幸せを形にしたら、星の形をしているかもしれない

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表題作きみに星をあげる。

風岡才樹,26歳,失業中の喫茶店の常連
葉室霞,17歳,喫茶店でバイトする高校2年生

その他の収録作品

  • 満天の星
  • 永遠の星
  • 星に願いを
  • 二人暮らし
  • イラストコメント
  • あとがき

あらすじ

傲慢そうで、嫌味なくらい美形の男……霞はバイト先の常連客・風岡がなんとなく苦手だった。しかし、遅刻しそうになった朝、強引に風岡に「車に乗っていけ」と誘われる。その後も何かとかまってくる風岡に、どうして自分なんか……と困惑する霞。そんなある日、酔った風岡に押し倒されて!? そしてそのとき、風岡の意外な一面を知ってしまい……。一見完璧に見える風岡と、コンプレックスを抱えた霞の、不器用な恋の行方は?
(出版社より)

作品情報

作品名
きみに星をあげる。
著者
鹿住槇 
イラスト
machi comaki 
媒体
小説
出版社
学習研究社
レーベル
もえぎ文庫
発売日
ISBN
9784059041290
2

(2)

(0)

萌々

(0)

(0)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
2
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

そこまで劣等感感じる割に、何でそう気を遣うのか?

これもまた評価に悩みます、う~~む、、、
部分部分を抜き出して、二人がデートしている姿、好き同士になってからの姿、断片的にものすごく雰囲気がよくて、夢があって、気持ちがいい。
だけど、遠目で眺めてみるとなにかバランスが悪いんです。
後書きにてわかったことは、新作ではなく92年の同人作品が元で、それの再録の形をとっていること。
元がサークルの仲間で、喫茶店「ハーフムーン」に集まる人々の恋愛模様を描いた作品の中の、鹿住さん担当部分の作品。
ということで、合作でその中に、他作家さんの担当する登場人物のシチューエーションがあってのもの、ということがわかり、多分、そこの都合で、他作家さんの関与する登場人物の部分が削られているからかも?と邪推してしまいました。
多少手直しは入っているでしょうが、特に一本目の『満天の星』は雰囲気重視が目に付いてしまうのですよね。
主人公の性格部分に矛盾をどうしようもなく感じる。

攻めの社会人・風岡が学校に遅刻しそうな霞を車で送っていって、次に彼女に振られて酔いつぶれている風岡を霞が自転車で送って。
借りを作りたくない律儀さの象徴だとは思いますが、人と接することが苦手な霞がどうして喫茶店でバイトしているのかその理由は全く持って不明。
酔っていた風岡が彼女と間違えてキスを霞にして、それから霞が風岡を気になって、どんどん好きになっていくのですが、
風岡は酔ってキスしたことも覚えていて、霞のコンプレックスも知り、前から気になっていたんだよねと発言する姿に、
あれ?彼女が好きだったんでないのか?霞を送ったのは、多少気があったから?と、当たり前のように、二人がくっついていく姿が腑に落ちない。
霞が、弟に対するコンプレックスも抱えているのですが、その弟に対する態度と気持ちも何か矛盾していて、どうしてそうなるかな?
そんな疑問・矛盾を気にせず、部分部分は大変にきれいな表現で、いいのですが、、、

『永遠の星』ではやっと本当の恋人になる二人。
『星に願いを』では05年に書かれたものらしく携帯電話が登場し、二人が自由に繋がり合える、といったラブラブ話。
『二人くらし』は3年後の二人の同居話。
といった形で、そこでは、最初の話より不安定さは見られず、安心して話を楽しめることができました。
コンプレックスだった弟の事についても杞憂で、実は弟はお兄ちゃん大好きっ子だったというエピソードも含まれ。
ただ、喫茶店マスターの甥っこで、怪我で留年していて2コ年上だけど霞と同級生の涼二が、気になって気になって・・・
やけにものわかりよく、各場面に出張り、イイ働きをしてるんです。

と、いうことでトータルしてギリギリ萌えに引っかかるかひっかからないか、という所でしょうか?
全体としては、重くなく、何だかコバルト的な乙女な作品でした。

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