見かけは無垢なのに、刺激に弱いその落差が男を虜にする──

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表題作恋花 傾国の花嫁

啓真,敵国の将軍
琳花,桓の皇帝

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

黒梁に攻め滅ぼされた桓の皇帝・琳花は、落ち延びるため宮女に扮したところを、黒梁の将軍・啓真に捕らえられてしまう。しかも啓真は、琳花が後宮の後継者争いから逃れ、身分を隠し少女のふりをしていた頃の幼馴染みで……!?
(出版社より)

作品情報

作品名
恋花 傾国の花嫁
著者
秋山みち花 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
発売日
ISBN
9784896017717
3.2

(4)

(1)

萌々

(1)

(0)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
11
評価数
4
平均
3.2 / 5
神率
25%

レビュー投稿数3

私にとっては、BL本の中でバイブル的存在の本です。

初めて買ったBL本(その1)です。

どういう経緯でこの本を知ったのかは忘れてしまいましたが、
知ったのは発売から半年ほど経った頃でした。
それ以来、購入するまでの約半年間、ずっと気になっていました。

鳥海さんが出演しているCDをチェックしている時に、
『ルナノベルズ フェア2011 ~番外編CD全員サービス~』
のフェアがあるのを知り、そのフェアを機にようやく購入しました。
なので、購入した時は「やっと購入できた」と、
読む前から感慨深いものがありました。


あとがきで「雰囲気だけでも楽しんでいただくということで」と
書いてありましたが、読んでみて、十分に雰囲気を感じることができ、
楽しく読めました。

読んだ直後、
「啓真みたいな人と出会いたい」、
「啓真みたいな人が欲しい」、
「啓真みたいに守って支えてくれる人が欲しい」
と思いました。

受けの琳花も、優しくて、芯が強くて、良い人でした。
子供の頃のことは別として、始めの頃は啓真に
守られてばかりで、好きになれないと思っていたけど、
後半、最後の部分で琳花も守られるだけでなく、
自分も啓真や母、民を守ろうとする姿勢を見て、
好印象を抱きました。

恋愛感情 抜きでも、二人にある強い信頼と絆に
羨ましいと思いながらも憧れました。

色々と紆余曲折があったものの、
最後はハッピーエンドで、ホッと安心しました。

あとがきでは、
「北宋朝あたりがモデル」、
「背景や設定は勝手に捏造している」、
と書いてありましたが、
読んでいて、史実と違うことに不満を抱くことは
一度もありませんでした。

逆に史実に忠実になってしまうと堅苦しくなって、
物語というより歴史に意識を取られてしまうので、
そうなると小説というより歴史の勉強になってしまうから、
あとがきを読んで、このくらいが ちょうどいいな、と思いました。


この本を読んで半年 以上 経った頃、
秋山先生の他の作品をオークションで何となく見ていた時に、
この本の番外編ペーパーが出品されているのを見つけました。
この本を買った時はBLの特典ペーパーについて無知であったため
知る由もありませんでした。
オークションをするつもりはなかったけど、番外編ペーパーが
あるなら、どうしても手に入れたくて、衝動買いになりましたが、
幸運にも入手することができました。


本を読む前からこの本に対する思いが募っていたこともあり、
BL本を買い始めるきっかけとなった本であり、
また、王道設定ではあるけれど、
それを全く感じさせないくらいに作品の世界に引き込まれて、
特に中華モノの小説の中では一番 良かったので、
今まで読んだ本の中でも神くらい良かったので、
私にとって、BL本の中ではバイブル的 存在となっています。

これからも、何度も読み返したくなる本です。


中国モノといえば中国マフィアを扱った作品が多数ありますが、
私が探した限り、中国の王朝を扱った作品は非常に少ないようです。

この本のストーリーについて、評価を「萌×2」にするか、
「神」にするか迷いました。
人によって評価が「萌」くらいの王道かもしれません。

最終的には、中国の王朝、中国の王族、貴族、武将などを願った作品が、
今後たくさん世の中に出て広まってほしいとの願いと、
応援していきたい気持ちもあって、評価を「神」にしました。

3

少し無理をしすぎた展開だった

漢流王朝ファンタジーは、とても好きなテーマなのですが、
滅ぼされた桓国の皇帝・美貌の琳花を助けたいと尽力する、
幼馴染で滅ぼした国、黒梁の将軍・啓真

琳花と啓真の濡れ場シーンを作ろうと、少し無理をしすぎた展開だったので、鼻白んでしまいました。
少し残念。
でも三国志時代のファンタジーは、男らしい漢が登場するので好きです。

0

ベタベタ王道ファンタジー。

中華風ファンタジーです。

秋山さんの王道ファンタジー(もちろん『中華風』も含めて)は決してキライじゃないんですが、こちらはどうもいまひとつでした。

何よりも、キャラクターに魅力を感じません。


皇帝の息子であることを隠して、幼い頃は母とともに村を転々とする生活を送っていた琳花(受)。

8歳のときに追っ手に見つかって、(現在の身分は)皇太后の手駒として連れて行かれ、兄のように慕っていた4歳年上の幼馴染みの啓真(攻)と引き離されます。
そして、10年後に皇帝である琳花を捕らえに来た敵国の将軍となった啓真と再会するんです。

設定は、別に目新しくもなんともない。というよりありがちな王道だとは思います。
でも、それはいいんです。悪くはないんですよ。

過去の回想をはじめ、前半のほのぼのしたトーンはよかったし好きなんですけどね。

でも、個人的に『無理矢理から~』がすごく苦手なので、その時点でどうにも気が逸れてしまいました。
Hが多過ぎて、このストーリーでここまでHいらない・・・と思ってしまったよ。それより他に書くことあるだろ!?と。

イヤもう、何かとご都合主義過ぎる気がして、入り込めなかった

『薬で舌を痺れさせる(口がきけないように)』というエピソードも安易だし、なんというかすべてが『啓真が琳花を誤解して責め立てる』方向へ持って行くための強引な理由づけとしか思えませんでした。

とにかく、啓真のキャラクターにまったく魅力を感じません。こんな自分勝手な浅慮さで将軍として大丈夫なのか!?

それに、終盤の駆け足具合と収束の適当さにはもうガッカリしました。


秋山さんのこういう系統は(いろんな部分で好みとズレてはいても)安心して読めると思っているんですが、こちらはちょっと無理でした。

同じ秋山さんの『王道中華風ファンタジー』なら、他にもっと面白い(というより私の好きな)作品がいくつもあります。

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