ホーリー・アップル ― 虹色のスチーム

ホーリー・アップル ― 虹色のスチーム
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神5
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
35
評価数
8件
平均
4.4 / 5
神率
62.5%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
講談社
シリーズ
X文庫ホワイトハート(小説・講談社)
発売日
価格
¥630(税抜)  ¥680(税込)
ISBN
9784062866323

あらすじ

臆病者で失敗続きのNY市警の巡査ハリー。刑事への昇格を打診されるものの、自信がもてず、すぐに返事ができない。昇格すれば、恋人でもある刑事ドイルが相棒になるからだ。公私を混同し、ドイルの足手まといになるのでは、という不安ばかりが募る。その翌日、ダイヤモンド街で強盗事件が発生、ハリーは現場に急行した。

表題作ホーリー・アップル ― 虹色のスチーム

刑事、ドイル・アーデン、32歳
巡査、ハリー・ローゼンランド、31歳

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レビュー投稿数2

この2人が大好き!

神評価をいくつ付けても足りないくらいこの二人が大大大好きで、もっとずっと読んでいたいと思うのですが、とりあえずいつまでも友人以上恋人未満の関係は嫌なので何とかそれらしい形になって終わって欲しいなぁと願いながら読んだ3巻目。
思っていたよりずっと感動的な結末を貰えて、ホント、読んでよかったと思った作品です。
読み終えてから表紙を見たら、その意味にも感動してしまう。

臆病な警察官、ハリーが刑事に昇格できるかも…という出だしで、そうなればドイルと相棒になることが決まっています。
でも臆病ゆえにいつまでも結論を出せないハリー。
2人とも、仕事中は公私混同せずに相手と接しています。私は職場が同じでも公私混同しない、というカップルが好きなので(大抵のBLってそんなことない気がするんで)この2人のこういうテイストは好きなのですが、もともと甘いシーンの少ない作品な上、事件で駆け回ってるシーンも長いので本気で公私混同に徹していたら全然恋愛小説ぽくなくて、早くアパートに帰っていちゃついて欲しい!とも思ったり…。

今回は今までと違い、いつもクールで強気なドイルのほうがハリーに弱さを見せ続きます。
これは1巻の冒頭、ハリーの大失恋から始まったお話で、傷心中のハリーを口説いてきたドイルを受け入れて恋人になれるかどうかというお話で、私はそういう見方をしていたもので、ドイルはずっとハリーの心から前の恋人がいなくなるまで気丈に待っていてくれると思っていました。
なので思いがけず見せられたドイルの弱さに、唐突にお話の見方が変わったというか…。

ドイルが自分の出生を話をするのですが、まるで他人の話のように「その少年は」と語るドイルと、ハリーの全てを許容してくれる事に甘え、ドイルが感じていたことを何も知らなかったと気づくハリー。

このシリーズは社会情勢や時代背景が非常にリアルで、ドイルの過去もそれに忠実です。BLの域を超えてるんじゃ…ってくらい。
BL作品だと臨んで読むとがツンと来る感じ。
ハリーもドイルも、同性愛者は逮捕されるような時代を生きてきて、エイズが蔓延して家族からも近づくことを拒否される時代を生きてきて、あと一日早く生まれていたらベトナム戦争に徴兵されていたという時代を生きてきます。
それでも今生きていて嬉しいということをボロいアパートのベッドの上でかみしめ合えるって、なんか恋愛小説の域を超えて胸が締め付けられるような感覚を味わいます。

何でもできると思ってたドイルの過去と、ハリーが何をしても「俺は平気だ」と言うドイルの「平気」の意味がわかっていなかったとハリーは気がつきます。
前の恋人のことが忘れられなくてもいいから、10分の1でいいから愛してほしいと言うドイルに、ここまでじりじりとしか進んでこなかった2人の関係が急速に収束します。収束するというか何というか…。

ハリーの前の恋人の存在が大きすぎることがずっと疑問で、ドイルよりその人のことばかり考えてるのがもやもやして、恋愛ものとして不満を感じていました。
でもあのもやもやがなかったらこの瞬間はこなかったんだなぁ思うとここまで、読んだトータルとして神評価を付けたいです。
誰かを好きになって、次第に愛が深まって「この人となら一生生きられる」というゆっくり愛を見つけていくような恋愛ではないんです。
ハリーは前の恋人と別れてからずっと、漠然と探している愛の形があって、それがひどく手探りで曖昧で拡散していたのにぱっと形になって今手の中にあるこれだ!ってなる感じでしょうか。

「愛してる」という言葉を2人とも使わずに慎重ににここまで来たので、ここにきてその言葉の大きさをかみ締められるすごく素敵な作品でした。

ところで「虹色のスチーム」というタイトル、治安が悪く同性愛者も生き辛かったNYが次第に変わっていく様を、オズの魔法使いの歌にある「虹の向こうの彼の地」とかけているのと、NYの名物?であるスチームを混ぜたタイトルのようですが、私は読む前からこれってコンドームのことかと思っていました…。

1巻でハリーは「恋人の事を忘れられない間はコンドームをつけて」、と言い、普通ならちょっと気まずい台詞なのに、ドイルは喜々としてカラフルなコンドームを大量に買ってくるんですが、する前に必ず何色にするかハリーに選ばせるんです。毎回交わされるそのやりとりが大好きでした。何色にする?って。
今回の冒頭部分で落ち込むドイルにハリーは、ちょっと待っててと言ってそれをを取ってきてプレゼントだと言ってドイルの手のひらに落とすシーンがあるんですが、そのシーンも凄く好き。
けど最後にハリーはドイルに、もうつけなくていいと言います。
なのでこのアイテム、2人の仲の進展を象徴するものなので虹色ってこれのことだ!って勝手に思っていたら全然違った 笑

とにかくもう恋愛物として感動しすぎて、すごく好みな作品です。何年経ってもこの2人はずっとよりそって幸せでいて欲しいと思います。

2

なかむつまじい笑顔の二人(表紙より)

 あれ、もう三巻目でたんだ~、早いな~。30日にふと書店に立ち寄ってみたら売っていたので、このシリーズと作者のファンとしては速攻でお買い求め♪
 でも、新刊コーナーの棚の1番上に置いてあって、あれじゃ女性の身長じゃ取れない位置なんじゃ・・・と思いながら脚立をズルズル引っ張ってきて手にしたときには、なんか疲れた・・・本1冊買うのも一苦労です!!

 今回は、なんとハリーが刑事に昇進!?するかいなかという意外な展開から始まります。しかも刑事に昇進したら相棒はドイルだって!?
 ハリーとしては、恋人のドイルと仕事でもコンビを組むようになってしまえば、公私の区別がつかなくなるのではと危惧し、すぐには承諾できません。ドイルのほうは、ハリーが刑事になってくれたほうがいいと思っているような感じです。今までドイルとコンビを組んでいたミルズは、ドイルの単独行動に辟易しており、コンビ仲としては最低!(むしろ組めていない・・)だったので、ハリーが刑事になれば、ドイルの単独行動も減るのではないかと思われます。
 そして、今回巻き起こる事件は宝石強盗です■□前作にも登場した”ドードー”という店がまた鍵続きをにぎっています。
 人々の思惑がずれて、歯車が狂ってしまったかのごとくに起こってしまった殺人事件でもありました。
 -完璧な計画のはずだったのに-
 人を殺さずに、完璧に宝石を盗む計画を実行しようとしていた宝石強盗たちは、警備員を殺害してしまい、事件後すぐに逮捕されることになるのですが、なぜそうなったのかは、実際文面を追っていくことで少しずつ謎が解けていきます。
 事件中、偶然にもドイルの元里親に出会うこともあり、ドイルの過去が明らかになるシーンもあります。まだまだ秘密が多そうなドイルですが、今回少しでもその片鱗に触れられた気がします。
 折りしも感謝祭で実家に帰るハリーが、本当に憂鬱そうであるのですが、ゲイであることをカムアウトしていない(できない)ことでナーバスになっているのは、平和な家族関係を壊さないための責務のようで、苦しそうです。
 
 事件、そして過去、いろんなものを介して、二人の絆は強くなっていく、そんなストーリーでした。
 次からは、気持ちを新たにしたハリーの姿が見られそうで楽しみです。
 そして、案外まめな男なドイルが、これからも存分にそのまめまめしさを発揮してくれるともっと面白くなりそうですww
 
 

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