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楽園にとどくまで オープン・セサミ2

rakuen ni todokumade

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表題作楽園にとどくまで オープン・セサミ2

庚拓磨(かのえたくま) 由貴マネージャー
香住由貴(かすみよしたか)、佳樹(よしき)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

多重人格障害を抱える新進俳優の由貴に、映画の初主演が舞い込んだ。
しかも一人二役の双子役!!恋人でマネージャーの拓磨は、大抜擢を喜びつつ、分裂した人格たちのリーダー・佳樹も密かに気になっていた。
一途に慕ってくる由貴を愛しているのに、なぜ辛辣で挑発的な佳樹にも心惹かれるのか?悩む拓磨は、恋も仕事も波乱含みの沖縄ロケへと旅立つが…!?好評シリーズ第2弾。

作品情報

作品名
楽園にとどくまで オープン・セサミ2
著者
真船るのあ 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
オープン・セサミ
発売日
ISBN
9784199000829
3.5

(2)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

自分の中のもう1人を交えた△関係。

受けが、美貌の多重人格という本作。

1巻は、分裂格のそれぞれが主張してきて戸惑っていた主格の由貴が、悲しい過去を認識し分裂格を受け入れ尊重した事で、何とか平衡を保って、仕事と拓磨との関係を続けていけるようになった・・というところまででした。

この2巻めは、主格の由貴が別人格と交代している時の拓磨の奮闘振りと、別人格(佳樹以外)が納得して、主格の由貴に統合していく件と、
佳樹が主格になり変わろうと計画を実行していく件の“起承転結の転”まで。

本人達はちゃんと理由を見つけて統合されていくのだけど、とても切なくって、自分の中ではメインキャラを喰った部分でした!
由貴の幸せな頃の5歳の「たっくん」
大人しい由貴の暴力的な部分「牙」
自由で奔放な女性「ユキ」
それぞれが魅力的だったんだよー!
拓磨も、由貴との時間を邪魔していた本心では面倒だったはずなのに、会っている時はちゃんと認めて付き合っている存在達が、
「有難う」「さようなら」と、きっぱり由貴に帰っていくのが寂しくて背中に影が落ちてました。
別にちゃんと実在している個人が消えていってしまうように、自分も拓磨と一緒に泣いていました。

でも、佳樹だけは、消えた人格達に諭されても固辞していた。
刺激や苦痛に反応しない為に作られた人格のはずが、拓磨には恋情を、主格由貴には妬みや嫉妬が芽生え、動揺している。
拓磨を巡っての、由貴vs心の中のリーダー・佳樹の三角関係に、それぞれが沈んだ暗い心を持ってどうなっていくのか?で、このドキドキは3巻に持ち越し・・・!

はぁ~!
きっと、読者達の中で佳樹押しが多数派なんだろうなぁ~!
佳樹に辛い事を押しつけて、自分は純粋な愛されキャラのままでいる由貴より、黒い気持ちを育ててしまう佳樹が可愛いんだろうなぁ~!
でも、純粋に甘える由貴も可愛いんだよ~!
統合された3人の主格の幸せを願う心に、どう応えてあげられるのか?
(ここで「主格」は由貴で良いのか、何か不安になっている!)
続きの3巻、すぐに読み始めなきゃ!

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