言ってはならない言葉を 何度でも言いたくなる

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表題作嘘つき同士

ヴィンセント、第三王女の婚約者で隣国の王太子
レイ、城下の宿屋の一人息子で豪華な金髪金瞳の持ち主

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

失踪した王女レイチェルにうり二つなことから、身代わりとして大国に嫁ぐことになった宿屋の倅・レイ。王女が見つかるまでとの約束で、王子ヴィンセントと三十日間の「白の蜜月」を王宮で過ごすことに! その間は清い関係でいなくてはいけないはずが、レイの失態でそうも言っていられない状況に陥ってしまう。さらに、ヴィンセントのほうも何やら隠しごとがある様子で――?

作品情報

作品名
嘘つき同士
著者
犬飼のの 
イラスト
四阿屋晴 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829624883
3.2

(21)

(5)

萌々

(3)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
63
評価数
21
平均
3.2 / 5
神率
23.8%

レビュー投稿数7

悶々、ジレジレ、じわじわ…!

長髪、女装、外国、王族…と、自分にとって「そんなに重要な萌えポイントがないなぁ。」と思っていましたが、(萎えポイントでもないですが)いやいやどうして!この作品、読み進めるたびに胸がギュンギュンくるんですが!?
それは、そんな設定どうでも良くなるような(実際、話的には重要設定ですが…)大好物の「悶々、ジレジレ」オンパレードだったからです!

長髪、女装…まさか、性別受け?と危惧しておりましたが、受けのレイはかなり男っぽい性格で、やんちゃ坊主(とはいっても24歳)。長髪は、伸ばして売ってお金にするという商魂のたくましさ。女装も、失踪した王女の身代わり(国とお金のため)で、しかたなく…といった具合。
見た目が金髪金瞳の美少女ということで、言い寄る男の数も相当なもので(襲われることも多々。しかし、拳で撃退)、そんな日常が若干のトラウマとコンプレックスとなり、「恋」に対して冷めた思いを持つようになります。
そんなレイが、身代わり結婚の相手の王太子ヴィンセントと出会って、一変します。
見た目も立ち居振る舞いも男らしいヴィンセントに対して、はじめは同じ男として憧れ、うらやむ気持ちを持っていたレイですが、少しずつその気持ちに変化があらわれます。同じく、ヴィンセントもレイの美しさ、しかし、気取らず、明るくおおらかな性格に心惹かれていきます。

それぞれがそれぞれの事情で、素直に心を伝え合い、愛し合うことができない、その悶々、じりじりした様子、そして、それでも少しずつジワジワと盛り上がっていく様子が、たまりません!受け、攻め、両視点で交互に描かれていて、それぞれの言い分や思いも知っているので、両者のすれ違いや思い違い、そのじりじり具合が、読み手を半端無く悶えさせること必至です!
結局のところ大団円で、終盤は結末も予想はできましたが、その予想できるところがまた、焦らしを更なるものにしています。最高!

(ここ最近での、自分的神!近いうちに再読、必至。)

3

楽しく読めたラブコメファンタジー

途中ヤキモキして、最後はHappy。
性格良しのカップルで、とても楽しめました。
同じ作者さんの話の中では、軽め甘めな方だと思いました。

受けは王女の身代わりを引き受けた庶民の青年。
可憐な容姿、行動はやんちゃながら、心はまっすぐ男らしく、ポジティブ。

攻めは正統派の貴人でちょっと不器用だけど、こっちもとてもいい人。

ただし最初のHはうっかりムリヤリでした。
(攻めがすぐ反省するのと受けが強いので痛い感じは少なかったですけど…)

すれ違いで喧嘩したり、思いが通じて幸せだったり、
身代わりだからどうしたって最後に結ばれようがないと切なく苦しんだり。
そして最後はどんでん返し。

切なくて、甘くて、とぼけたコメディ部分もあり。
個性的な脇役も楽しかったです。

1

それぞれの秘密が絡み合う

今回は王太子の双子の弟で将軍位を持つ公爵と
豪華な金髪金瞳の城下の宿屋の一人息子のお話です。

二人の出会いからまとまるまでに
王家の結婚問題が絡まって展開します。

受様は豪華な金髪金瞳を持ち主で
代々女王が君臨する王国の城下町で
二番目に大きな宿屋の一人息子です。

受様は城下町一の美女と言われた母似な上
鬘屋に高く売る為だけに髪を伸ばしていた為、
24才という立派に大人の男なはずなのに
宿屋の客を始め近所の男友達にまで
男という男にモテまくりでした。

隣国への輿入れの決まった第三王女の
式典目当てで城下も宿屋も大忙しのある夜、
受様は宿屋の手伝いで買い物に出るのですが
王家の関わる大事件に巻き込まれる事になります!!

実は式典の主役の王女が結婚を嫌がって失踪、
なんと受様は男女の違いこそあれ
失踪した王女と瓜二つの容姿らしく
彼女に近しい弟王子の王女探索に
間違って受様が引っ掛かってしまったのです。

弟王子に頼みこまれた受様は
王女が見つかるまでとの約束で身代わりを
引受けることになるのですね(笑)

しかし女王はなかなか見つからず
受様は王女として婚約者である王太子と
対面するハメになってしまいます。

彼は男らしい雰囲気をしていても
女に美しいと言われる受様とは反対に
どう見ても男なのに綺麗な男性でした。
彼こそが今回の攻様になりますね♪

攻様は受様をとても気に入った様ですが
偽物である受様は気が気では有りません。

しかも
自国での式典が済んでも女王は見つからず
隣国の式典まても出る事になつてしまいます!!

受様は無事に身代わりを果たせるのか?!
そもそも肝心の女王の行方は?!

隣国の王家の政略結婚をめぐる
ドタバタラブコメディです。

犬飼さんはお初な作家さんでしたが
本作は設定も展開もかなりツボなお話でした。
以下、今回もいきなりネタばれです(笑)

男なのに王女にそっくりだったばっかりに
女王の身代わりを務めることになった受様ですが
実は攻様の方も身代わりなのですよ♪

攻様は王太子の双子の弟なのですが、
同性の双子は不吉とされた為
攻様は叔父夫婦の息子として育ちます。

長じてからは仮面で顔を隠して
将軍として王太子を助けていたのですが
王太子として何かと不自由な兄の息抜きにと
入れ替わりを務めていたのですが、

王太子は攻様と入れ替わっている時に
知り合った女性と子まで作った為に
攻様と永遠に入れ替わりたいとまで
言いだしていたのです。

そんな状況で受様と出逢ってしまうので
受様が男で身代わりだと知って
強引に押し倒したまま関係を持ちながらも
自分側の事情は内緒のまま…という
あっちもこっちも秘密な関係な上

途中、受様側の事情がバレても
攻様側の事情は秘されている為

受様と攻様がそれぞれの事情で
それぞれに悶々としつているのも
第三者な読者的にはすっごく萌えた!!

最後に二人がまとまるまで
王太子や王女の関係も複雑に絡まった展開で
とっても楽しく読めました♪

内緒な関係とか、秘密な設定とか大好きです。
犬飼さんの他作はシリアスっぽいのですが
読んでみたくなりました。

今回は本作同様、
自分を偽りながら攻様に惹かれていく受様のお話で
水瀬結月さんの『身代わり花嫁の嘘と恋』を
ご紹介作としますね。

4

おもわぬ収穫

犬飼さんの作品は、デビュー作が一番好きで、その後のがそんなに・・な感じだったのでどうかな~で買った久しぶりの新作!
面白かったですw
あんまり美少女な女装もの+ロン毛ということで
あんまり得意じゃない組み合わせではあったものが逆にいいスパイスになってたんじゃないでしょうかwうまーーっ
町の宿屋の一人息子であるレイ。男も女も惹きつける美貌とは裏腹に、性格は豪快というか男の子らしい性格。
女みたいに扱われることを毛嫌いし、その手の行為にはもぉとにかく反発していたのだが、ある出会いをきっかけに変わっていく~というお話。
面白かったのは、タイトルのとおり
突然、王女と間違われて連れ去られた先。待っていたのはなんと婚礼!?
逃げてしまった女王の代役として隣国の王子に嫁ぐことに。
待っていたのは、自分の理想にぴったりの男。こんな男にならあこがれる!
体も、容姿も正確も不満のない相手。
そこからどう結ばれていくのか。
そして「嘘つき同士」というのがどういう意味なのかというのが面白いところですねwww
あんまりやるとネタばれちゃうので控えますが、
面白かったです。女装+美少女な設定ではあるのですが、わりに性格がさっぱりしているというか、男の子!って感じなので読んでいて不快感がない。
初めてで、強姦まがいで、無理やりで、しかもたいした慣らしもないのに
つっこまれて感じてしまうのはどうよ・・と思わなくもない(出血が多少あるので苦手なかたは)。
自らのプライドから、自らを男娼で慣れていると偽って、夜毎王子に抱かれにいくのですが、少しずつ沸き立つ ココロの変化というか、あれほど嫌っていた女扱いを~なくだりが何気にキュンでした。
描き方としては、受視点と攻視点を行き来するので、どちらの心情も読めてまぁ・・まぁ。。まぁ。
そして失踪した王女と~な結末。
途中らへんで「よもや」と思った予想は当たってしまいました。
ま、何気にこれが一番ハッピーっちゃハッピーなのかなと思わなくもない。
エロも思ったより多めで美味しい1冊でした。

贅沢を言えば、もっとキューーーーンと泣けるくらい切ない情景があると良かったかな~(´Д`★)

4

身代わり花嫁ものです

身代わり花嫁ものかー、受けが女みたいな外見かー、と、あんまり期待せずに読みはじめたんですが、意外と面白かったです。
見た目が女そのものの受けによる身代わり花嫁ものって、今までたくさん読みましたが、いまいち私の趣味じゃないんですよね。この話、べつに主役の性別が女のままでいいんじゃね?って思わされることが多くて。
でもこのお話の受けは、非常にいさましい性格の男の子だったので、ワクワクできました。悪漢の股間を蹴りあげて撃退するシーンもあるし、「なよなよしたお姫様受け」じゃないのがツボでした。
お話はテンプレを踏襲したものでしたが、細部に工夫がこらされてるのが良かったです。とくに攻め側の秘密ですね。まあタイトルがタイトルだから、読む前から予想はついてましたが。
なんとなく物足りない思いもあるんですが、基本的に私の趣味じゃない身代わり花嫁ものなのに、ここまで楽しく読ませてもらったのが嬉しくて、とても満足しました。

2

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