当に好きになっていたなんて。兄を見送ってからの椿と速斗の逃避行と最後に収録されていたその後の二人の話がとても好きです。
暗さもある作品ですが、それを乗り越えての穏やかな愛のある暮らしまで描いてくれているのでモヤモヤを残さずよかったよかったと安心して寝られる作品でした。

0

全体的に私の趣味じゃなかったです

んー、
私の趣味ではなかったです。
しっとりした雰囲気のいいお話だなァとは思ったのですが。

『少年椿』
『椿咲く春』
そういう手法なのは分かるんですが、椿の義理の父親の輪郭がまったく見えないのが気になりました。
ドロドロしたお話なのに、爽やかなのも逆にモニョモニョしちゃったな…。
あと、『椿咲く春』のラストシーンも好きじゃなかったです。人に見られる場所で安易にキスをすること。しかも、片思いしてる女の子に向かって見せつけるようなキス…なんかこう、たしかに主人公の側から見ればカッコイイ場面なんだけど…モニョモニョ。

『この恋を終わらせる』
ラストであっさりカミングアウトしたところで萎えちゃいました。これ、人によっては萌えポイントだったり、まったく気にならない部分だったりするんだと思いますが、私的にこういうカミングアウトは萎えポイントなんですよね。
関係を秘密にしてるほうが萌える。

『Kiss in the dark』
告白を、女の子が見てる前でしはじめたところで萎え。

この作者さんは「何も知らない第三者に、二人の世界を見せる」ことに萌えを感じるのかなァなんてことを思いました。私はこれは萎えポイントでした。コメディなら気にならないんだけど。

2

昭和33年は…

いくら何でも、あんまりじゃないかと…

作者さんのお生まれが何年かは存じ上げませんが、察するに登場キャラ達が、ご自分のおじいさまの世代だったらこんなんありかもー的なノリで設定されたのかなあ…

慰み者にするためだけに拾われてきて家の中だけに囲われている少年「椿」と、隣家の兄弟。
椿は兄の梓に淡い思いを抱きつつ、直接肉欲を向けてくる、梓の弟・速斗の欲を受け入れている。
梓に縁談が持ち上がり、椿は…

このプロットだけなら、そう悪くないんだけど、時代設定が微妙。
いくら何でも、昭和33年はあんまりなんじゃぁ…

絵が不安定なのも、ちょっと…
デッサン云々より、画材の選択に違和感。
細いペンの線とトーンの点描柄の上に、いきなりあの椿は…
書き文字や、吹き出し枠の太さとか、そういった、ストーリーとは関係ない、細かいところに気を散らされてしまう。
キャラクターはどれもみんな、愛情を持ってとっても丁寧に、チビキャラに逃げたりもせず、一生懸命書き込まれているだけにね。

2

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