うんと濡らして、溶かしてやる……

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表題作ダークエンジェル

正竜会ヤクザ 島田仁
エリート進学校の高校生 久遠巴

その他の収録作品

  • 猫と仔猫の狂詩曲
  • あとがき

あらすじ

久遠巴は合成麻薬イチゴドロップの売人を追跡中、正竜会幹部・島田仁と遭遇する。理想を体現する年上の男への恋情を育てていく巴だったが…

高校生の久遠巴は、とある理由から合成麻薬イチゴドロップの売人を追跡中、正竜会幹部・島田仁と遭遇する。 素性も知れぬ男に一目で心奪われ、惑う巴。 その矢先、巴はその行動に不審を抱いた売人グループに囚われてしまう。麻薬を使われ朦朧とする意識の中、現れたのは…。 媚薬効果に震える巴は島田の手をとるが、島田は甘やかすように憐れむように愛撫するばかり。 その上、これ以上関わるなと説教まで。まるっきりの子供扱い。 その心地よさに、年上の男への恋情は着実に育っていくが…
(出版社より)

作品情報

作品名
ダークエンジェル
著者
水月真兎 
イラスト
わかな 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576101033
2.7

(4)

(0)

萌々

(1)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
10
評価数
4
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

お話の空気感が良かったです

ヤクザもので年の差、表紙の危険な感じにひかれて購入です。
古い感じがするなあと思って読んでいたら、どうも昔同人誌で書かれた作品でした。
でも、個人的には好きなお話です。

内容は、ヤクザ幹部•島田仁×高校生•久遠巴の20歳くらい離れた年の差もののお話。

巴は、学生の間で蔓延している合成麻薬イチゴドロップを、自分が使うでもないのに、一人で売人にあい買い集めます。
友人で「関東連合」十三代目総長・秋庭亮司に関わるなと忠告を受けるもやめようとはしません。
その無鉄砲な行動が、結局、売人グループに囚われ麻薬を使われ危険な目に‼
そこに、現れたのは一度夜の街で出会っていた島田でした。

島田は、東日本全域をほぼその支配下に置く、正竜会幹部で、巴の母方の従兄でもある、宝芳宗の側近。
宝からイチゴドロップの回収と始末を命令され動いていたんです。

危険な所を島田に助けられ、正龍会からも守ろうしてくれます。しかし、宝の命令で殺すかレイプのどちらかしかないと言われ関係を持ちます。それからどんどん魅かれ合う2人。

今度は、宝に間違われ巴は売人グループ再び囚われます。
そこで、スナイパーから島田を守るために、巴が銃で打つシーンは、結構ハラハラドキドキでした。
犯罪だよ〜とは思うんですけど、ヤクザの世界だから上手くしてくれるのかなあと…どうなのと気にはなる所なんですけど、
このあとの、震える巴をひたすら抱きしめ守ろうとする島田を見ていたら、この二人の世界観に萌を感じてしまい、一気に吹っ飛んでいました(笑)
危険を回避した後の二人の揺るがない思いと、あまあまな逢瀬にどっぷり浸っていた自分…
我ながら都合のいい解釈だなあと思います(笑)

巴は、基本的には初心で寂しがり屋。
島田から見ればまだまだ子供。
イチゴドロップに関わったのも、退屈=子供の淋しさが隠れていました。
でも、島田に出会い、一途に思い思われる事で心がみたされます。ただ、ファザコン小悪魔なんですけどね(笑)
島田にとっては、翻弄されながらも、そこが可愛くて仕方がないのかもしれませんけど(笑)

島田はヤクザとは思えないくらい優しい人でした。
重い過去を抱えていそうな分、宝に似ているとしても、まだ幼く初心な巴を目の当たりにして、目が離せなかったのかもしれません。命を助けられたことも大きいんです。
でも、Hの時はオヤジ言葉が聞けて萌でした♡

イチゴドロップとドロップ缶をかけ、尚且つ出会いを印象づけて、甘く蕩ける最愛の人を手にいれて、パッピーエンドの終わり方が好きでした。

イラストがお話の世界観にとてもあっていたのもポイントです。
ヤクザものにしては静かなお話ですけど、見せ場がきちんとあって面白いストーリーでした。

書き下ろしの、巴と宝の初対面シーンも面白かったです。
気になるのが、次期組長と目される正木竜馬と宝芳宗のお話‼
続編を期待して待っているんですけどね。

ヤクザで年の差ものが好きな方にはオススメです。

2

血は争えぬ

過去の同人作品を改稿して単行本化したそうです。
それにあたり、主人公少年の年齢が中学生から高校生に引き上げられたとか。
いや、高校生でよかった、、こんな中学生がいたら怖いですよ!(中身はものすごく子供だけど)
そしてカプの年齢差はおよそ20歳、ファザコンの延長ですな~
こんな子供に本気になる大人ってどうよ?と思ったのですが、そこはそうなる為のちゃんと伏線があり、大人をイヌにする子供というか、子供に骨抜きにされる大人、というお話になり、結構楽しめました。

街の若者の間で、イチゴドロップと呼ばれる合成麻薬が出回り死亡者が出る。
正龍会のシマでの出来事で、その排除を言いつけられた幹部・宝の部下の嶋田。
父子家庭で、大学の研究室に属し、家を不在にすることが多く淋しさから自分の感情をもてあまし、世の中に嫌悪感を抱いている一見優等生の高校生。巴は、何故かそのイチゴドロップを買いあさる行動をし、売人グループに目を付けられる。
拉致られたところを嶋田に助けられ、宝の命令で殺すか犯すかしろという指示の元、巴は嶋田に自ら抱かれる。

巴には父に余り触れあう事が出来ない淋しさからのファザコンという根っこがあり、父親くらいの男性に惹かれるという性質があり、
嶋田には、自分の上である美貌の宝への恋やあこがれにもにた忠誠心があり、巴が宝に似ているという部分がポイント♪
だからお互いが惹かれるのですよね。
何より、危険な目にあった自分を助けてくれたのは自分の好きな年齢の男性だったわけですから、ほとんど一目惚れに近いのですよね。
巴は犯すと言われても、余りに積極的で、とても始めてとは思えないほどに魔性ですww
ただでさえ、見た目が憧れの宝そっくりなので、嶋田がメロメロにならないわけがない。
しかも、性格も意地っ張りで、冷めていて、その実情熱を秘めていて、性格まで宝のミニチュアのように、類似点が多いから、ラストのほうでは、「イヌ確定!」ですね。
実は巴と宝は血縁関係があったという部分があるからこそなんですが。
高校生の巴ですが、この年齢にしてすでに女王様気質である部分は、ひょっとして将来ヤクザ決定なのでは?と思ってしまうよ。

この話の中で、巴の友人として登場するカラーギャング総長の秋庭というイケメンが登場し、わりかし巴を心配し、口説いてみたりなど、前半にかなり登場するのですが、秋庭を振り切って嶋田の元へ行ってから秋庭の登場がなくなってしまい・・・かわいそうに、振られてそれっきりって。。。番犬が秋庭から嶋田に変わったってこと?
そして、宝は正龍会の次期組長の竜馬の恋人という記述があり、何やら運命の出会いがあったとか、巴と同じ家柄なんですが、そのドロップアウトしていく様とかチョロっと触れられてあったり、何気に意味深・・・
きっと、竜馬×宝編が次にあるに違いない!

3

優しいヤクザ

攻め様はヤクザにしてはかなりお優しい感じでしたね。
我侭で手のかかる受け様の保護者のようでテイスト的には
完全に甘いお話でした。                       
受け様はファザコンでオヤジキラーのようですから          
狙われてしまったのはヤクザの攻め様ですね(笑)            
寂しがりやで大人になりきれていない高校生の受け様         
でもまるでどっちがヤクザか判らない程意外と肝が据わってます。
今は小悪魔ぐらいですが近い将来はかなりかと。
だっていい見本が脇役で出ていますからね。
受け様の従兄弟で経済ヤクザが出てくるのですが、
受け様の将来の姿が想像できる設定でした。
この従兄弟カップルを題材にしたら今回のカップルは
かなり影が薄くなるのではと思うほどアクが強かった。
続編を期待したいです。

1

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