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表題作夢見る金糸雀は愛を囀る

時田元親(貧乏バイト大学生・20歳)
葛城珊瑚(元新興宗教巫女・20代半ば)

あらすじ

教主である父によって、教団に融資する男達へ身体を捧げる、巫女として役割を強いられてきた珊瑚。籠の鳥として生きていた彼が教団から逃げ出しm行き倒れていた所を拾ったのが大学生の元親だった。咄嗟に記憶喪失と嘘をついた珊瑚に、年下の青年は何も聞かずに居場所を作ってくれていた。温厚な元親と穏やかで優しい日々を過ごすなかで、彼に何も帰すことができない珊瑚は、ただ一つ自身に残されたその身体を「恩返し」に委ねようとしたが・・・。
(出版社より)

作品情報

作品名
夢見る金糸雀は愛を囀る
著者
仙道はるか 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
発売日
ISBN
9784862962065
3

(2)

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

ツルの恩返しはエロで恩返し&水戸黄門!?

お笑い作品ではないとは思うのですが・・・何せ受け様が訳ありの箱入り蝶天然様だったので、展開が面白くてグイグイ引き込まれてあっという間に読めてしまいました!
善悪がはっきりしていて、良い人は徹底的に良い人。
悪い人は本当に悪い人で、グレーがなかったので、そこもスカっとして気持ちがいいです。

ある新興宗教団体の予言を伝える巫女(傀儡)にされていた珊瑚が、籠の鳥から自由になりたいと屋敷を抜け出し行き倒れていたところを拾ったのが、真面目で貧乏の元親。
珊瑚は記憶喪失のふりをして、自分を語りませんがそれでも元親は珊瑚を家に置いてくれて親切にしてくれます。
身一つで逃げ出してきた珊瑚には、元親に何も返せるものがなく、せめて身体でと思うのですが・・・
というのが、大体の導入あらましです。

珊瑚の生い立ちというのが結構かわいそうで、預言者の母亡き後その座に座らされて、有力信者に身体を使った営業をさせられていたというのがミソなんですが、中学から学校へ行かされず幽閉されていた世俗を知らない身だったので、恋愛が何かも良く解らず、とりあえず行為は嫌だけど快感は開発されちゃった淫乱体質というのが最大の珊瑚が天然たるゆえんですね♪

元親も、また両親を失くしてから苦労をしながらもその人柄のよさでスレた性格でなく”人たらし”の要素を持った徹底的に良い人というのが、物語をスムーズに進めて行く要因でもあると思います。

最初の「恩返し」は拒否されてしまいますが、おかしかったのが、元親が風邪をひいて寝込み熱が下がった時に元気になったかどうかを珊瑚がチ●コで調べようとすることろ♪♪
ま、それも一理ある?
珊瑚は淫乱ですが、それは快楽に素直ということで、エチ時にちゃんと状況解説してスるところがイヤらしさを増してるんですね♪
なので、エチシーンも楽しくて、すごく良かったんです。

作中に元親の絶縁状態の祖父の秘書という保坂が出てきて、彼がクセのある人なのでは?と構えて読んでいたのですが、純粋に良い人でよかった~
その分、珊瑚の実家の人々が徹底的に悪い人で、珊瑚の付き人の日向は、珊瑚を好きなのに歪んでいて、嫉妬するくらいならもっと素直に愛を向けておけば珊瑚の恋人になれたのに、馬鹿な奴だと・・・
そしてラストは、元親の祖父が水戸黄門のように出てきて・・・(爆!)

最初あまり期待してなかった作品だっただけに、期待を裏切る面白さで良い一冊でした。

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茶鬼

ミルクティー猫さま、こんばんは

>同性(女)だったら、かなりイラッとくるんでしょうねぇ(苦笑)
全く同感です!!
女性だったらちゃぶ台ひっくり返して、風呂に沈めます(←過激?)
言われてみると、確かにBLの良さですね~♪

ミルクティー猫

茶鬼様、こんばんは。

珊瑚のお馬鹿な天然ぶり…BLだから微笑ましいです。
同性(女)だったら、かなりイラッとくるんでしょうねぇ(苦笑)
こういうのが、BLのいいところですよね??

囚われの金糸雀の…瞳の奥に蜘蛛の巣

これは一匹狼のような人タラシが、
籠の鳥のような人タラシを拾って、恋に落ちてしまうという…
昔話級のお人よしカップル成立までのお話です。
人タラシ…とひとくくりで説明するには、正反対のおふたり!
ひとりは貧乏苦学生、一匹狼風で…実はボス猿体質なカリスマお人よし、
正直者と両親の愛を糧に、スクスクと自分を形成してきた…
年齢の割にかなーり老成した男・元親です。
そして問題のもうひとりは…深窓のお姫様・籠の鳥的世間知らず…
実は蜘蛛女級の魔性を発揮する、純情・天然・ワケアリ・美貌ときました…珊瑚です。
善人と善人が出逢って、世間的な通りすがりで終わるはずもなく(笑)
とてもアットホームな友情と感謝あふれる関係(←ある意味理想!)が、
恋に成長した発端は…珊瑚の奇妙な「恩返し」です。
恩を体で返そうという珊瑚と、そんな恩返しはダメという元親..
心ある人ならではの押し問答が、約数日、繰り返されますが…
そう、そこは…おふたりとも若い男性のこと(笑)
誘惑を前に抵抗むなしく、恋人関係になだれこむのも、まぁ…よしとしましょう!
それにしてもねぇ…元親の「人タラシ」は解かりやすいのですが、
珊瑚の「人タラシ」ぶりがまぁ..ハンパじゃないのです!
(↑過去には側近の日向でしょう…そして、もちろん恋人元親と…
  元親の監視人件秘書なんかも、ちゃっかり味方に付けて、
  極めつけはラスト…源一郎翁と、茶なぞすすっております。
  これを人タラシと言わずして、何という!?)
生い立ちは陰滅々なのにイノセントで、なのに…こんなワザまであるなんて!?!
私が思うに…お馬鹿(もとい!)天然さんがモテる理由はただひとつ…集中力だけです☆
好意を持った相手には、とにかく集中…
恐るべき一生懸命さで、それを説明しようとします(笑)
相手が恋する元親…な場合に至ってはねぇ、
もう全身で「私を食べて☆」と語りかけます(苦笑)
(↑そしてこんなとき、ぜーったいに瞳をそらさない…潤んだ瞳で集中です。)
結果、誰もが蜘蛛の巣に引っ掛かるようにトリコになります。
相手の心を掴むのに言葉は要りません、ただ真剣に見つめて話す…真理です☆
(↑まぁ…真理だけれど、美貌が有ったほうがよいのも事実!)
このお話、ラスト付近では、かなり暴れてくれます。
珊瑚の哀しい過去も明らかになりますが、そちらは読んでのお楽しみに!
さて、お楽しみのアノ場面…「これに関しては、多少の心得がありますので…」
そういえる珊瑚...アナタ最強ですよ☆

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