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表題作キミにとどく想い

篠塚良介,26歳,かつての恋人の弟で刑事
雨宮博史,医師

その他の収録作品

  • そして今
  • あとがき

あらすじ

若き医師と警官が、新薬開発の裏側を暴く!医師・雨宮博史は、かつての“恋人”由紀乃の死を、彼女の弟・篠塚良介から知らされる。その背後に、製薬業界の陰謀があると確信した二人が、巨悪に立ち向かう!

作品情報

作品名
キミにとどく想い
著者
檜原まり子 
イラスト
桜遼 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
ISBN
9784062866446
3

(5)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
14
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

医療サスペンス

2010年発表作品。
医療/製薬に絡む大きな陰謀とある女性の死をめぐる、医師と警察官のストーリー。

登場人物は、雨宮(腫瘍内科医師)、
須崎(放射線科医師)、
由紀乃(大学時代の須崎の恋人、のちに雨宮の恋人にも。医療系研究者)、
篠塚(警察関係者、由紀乃の弟)。

主人公は、雨宮。
ある日、篠塚という警察関係者が訪ねてくる。
顔を見て雨宮も須崎も驚愕。篠塚は由紀乃に瓜二つだったから…
…という冒頭。
篠塚は由紀乃の弟で、由紀乃が死んだ事、自殺と処理されたが不審な点がある事、休職して探っている事、手助けしてほしい事、などを言ってくる。
彼女の死の裏には製薬会社と大病院、政界も絡んだ癒着と倫理的に大きな秘密がある事が見えてきて…
…という感じで、完全に医療サスペンスといった趣き。
ではどこにBLが絡むのかと言うと。

由紀乃という女性は、どうやら3人で行動していた大学時代から雨宮と須崎の間に流れる感情をわかっていたみたい。そして、なぜか篠塚が由紀乃の意志を継承するような態で雨宮と須崎の橋渡しをするような存在になるんだけど…
これがなんとも斬新といっていいのか。
雨宮と寝る。須崎とも寝る。そして雨宮にも須崎にも2人は好きあっているんだから寝たら、と言う。
雨宮も須崎も、由紀乃が取り持ってくれたんだなぁみたいな感慨を得ている。
作内では雨宮と篠塚のシーンだけで、須崎x篠塚、須崎x雨宮、3Pは描かれません。
ですが、大学時代にいつも3人で行動していた時のように、雨宮と須崎と篠塚の3人で一つの愛の形を形作っていくような展開。

さて、電子書籍では巻末に3人のその後を描くショートマンガ(天音友希先生画)が収録されています。
パスツール研究所に勤務する雨宮、インターポール勤務の篠塚、主夫の須崎がリヨンにて同居、3人の楽しい生活を送っています。

BL的には斬新な部分もあると思いましたし、サスペンスとしても面白かったです。
総合「萌」。

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