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表題作ぎこちないけど愛だろう

湯元頼人 恋人と別れたばかりの会社員
赤羽暢明 ワケありな喫茶店店主

同時収録作品正直スイッチ

氷室僚二 衆議院議員
米倉峰夫 衆議院議員第一秘書

同時収録作品赤い糸、絡まれ

長尾一諒 刑事
瑶介

同時収録作品あいのともしび

直志
河口淳也

その他の収録作品

  • そろそろ気づけよ
  • めぐりくる白い朝
  • InterMission1
  • InterMission2
  • あとがき

あらすじ

忘れもしない去年のクリスマスイブ、手ひどい失恋の直後でボロボロだった俺は、あのひとに拾われた。そしてお互いの冷え切った肌をあたためあいながら、あのひとはこう言ったんだ・・・。「遊ぼうよ、おれと・・・おれも重いの苦手だからさ」
愛することに傷つき怯える男たちの葛藤と再生を、やさしく慈しむように・・・して情感豊かかつノスタルジックに描き出し、通称”東京タワー・トリロジー”としてファンの間で至高の名作と呼び声高い表題シリーズ他、センシティブ・アルチザンの面目躍如、ハートにしみる感動満載で贈る、深井結己待望の最新ドラマチック作品集!!

作品情報

作品名
ぎこちないけど愛だろう
著者
深井結己 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812472828
3.8

(65)

(20)

萌々

(21)

(20)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
22
得点
246
評価数
65
平均
3.8 / 5
神率
30.8%

レビュー投稿数22

冬に是非!

各イメージを端的に表すと【トラウマ/胸の飾りw/心も体も痛い/ほっこり】
冬に読むと良いと思うのー。
大好きな一冊になりました。


■そろそろ気づけよ■
■ぎこちないけど愛だろう■
■めぐりくる白い朝■
湯元 頼人(サラリーマン)×赤羽 暢明(喫茶店オーナー、アパートの大家)

 恋人に手酷く振られた湯元はやけ酒をし、喫茶店《皐月》の前で酔いつぶれる。
拾ってくれたのは喫茶店オーナーの赤羽。
天使のように清らかな風情の赤羽は一通り愚痴を聞くと「遊ぼうよ、俺と。
重たいの嫌いだから気楽にして」と湯元を誘う。
以来、その言葉に縛られたまま割り切った関係を続けてきたが、いつしかそれでは納得出来なくなってきて…。

この話、冬に読むと気分がより一層盛り上がるんだろうなぁ。
過去の恋愛で臆病になった2人の恋の話(*・ω・)ノ
赤羽さんは心中未遂で崖から飛び降り頭と心に深い傷痕(頭部の傷に触れられるのが嫌だから長髪なのかな?)を残し、湯元は7年間付き合っていた恋人にクリスマスイブに東京タワーで「結婚するから」と振られ…。
体だけの関係で始まったが故に、相手に本気になって疎ましがられないかと不安で中々距離が縮まらないんですよね…。
「そろそろ~」は赤羽視点、「ぎこちないけど~」は湯元視点で描かれているので両思いなのに~とヤキモキ(ノД`)
季節イベントや赤羽さんの古傷が絡みながら少しずつ進展していくのです~。
「めぐりくる~」は湯元のトラウマ“クリスマスイブに東京タワー”でデート。
但し赤羽さんてば高所恐怖症(心中未遂のトラウマ?)で気分悪くなっちゃいます。
それを湯元が嫌々付き合ってくれているんじゃ…?と勘違いしたり。

■正直スイッチ■
氷室 僚二(議員)×米倉 峰夫(秘書)

 峰夫は議員の氷室先生の第一秘書で、プライベートもお世話しちゃう仲。
腹芸が苦手な先生に気合いを入れたり、宥めすかしたり…本当に秘書の仕事は大変(≧∇≦*)

表題作・赤羽さんの従弟で、湯元の背中を押してくれたミネのお話。
コロコロコ~ロリとミネの掌の上で転がされていますよ、先生(笑)
胸の飾り責めがスゴイ。

■赤い糸、絡まれ■
長尾 一諒(刑事)×瑶介(SMクラブで奴隷に…)

 幼なじみの2人が大人になって再会し、父親の借金のカタにSMクラブで奴隷として扱われているところを救いだそうとする話。
目を背けたくなるような痛々しい描写が散らばっていました(>_<)←苦手
胸の飾りに針が突き通されていたり、切断した小指から骨らしきものが見えていたり…もうね、思わず目が泳いだりページ閉じちゃいます。
ってか格闘技系のプレイ…よく分からない世界だ…(´・ω・`)
一応ハッピーエンド?になるんですが…痛そうすぎて疲れました。
ってか白川社長酷い!
解放条件として提示された仕事こなしたのに「痛がるところが見たいんだよ」って笑いながら指をつめろ(゜Д゜;)
まぁ躊躇せず呻き声も上げずに切り落として…逆に白川社長が気迫負けして視線そらしてたけど(笑)
そのおかげで?度胸が評価され、逃避行から戻ったら声かけろよ(マスターとして雇うから)とのこと。
瑶介の父親が転落するきっかけとなった警察の汚職事件も実は裏で色々あったり…とかなりしんどい内容でした( >_<)

■あいのともしび■
直志(サラリーマン)×河口 淳也(サラリーマン)
※大学の後輩×先輩で恋人歴7年目

 恋人が自分と付き合っていることで両親と揉めているのを知り、彼のために別れを切り出さなければ…と思い悩む淳也。
1人居酒屋で飲んでいると、隣の席に座った知らないおじさんに「思い詰めた顔をされているので…見知らぬ人間になら愚痴れることもあるのでは?」と声を掛けられ…。

酔いつぶれた淳也を迎えに来た直志が「ここで何が…?(゜Д゜;)」と呆然となるのがおかしい(笑)
メールのタイトル欄に本文書いちゃうお父さん可愛いな~( ´艸`)
もうね~この話が1番好き!
短いんだけどほっこり暖かい気持ちになるの。

書き下ろし4コマ楽しい(*´▽`*)



この本すっごい良かった(ノ´∀`)ノ




4

どうぞお幸せに

私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews

で教えていただいたのがこちらの一冊の中にある収録作の「あいのともしび」

これ、演劇とかドラマなどで実際に役者さんが演じているのを観てみたいなぁ。
自分の脳内朗読&台詞再生でも素晴らしい作品として味わえるのだけど、役者さんならではの台詞回しとか、間合いとかで再現してもらって、BL漫画の枠を超えてみんなに見てもらいたい。
そしたら凄く評判になると思うの。

恋人に別れを告げるべきか悩んでいる淳也。
酒場で同席した初老の男性相手に自分の恋人が男性である事を告げた時、相手が「驚きました あなたはいたって普通の人なので・・・」と漏らした言葉が心にひりっと残りました。
でも話してみたら普通どころか相手の幸せを何よりも願ういい男で、そんな淳也に対して「真っ直ぐ逃げずに」とアドバイスをする男性。

短い作品ですが、カップルの二人がどういう性格なのか、どういう7年間を過ごしてきたのか解りやすく描かれているので感情移入しやすく、またそれをあえて手放そうとしている恋人の苦悩が胸に迫りました。


この他、表題作に絡む三作、「そろそろ気づけよ」「ぎこちないけど愛だろう」「めぐりくる白い朝」がたまらなく好きです。
身体だけの関係と割り切って始めた二人が、だんだんそれだけでは満足できなくなって、お互いの心まで欲しがるようになる様子が描かれていました。
受けが線の細い薄幸美人で可哀想な過去持ちというある意味王道ですけど、こういう心を次第に通わせあって過去を乗り越え、お互い唯一無二の存在になるまでのストーリー、大好き。
攻めがときおり物凄く優しい表情をするんだけど、受けに対する深い愛情を感じられて良かったです。

「赤い糸絡まれ」はどちらも体を張りすぎているし、受けの過去が辛すぎて苦手でしたが、不幸受けがお好きな方ならたまらないと思います。

4

カッ(゚∀゚*)

まちがって2冊買ってしまった(ノД`)・゜・。
好きなお話だからまぁ、いいとします。
おいといて
表題作「ぎこちないけど愛だろう」
7年も付き合った相手に、しかもクリスマスに振られた攻は自暴自棄
偶然であった店のマスターに誘われるまま身体を重ねてしまう。
体の相性は抜群。逢瀬を重ねるほどに、気持ちも傾いていった。
けれど、マスターは、わざと距離をとりたがる。その理由は・・・!?
な今回。
深い付き合いは出来ない
そう前置きされているだけに気持ちを素直にぶつけられず
けれども、お互いに惹かれるものはあるわけで
そのもどかしさがどーにもむずがゆかった。
なれない高所を選んでのクリスマスイベントもホッコリなネタに思わず顔がゆるんでしまいました。
こういう可愛いことしちゃいけません(*´∀`*)フフ

>>正直スイッチ
上記の作品にも登場する議員秘書さんですね。
乳首プレイのオンパレイドなのですが、
リアルにこういうこと言われると萎えるな~・・とおもうプレイ続出でした。
まぁ、ラブラブだからしかたない

>>赤い糸絡まれ
このお話好きです。
好きな相手がつるし上げられて、他の男に犯されている
しかも3年という期間・・・・(つω`*)きゅぅん
攻の心情を考えると胸が高鳴ってしかたない。
その後~は幸せで居て欲しい。好きこそものの上手なれ

>>愛の灯火
や、なんというかね、親と息子のいいものを見せてもらったというかなんというか
それぞれに、それぞれの思いがあって
でも、幸せにしてやりたいという親心。
跡継ぎは、父がもう一人・・いやいや・・

カバーした
表紙の二人も好きなのですが、裏の幸せそうな日常絵がすごく好きです

3

ぎこちない恋愛

帯『重くて、苦くて、せつなくて……そんなあんたが好きなんだ。』

深井さんは好き作家さんの一人、どの本もちょっと心に引っかかる感じの話があって、そこの読後感というかその感じが好きなのですねー。
表題作はクリスマスイブの夜に店の前で失恋して酒呑んで寝込んでたリーマン湯元[攻]をその喫茶店の店主赤羽[受]が見付けてお店の中へ入れます。
湯元を慰めセックスしちゃう赤羽。
始まりは身体だけの関係、そこからまさにタイトル通りのぎこちない恋愛がちょっとずつ進んで行きます。

深井さんマンガはエロ描写がエロくていいです、よく書いてますが個人的にはちょっと生々しい位がエロい!!と思うんですよ。
その点でも深井さんは自分のエロ絵ポイント突いてきます。
今作では表題作で脇に出てた従兄弟主役の「正直スイッチ」の乳首攻がいいエロでしたー、攻が己の性器で受の乳首をねちこく責めるシーンがエローい!

「あいのともしび」
人情BLとでも言うんでしょうか、こういう引き出しも持ってるとこが魅力の一つ。
出だしからの話への持って行き方とか上手いです。
話的にはこの話が一番好き。単行本の最後の締めくくりにぴったりでこれをラストに持ってきた事によって読後感が凄く良し。
その余韻の良さに神で。

1

港のアレ

クリスマスイヴ。
恋人に別れを切り出された湯元。
そして傷心の湯元を拾った、心に深い傷を持つ赤羽。
2人の出会いをそれぞれの視点で語り、それからのもどかしく言葉を飲み込む関係の日々。
恋愛に臆病な2人が温もりを分けあって、警戒しつつも自覚していく恋心。
悟られればまたきっと繰り返してしまうと、見透かされたくなくて偽り続ける2人がそれでももっと近づきたくて踏み込む一歩の重さと恐れ。
痛々しくて悲しくてけれど優しく響いてきます。
あまりにもさらりと兼村のいやらしいろくでなしぶりに、数カットしかないにも関わらず大嫌いになりました。
これ程嫌いになれるのも珍しく、出来れば後悔に咽び泣く姿がみたくなります。

他3作品収録
「正直スイッチ」
表題作にチャラ男的なノリで現れたミネこと米倉峰夫の正体。
意外性のカタマリで衆院議員である氷室を掌で転がしてる策士っぷり。
久しぶりにドロドロとしない清々しさにニヤニヤしてしまいました。

「赤い糸、絡まれ」
こちらは深井さんらしいラブ&ペイン。
それまでの静かで優しいお話しとミネに抱いた高揚感の後では暗すぎて、重く感じてしまいます。

「あいのともしび」
恋になるまでの悩みも苦しみも乗り越えた、既に恋人同士のその後訪れる壁が題材になります。
親バレして見合いを勧められている恋人。
段々険悪になっていく恋人とその家族を憂い身を引くことを考えるも、別れを切り出しにくく、入った居酒屋で出会ったおじさんとの会話がメインとなります。
人の良さに釣られて悩みを白状していく。
ほんの1、2時間の出来事をドラマチックに展開出来る巧さにしてやられました。
コミカルでありながら、それぞれが大切な人を思いやる気持ちの優しさに満ちていて、愛し愛される喜びの穏やかさに包まれる心地よいラストとなりました。

5

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