一生好きだなんて、言葉だけで十分だ

物語は死で終わらない

monogatari wa shi de owaranai

物語は死で終わらない
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神8
  • 萌×24
  • 萌10
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
15
得点
87
評価数
24件
平均
3.7 / 5
神率
33.3%
著者
 
媒体
コミック
出版社
フロンティアワークス
シリーズ
Dariaコミックス(ダリアコミックス・フロンティアワークス)
発売日
価格
¥600(税抜)  ¥648(税込)
ISBN
9784861344435

あらすじ

「俺、お前の事好きなんだ」
大学の同級生・新吾にそう告げられた数日後、突如幸生の人生は二十年で幕を閉じた。告白の返事をしないまま…。
幸生のことを引きずる新吾に、自分が出来るのは「忘れてくれ」と、ただ願うことだけだった。あの世とこの世の狭間から覗く新吾の人生。それを通して見えてきた、終わってしまったはずの幸生の「物語」とは――……。
表題作ほか、POPで多彩なストーリーも満載!珠玉の作品集!

表題作物語は死で終わらない

同時収録作品願う言葉

同時収録作品ナナハチ

同時収録作品雪山途上、山小屋にて

同時収録作品シュガーフリー

その他の収録作品

  • サイエンス オブ ゴーストのロマン

評価・レビューする

レビュー投稿数15

「好きって何?」

◆あらすじ◆

大学の友達の新吾に告白され、返事をしないまま数日後に事故死してしまった幸生(表紙絵)。
何故かあの世へは行かず、あの世に旅立つ駅・彼岸前駅の駅前広場にあるベンチで、ベンチの前の蓮池に映る「この世」の光景を眺め暮らしています。
幸生が死んで何年、何十年経っても、幸生を想いつづける新吾を見て、早く自分を忘れてほしいと願う幸生ですが――
表題作のほか描き下ろし含め6作(+1ページ漫画「担当さんと私」シリーズ)が収録された短編集です。

◆レビュー◆

「蝶尾」が好きだったので、作家買い。4冊目です。
冒頭の「願う言葉」も好きなんですが、やっぱり表題作が一番インパクトがありました。
主人公の幸生の葬式から始まるレアなお話。
ただ、死後の世界という重苦しさは全くなく、むしろ前半はくすっと笑いがこみあげてくる感じ。
死者が彼岸へ渡るための(電車のw)駅があったり、よく駅前広場にあるようなタイル張りの池がこの世を見通せる池だったり、死んでるはずの幸生が生きてる時のままのTシャツ姿で妙にあっけらかんとしてたり・・・トジツキさんの笑いのセンスが詰まっています。
続き
それでいて、メリハリもきっちり。
幸生が何気なく蓮の花を髪に挿す場面からシリアス調に転調するという見せ方、すごく好きです。
幸生の死後も彼の「答え」を求めて、幸生の繋がらない携帯に電話をかけ続ける新吾と、そんな新吾を蓮池から見ている幸生。
二人を隔てる死者と生者という超えられない距離感が、幸生が髪に蓮の花を挿してあの世の住人の気配を纏うことで不思議なほどクリアに見えてきて、一気にやるせなさが押し寄せてきます。

クライマックスは、不覚にも泣きましたね。
ただ――
これはもう読む側個人の問題ですが、新吾の変わらない愛、私には少し重く感じる部分もあります。
多分、年齢的なものも大きいかも・・・
昔は私も、変わらない愛に憧れて、普遍の愛を描いた作品を求めていた気がします。それがある年齢を過ぎると、そういう愛に少し息苦しさを感じるようになってきて。
忘れることこそが生きるための救いに思えてくる・・・そういう年齢の曲がり角って、あるのかもしれません。(都合の悪いことは忘れて生きてきた自分の人生の言い訳かな?( ;∀;))
そんなわけで、この二人の物語には、感動しながらもどこか浸りきれないものを感じてしまいました。
昔の私なら、きっとどこまでも無心に泣けたと思うのですが。

幸生と新吾がこの世で一緒に過ごしたのはたった2年間、その2年間に育った幸生への想いが、幸生の死後も新吾の中で育ち続ける・・・
愛情って、何なんでしょうね。
愛という感情を理解できない男・健二が、彼を好きだと言う種(たね)に
「おまえの云う好きって何?」
と問いかける「願う言葉」から始まるこの短編集が、死後も育っていく愛情を描いた表題作で終わる構成になっているのは、多分偶然ではないのでしょう。
読み終わった時、「好きって何?」という健二の言葉が、じわじわと心に沁みてきます。

それにしてもこの本のぶっ飛んだ口絵は!!
作品の合間に挿入されてるギャグ漫画「担当さんと私」に「②口絵の攻防」として口絵のデザイんをめぐる裏話が描かれているんですが、私は担当さんの意見に一票かな・・・(^_^;)(や、絵としてはすごくステキなんですけども。)

2

短編集の一作でこんなにも泣けるなんて。

『物語は死で終わらない』。
これを読んで名作少女漫画の
作中劇の台詞を思い出しました。
「死んだら恋が終わるとは思わぬ」。
(そう、『ガ○スの仮面』です)
ああ、そういうことなんだなぁ、と。
それを読んだ時もひどく
心に残ったことを思い出して、
恋が終わらないからこそ、
あっさりと結んだマンガ自体の
最後の1コマまで、静かに泣きました。
個人的に、いつも短編集よりも
1作まるまる同じCPの話を
好んで読むほうですが、
このお話は自分の琴線に触れたんだろうな。
たった34Pでこの引力だとは。

死で終わらないと言うか
死んだところから物語はスタートする。
普通「死ネタ」が描かれる作品は、
誰かが死んで残された人たちが
悲しんだり葛藤したり引きずったり。
とにかく主体は「この世」なことが多い。
でもこのお話は「あの世への中間点」から
「この世」を見続けるお話しで。
ファンタジーなんだけど都合よく
奇跡は起こったりしない。
幸生の性格も生きてるまんま。
でもだからこそ、普通の恋愛漫画と同じように、
幸生の気持ちがわかるんだろう。

続き

他作品、『願う言葉』は
文学的な言い回しが多く、
若干読解力が必要だと感じました。
でもこういうことは誰でも
ちょっとは考えたことある気がする。
「共感はできても理解はできない、
 所詮は違う人間だから。
 でもでも好きってのはその人を
 理解したいなっていう
気持ちなんじゃないのか?」
っていうこと。
最初読んだときはそんなに
好みじゃなかったけれど、
ゆっくり読みといたらスルメ系に感じました。
健二のセックス依存症みたいなとこも
全部否定せずに終わる感じが
淡々としていて悪くない。

ラストの
『サイエンス オブ ゴーストのロマン』は
私の中に今までなかった未知の考え方で
難しかったけど、間間に入ったエピソード
『担当さんと私』と併せて読んで、
トジツキさんの描きたい感じが
なんとなーく分かるような気がしたな。


全体的にチャラい若者が登場人物ですが、
想いの純度とかはそういうの
関係ないんだなと感じた。
今まで読んできたBLにはない雰囲気だけれど、
エロはおろかキスすらもなくても
(襲われてはいるか…)
これは恋だって感じることが出来ました。

表題作以外はスルメ系でしたが、その分、
読み重ねて解いていく面白さがあると思います。
あまあまじゃない、雰囲気のある作品を
探している方にはおすすめしたい。
受ける印象は萌えとは
ちょっと違う気はするけれど。


私表紙も好きでした。
BL感は確かに薄いけれど、トジツキさんの好みを
反映しているなーと思ったので。
そう思ってMY神作品の一覧を見直してみると、
全体的に私はBL感が強すぎない
装丁が好みのようだ。

5

シリアスに転びすぎないセンスの良さ

自分的に間違いなく神評価です。
それぞれ別のお話が6編収録されています。
でも、この本は表紙で損をしているような
気がしなくもないです…。

・願う言葉
いきなりの濃厚シーンと喧嘩シーンで
掴みはバッチリな感じでした。
体の関係のみで心が置き去りで、
人を愛することを知らない健二の
「お前の云う好きってなに?」という
不思議そうな台詞がすごく悲しかった。
それを踏まえてのラストの
「…好きになれたらって思うよ」という台詞が
深く、胸にしみました。

・ナナハチ
好きって言ったり、言えなかったり
言ったことを後悔したり
甘酸っぱかったり苦かったり、な
高校生~10年後の同窓会のお話。
時間の経過というのは優しいんですね。

・雪山途上、山小屋にて
遭難!二人きり!萌えシチュ!キター!
…ではなくて(題から早とちりしました)
おかしみあふれるやりとりで、
下山してからの再会も面白かった!
水木先生の妄想がたくましすぎて
あちこちで噴出してしまいます。

・物語は死で終わらない
この作品だけで神評価です。
新吾に告白の返事を伝続きえないまま
幸生は20歳で死んでしまう。
そして…、
繋がらないと分かっていながら
幸生の携帯に電話をかけ続ける新吾や、
自分似の甥の姿に目を奪われている新吾、
「忘れられない奴がいる」と
人と付き合おうとしない新吾などを
幸生はずっと天国から見つめているのです。
そして再会。号泣しましたが、
長く引っ張ることはなく、
5コマで程度でエンドなんですよね。
この潔い終わり方がすごく素敵でした。
映画を見た後のような余韻がありました。

・サイエンスオブゴーストのロマン
見えちゃってるイケメンの幽霊。
数頁のお話でありながら
科学的に分析されたりしていて
すごく丁寧に描かれている印象です。
そして最後のオチ!
こういうの大好きです☆

どのお話も、扱っているネタ自体は
シリアスに転じやすいと思うのですが
明るめで笑いのあふれる展開になっていて
トジツキさんのセンスを感じました。
次回作も期待したい作家さんです。

6

じっくりと読み込みたい!!

他の方のレビューを読んで興味を持ったのですが、すごくすごく良かったです!!
わたしは、読む時に求めているものが、その時の気分よって違うのですが(エロティックなのが読みたいとか、明るく笑える話が読みたいとか)でも変わらない部分もあって、常に求めていたそれを読めた気がします。

ちょっとほろ苦く、どこか懐かしいようで、掴めそうで掴めない部分があり、でも希望が残るような話がたまらなく好きです。
--(以下ネタバレを含んだ感想になります)--

表題作【物語は死で終わらない】
1番好きなお話でした。告白を受けた主人公(幸生)は、その返事をする前に死んでしまう。そして駅のような場所で、現実世界で返事を貰えずに残された新吾のその後を見守る。

彼女が出来ても、必ず別れてしまう新吾。そのあと、繋がらない携帯に気持ちを伝える新吾。その台詞も切なくて・・・。BLとかそういうことを忘れて、主人公と一緒の気持ちになって、新吾もう忘れて・・・いいんだよ・・・って思ってしまいました。

「死んだあとにその後の世界を見る」というファンタジーなのに、都合よく新吾に会いに行ける訳でもなく、なんだ続きかリアリティを感じました。
ラストの展開もすごく素敵で、読み終わったあと、思わず顔を覆ってあふれる気持ちに言葉が出なかったです。こういう世界があって欲しいと思えます。そして駅前にいつもいた駅員さんも気になります。

【サイエンス オブ ゴーストのロマン】
おもしろい!!!5次元とか、この発想を考えるのはすごいなぁと、理解出来た気は全然しませんが(笑)、もっと知りたいです。
このテーマを文章だけで表現しようとすると尚、難しく思えますが、漫画を使って一枚の絵にもう一枚の絵が重なった表現のされ方が、イメージが付きやすい気がします。

同じ空間にある「IFの世界・パラレルワールド的」な感じかな?とも思いますが、パラレル=並行的と考えると違うのか?並行的の概念にもよると思いますけど、では多面的とは?そもそも彼のいる世界は、架空の世界ではなく、実際に存在する世界で考えているのだから・・・。と考え出すと止まりません!

自分が見えてる世界は一片に過ぎず、他者から見える世界は別にある。そして混ざり合う可能性もある。それが過去かもしれないし、未来かもしれない。何度も何度も読み返したい気持ちになります。「科学ほどのロマンチックな学問はないよ」は、本当にそうかもしれないと思いました。

【願う言葉】
掲載順では一番はじめのお話。苦手な感じかな?と身構えましたが、好きなお話でした。好きという感情が理解できないけど、身体の関係は持つ人。それをそういう人なんだって割り切る人。割り切れず・・・知りたい、近づきたいって言う人。そして、「この理解したいって気持ちはエゴだよ」って言い切る彼の姿が潔く、しんしんと降るような雪を見るような切なくもあり、輝いてもみえました。

あまずっぱいキュンとするような話から、勢いのあるクスっと笑える部分があったり、どの作品も素敵でした。最初から最後まで、すべてを語るわけではなく、それぞれの人達の恋愛を含めての人生の一部分を見せて貰えたような、でも一部分でありながら読み応えもあり、希望を感じます。

最後に服装・髪形は・・・DJ系?ストリート系?若者ならではの、はっちゃけてる感じがします。あのメンバーの中に入っていける気が全然しません・・・(笑)

5

もっと読んでみたくなる。

色んなお話が入っていましたが、
表題作の「物語は死で終わらない」と、「雪山途上、山小屋にて」はとてもよかったです。

トジツキハジメさんの本はこれが初めてで、
登場人物のルックスがあんまり格好よくなかったり、
ちょっと解りづらいな~と感じるところが多々あったりして、
全体的には、好き!とは言えないんですが、なんかクセになるような気もします。
あと2冊くらいはトジツキさんの本、読んでみたいな。


「物語は死で終わらない」
20歳にして突然事故で死んでしまった主人公が、
あの世(全然あの世らしくない場所だけど)から、ひとりの男をずっと見続ける話。
その男は、
2年程しか付き合ってないけどとても気のあった友人で、
死ぬ数日前に「・・・おまえの事、好きなんだ」と震えながら言った奴。
その男の人生を、その後何十年も見続けて、知る。
自分への好きの想いが、どれくらいのものなのかを・・・。

死後の世界の話は基本的には好きではないのですが、このお話はよかったです。
淡々と話が進み時が過ぎていく中で、
ほとんど表情を変えずに一途な想いを持ち続ける男の姿が、胸続きを打ちました。


「雪山途上、山小屋にて」
全然表題作とテイストが違って、かなり笑いました~
(特に「児ポだからさ・・・」と、最後のトンネルのセリフがツボでしたw)
単純で浅はかで格好悪い男なのに、なんかかわいい。
先生なのに、変な方向に思い込んだり妄想したりして、すごくおかしい。
いいな~コレ。


上記のふたつのお話だけだと萌×2なんですが、
一冊まとめてだと好みじゃないのもあったので、ちょっと評価を下げてしまいました。

5

江名

晴々さん、コメントありがとうございました!
返すの遅くなってごめんなさいm(_ _)m

晴々さんは「前略」がオススメなんですね~、それはぜひぜひ読んでみなくては☆
好きな本を教えていただけて嬉しいです、感謝♪
切ないのでも、長編漫画や小説じゃなければきっと大丈夫だと思います。
早速探して来なければ~
読んだらまたレビューできればと思います(^_^)
教えてくださって、本当にありがとうございました!

晴々

江名さん、お邪魔します!
「あと2冊くらいは読んでみたい」のお言葉に嬉しくてついコメントしてしまいました!
その2冊のうちの1冊にぜひ、「前略」などいかがでしょうか?
(と、自分の好きな本をオススメしてみる…。)
あっでも、切ないものも入ってますので、しゅみじゃなかったらスミマセンです。

絵の変化が気になりましたが…

すごく好きなタイプのお話!
タイトルも絶妙!「物語は死で終わらない」
全く正しくその通り!と思うわけです。

しかし、絵が前半と後半とでかなり変わっていて…、
全体的に丸い輪郭に…。身体もむっちりめ。
以前のシャープな線が好きだったので、とまどいました。少し残念。

「願う言葉」
これも好き!根っから文系な私としては、言葉には力があると信じてます。
これをロマンチストというか、中2というかは…(笑)
実際ビミョーなラインな気がしますが。
いいんだ、ただの好きで。
ストーカーモヒくんの見た目も好きです。

「雪山途上」
テンポがすごくよくて、さすが。
最近のトジツキさんの感じで、セリフ回しとか、音楽的なリズムだなーと思いました。

書き下ろしがまたよい!
こういうビミョーにファンタジー感、大好きでございます(^-^)

表紙と扉絵のエピソード。
表紙の単色線画は、すごくいいと思いましたね。

3

格好良いとかじゃない、好感が持てるBL作品

トジツキさんのコミックスでは一番好きな短編集です。

好きな相手は「好きとかそーゆーの多分一生わかんねぇし」と言い切るビッチ受け。
セックス中毒で誰とでも寝れるような男のどこが好きなのかわからないけど、
それこそ好きの気持ちに理屈はなく、
相手に届かない気持ちと言葉を持て余す『願う言葉』。
きっといつか届きますように。

同中でもないのに、出席番号が前後だったのをきっかけに
誰より仲が良かった七久保と蜂谷。
特別何をするわけでもなく、ただ単純に居心地がいいと感じていたナナは
「何年経ってもおまえとは何も変わんねぇって思うよ」と言いますが、
ハチは笑った後「俺はおまえの事が好きだから そういうのムリだわ」。
それからなんとなく話すこともなくなってしまい、卒業。
数年後の同窓会でトイレに閉じこもっていたハチを見つけ、
自分の想いをようやく告げるナナ。
それからまた会うようになったようですが、
ハチが買った“ナナハチ”の馬券が当たったのか気になる『ナナハチ』。
どちらが攻めなのか受けなのかも気になりました。リバ有り希望。

傷心の為、ヤケクソで冬山登山続きを決行した高校教師の水木重夫w
(髪型と名前で鬼太郎と生徒に呼ばれているらしい…)
遭難しかけて見つけた山小屋にいた山男(本名・北原)は
髪も髭もモッサモサ…。素顔も素性もわからない相手に
つい色々と話してしまいます。
無事下山して日々は流れ、春が近づいてきたある日、
道で見知らぬ高校生に話しかけられます。それがあの時の山男。
もしや恋に発展するかも…!で終わってしまう『雪山途上、山小屋にて』。
でも北原くんは全然そんな気がなさそう…。哀れな先生。

取引先のアパレルブランドのディレクターの琉王さんはゲイで、
酔った勢いで同衾してしまった虎一。
家の鍵をもらってしまい、自分にはその気がない為
どう言って返そうか悩んでいるうちに
実は好きになっていた『シュガーフリー』。
真面目に悩む姿と、自分の鍵を渡す時の赤面が非常に印象的でした。

大学の友人に告白された数日後、事故で亡くなった幸生は
自分の葬式を見おろし、その後もずっと告白された新吾を眺め続けます。
女性と何人付きあっても長続きせず、
幸夫の携帯番号へ「おまえが何の返事もしねぇから誰とも続かねぇじゃねぇか」と
ひとりごちる新吾に、罪悪感が募る幸夫。
自分の事は忘れて欲しいと願うのに、何十年経っても新吾は誰とも結婚しません。
70歳前に新吾が死に、もう死んでるのに「俺も死ぬ」と号泣しますが
死んでも必ずしも同じ場所に行けるわけじゃないのに、ようやく再会出来た二人。
爺さんではなく、大学時代の姿の新吾にやっとの事で想いを伝えられた
『物語は死で終わらない』。

どれもこれもちょいちょい繰り出すギャグが面白すぎて
きゅんとしながらも吹き出す始末。

しかし!どうしてもわからなかったのが
描き下ろしの『サイエンス オブ ゴーストのロマン』。
時空系な(次元か)お話は難しい!!私の脳が拒否します(馬鹿なので)
ただ、必然的な出会いがそこにあったという事だけはわかりました。
そういうロマンのお話。(たぶん)

個性的な絵柄とセンスのあるギャグ、適度に描きこまれているコマ内。
未読の方におススメしたいコミックスです。






4

最後の言葉にぐっとくる

 作品は全部で6種類ありますが、なんといっても表題作が最高でした!!タイトルの「死で終わらない」というよりは、「死から始まる」(主人公目線)印象でした。お互いに相手には届かないのに話しかけている姿がとても切なく、また合間に回想部分が入ることでより登場人物の生前の関係が分かり、作品に入りやすくなっていると思います。
 そして何よりもクライマックスに向けてが、私的にすごく素敵で涙が止まりませんでした。お互いが生きた時間、一緒に居た時間の長さは全然違うのに、離れられない想いがとてももどかしくでもとても愛しく感じました。

 私的に、「ナナハチ」はとてもくすぐったいお話でしたww

 

1

分からないものがちょっとある

BLって大抵は「時間」の軸が結構短くて
逆に「場所」の横軸や「気持ちの揺れ」の高さが広いと思うのですが、
この本は時間の軸が長く感じます。

結局50年思い続けた挙句死ぬことによってやっとHAPPYENDを迎えられる表題作「物語は死で終わらない」が特に印象的ですが、10年後の同窓会でやっと思いを通じさせる「ハチナナ」など、
「気持ちは特に変わりませんが時間は物凄くたちました」
物語が多く含まれるように感じます。

その中に時間軸は短いけど心理的距離は遠い、みたいな普通のBLが含まれるので読むと「この世界にみんな生きている」というような非常に立体感を覚えるのです。
そういうスタンスを一つにおいて読みづらい本なので分かる物も分からないものもあるので評価しづらく、
(特にサイエンス オブ ゴーストのロマンは日本語でおk級にさっぱりわからない・・・・)
結局「神」も「しゅみじゃない」をひっくるめて「萌」というありふれた評価をせざるを得ないのが残念。

きっと誰が読んでも1つ2つは萌えて感動できる物語が絶対ありそう。
でも、総じてこの方のBLは難解だと思います。しかも続き苦さの方が先走る感じ。

3

表題作以外はピンと来ませんでした

帯『一生好きだなんて言葉だけで十分だ』

トジツキさんは好き作家さんだし表題作は凄く良かったと思います。
んーーでも他作品は正直ぴんと来ませんでした。
今作に関しては、意味あり気そうないかにもな台詞回しや言葉掛け合いの遊びが上面っぽい感な気がしてしまってにんともかんとも。
読みながらどうもページの上をただ通り抜けるだけって感じがしちゃって、書かれてる台詞が目から脳や心まで届かないのです。
それでもトジツキさん独自の雰囲気で描かれているのでそれなりに読めるのですが、どうも言葉が空回りしてるって感じはぬぐえませんでした。
表題作が無かったら首傾げたまま終ったかもしれません。
ただトジツキさんの世界観はしっかりあるのでそれを堪能は出来ます。
ですが正直やや期待外れ。
表題作は流石!!って感じなのでこの作品を読む為だけでも満足ではあります。

3

一生分の

始まりを感じさせるショートストーリーの詰め合わせ。
や、うん。全体的に好きな話ばかりだったんですが
最後にもってきた表題作!これにはヤラレマシタ。
のっけから主人公死んでるしwwwな展開から。
好きだと告白されて、返事が出来ないままお陀仏してしまう。
そこから、相手の生涯を見続ける~というお話。
こういう話って、ありそうでなかったんだよね。
年老いていく姿を見つめ続けた数十年。
であってたった2年での別れからの長い年月。
その年数分だけ積み重ねた想いの重さっていうのがズシンときた。
これが無かったら「萌」かな・・なんですが、
思わず泣いてしまうくらいの衝撃をいただきました。
読めて幸せ゚(ノД`)゚+。ョョヨヨ∃
好き・好き・好きが詰まった一冊です

2

ずっと好きだった

そのことを伝えたくて、何年も、何十年も。

どの作品も、お話の根っこは、とってもロマンティック。
その、ロマンティックでリリカルなラブが、
ロマンティックや、リリカルとは対極なファッションの男の子達で語られる。
このギャップ。

トジツキさん、元々デッサンのしっかりしたお上手な絵を描かれる方で、短編へのお話の盛り具合も、捻り具合も、好きなんだけど、
手放しで「神」って言えないのは、ファッションが、
登場キャラのファッションセンスが受け入れがたいっていうか、好きじゃないことが多くて、、、

その点、この表題作は、新吾が普通に眼鏡サラリーマンになって、眼鏡ミドルになって、シルバーヘアの眼鏡老人になるところがすごく好き。
ファッションで引っかからないから、すごく素直に感動できた。
これで、もうちょっと欲を言えば、若いときの新吾がおひげじゃなきゃ、もっといいのに。

3

どこまでも。

すみません、全部すきです…!!
確かにBLなのに、確かなBLではない!という感じでしょうか。
あまーいモノもエロもないですが確実に萌えがあります。たいへん。
こんなBLはトジツキさんでしか読めませんよ!声を大にして言いたいw
だって表題の『物語は死で終わらない』なんて攻のビジュアルが
おじいちゃんにまでなりましたからね!こんなの初めて…!笑
ちなみにコレ本誌で読みましてその時とても衝撃を受けました( ′`)
話はうっかり泣いちゃいそうなんですが、暗くなくて良かった。終わらないハッピーエンド。
あと話とは別に、トジツキさんのアナログでカラーすごくすきです。

『願う言葉』トジツキさんの作品、こういう考え方のキャラが結構出てくるよね(という印象が強いだけかもしれない)笑
『ナナハチ』攻が非常にカワイイ。同窓会云々の件、現実確かに気まずいって関係はあるなぁ…と思う。とくに女のコは。
『雪山途上、山小屋にて』これが今回いちばんすきかもしれない!何か要所々々に年齢を感じさせる小ネタがツボ。わかっちゃう自分に絶望( ′`)…。
とにかくホントかわいいよね、こんな先生。水木続き(32)v

久方ぶりのBL刊行でたいへん嬉しかったのですが、「そろそろ引退…」(作中のコメント)なんて言わないで、こういうBLを描き続けていて欲しいと思います。

3

トジツキワールド最高☆

やたー、新刊です!
 ほのぼのとは違うけど、日常の中で起こるリアルな恋愛模様が短編でぎゅっと詰まっていてとてもよかったです。
 ちょびっと、作品説明です↓
 「願う言葉」:同じ職場(たぶん)の先輩(たぶん)に恋をしてしまった種(たね)くんが、先輩の無節操に気をもみながらも、自分の"好き"という気持ちに正直にがんばっているお話。先輩は自称、セックス依存症で、好きという感情がわからない&そんなモノなくてもヤれればいいじゃんって性格なので、厄介な人。でも、種くんに思いを寄せられてることについてはまんざらでもないって感じで、今後感情の変化も訪れそうです。とにかく、種くんがんばれ!
 「ナナハチ」:高校の教室で前と後ろの席に座っていた二人が、担任に互いの名前をナナハチとまとめて呼ばれたことから、周りからはなんかそのままひとまとめセットみたいな認識。名前抜きでも二人は親友といえるほどの仲の良さで、学校ではさぼるときも一緒。将来、大人になってもこの関係は変わらないよなあと軽く尋ねたナナだったが・・・
 何年後かして二人が同窓会で出会うシーンでは、大人になっても変わらない二人の想いと、いつに続きなっても恋に臆病なかわいいハチの姿に心打たれました。好きな人に拒絶されたり嫌われるくらいだったら、何も耳に入れたくないと耳ふさぐハチの真っ赤な顔がいい!!(しつこくてすんません↓)
 「雪山途上、山小屋にて」:お話の表紙がなんか動物いてファンシ~でかわいい、第一印象。高校の古典教師の水木がほのかに憧れていた男子生徒は、いつの間にか、彼女持ちになっていた。「俺に優しく差し伸べてくれたあの手はなんだったんだ~!!(学校行事の登山?中の出来事)」という彼の心の声が今にも聞こえてきそうでしたよ・・そうして、失恋(事実、水木の心の中で自己完結)し、沈んでいたとき、目の前に見えたのは山だった。
山のように何にも揺るがないような男になるため、急に思い立った登山。登山初心者、軟弱な男、水木32歳。しかし、雪山で嵐に会い、死に掛けていたところを助けてくれたのが森のクマさん・・・じゃなくて、山男さん・・でもなくて、ひげづらの男で。次の日になると、その男は消えていて、水木は(きっとこの山で遭難し命を落とした人の霊だったのだと自己完結して)下山し、日常に戻るのですが。山男は実在していた!このお話めっちゃ面白かったです☆☆絶対水木先生といたら飽きないなあ。
 「シュガーフリー」:割とビターな恋っす。虎(トラ)の誕生パ~ティ~(in どっかのクラブ)の翌日、ベッドの中に知らない男がっ!!いや、顔見知りのデザイナーでした。ノーマルの虎がその恋路に葛藤してるお話。これもかわいいww
 「サイエンス オブ ゴーストのロマン」:ふとした瞬間に過去や未来と触れ合う可能性はゼロではない・・・そして、-年後、彼らは出会うお話。
こういう、頭で考える話を創るのがうまい作家さんだと思います。
 「物語は死で終わらない」:ひとりで感動しながら読みましたw友人に告白され、答えを返さないままに死んでしまった幸生。幸生のことを忘れられずに、彼を想いながら生きていく新吾の、誠実な気持ちに胸打たれました。大事な人を忘れられずに生きていくのって、その別れ方が突然であればあるほど苦しくて辛いものだと思います。それをずっと見ていた幸生も、自分のことを忘れてほしいと思いつつも、心の底では忘れてほしくなくて、でも新吾に幸せになってほしくて、という気持ちだったんじゃないかな。
 二人にとって、それは"一生涯の恋"だったんですね。死してからも続く世界で、お互いはようやく一緒になれて、よかった~!!!

 トジツキ先生の作品は、日常でありふれていそうな、そんな臨場感を持っていて素敵です。

4

等身大のリアル

が、自分のトジツキ作品への印象です。
この本もそうなんだけど、萌えとかそういう次元をとうに超越してしまっている。
みんなヤンチャで、今という時間をしっかり足を付けて生きていることが実感できる。
それには、必ず悩み苦しみも付いて回るんだけど、それを妙に達観したかのように事前に受け入れて、自分は自分でしかないからね、と、無理に他人にあわせようとせずにありのままの自分を、ありのままの相手を、さらけ出して無理に寄り添おうとしない姿勢がいいのだ。
どれも恋愛未満の好意の話だ。
それぞれは魂の寄り添いに近い。
今どきすぐセックスになだれ込む若者より、リアルでピュアなのだ。

表題、思わず泣けてきた・・・
側にいれば見られなかった本当の気持ちが、その真摯な気持ちが、
相手の半生を見尽くした彼はとてつもない愛を受けていたのだなと、何故か羨ましささえ感じる。
設定が洒落ているじゃないか!
”物語は死で再び始まる”のだ!!!

『願う言葉』理想と現実のギャップだろうか
『ナナハチ』離れて初めてわかることもある
『雪山途上、~』めげない32歳!がんばれww
『シュガーフリー続き』熟考の上決めました!(何気にKKのTD君に似てないか!?)
『サイエンス~』オカルトサイエンスティックな運命の出会い?

様々な出会いと展開が、どれひとつ同じでないパターン化されていない男達の人生が、そこここに今にも落ちていそうな一つ一つの物語。
ヤンチャでツンデレて、素直でなくて、愛おしい者たちの物語は、この作者でないと!と思わせる、いいお話の数々でした♪満足~満足~

5

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