おまえは今から俺の嫁だ だから――傍を離れるな

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表題作愛を売る男

栃沢拓真,ヤクザ,暴力団一心会の会頭
榊原秦巳,ナンバーワンホスト,27歳

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あらすじ

新宿でナンバーワンホストに君臨する泰巳の武器はその美貌。だがある日、上客のヤクザのボス・栃沢への襲撃に巻き込まれ、顔に傷を負ってしまった。唯一の財産を失い絶望する泰巳を、栃沢は自宅へと拉致して――!?
(出版社より)

作品情報

作品名
愛を売る男
著者
あさひ木葉 
イラスト
高座朗 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
発売日
ISBN
9784896017830
3.8

(5)

(2)

萌々

(1)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
18
評価数
5
平均
3.8 / 5
神率
40%

レビュー投稿数1

包容力攻めにじんときた

 すごくいいお話でした。所々で泣けてきちゃって、読み終えるまでに、ティッシュ3枚使いました。
あらすじの、「今度は淫靡なゲームを仕掛けてきて・・・・・・!?」っていうのは色々すっとばしすぎですよ。包容力あふれる栃沢が、傷ついた泰巳に愛情を注ぎ、献身的に世話したというのが真実です。

 泰巳は、幼いころからずっと、母親から心身への虐待を受けて育ち、美貌を失った母親の悲惨な最期を目にしたせいで、綺麗な顔だけが取り柄で、自分には他に価値なんかないと思い込んでいます。そんな泰巳なので、自分の存在意義ともいえる顔に傷がついてからは、ずっと殻に閉じこもって、栃沢の優しい言葉も心に届きません。
 自虐的なことばかり口にして、うじうじとしている期間が長いので、読んでいてうんざりする方もいらっしゃるかも知れません。私も本来は、うじうじした後ろ向きな主人公なんて、うっとおしくて、読みたくもないです。それなのに、泰巳の悲しみや絶望感が、ひしひしと文章から伝わってくるので、全然うっとおしいなんて思わず、ただ可哀想で、不憫でたまりませんでした。
 泰巳は自分のことを顔以外取り柄がない、その顔も今は価値がない、と度々言っていますが、私は、泰巳は思いやりがあって、素直で可愛らしいと、読みながらずっと感じていました。だから泰巳が立ち直るまで、ずっと応援しながら見守っていけました。
 そして、なんといっても栃沢の包容力と愛情の深さには、本当に感服しました。根は素直だけど、がちがちにトラウマに囚われて、栃沢の言葉を信じられない泰巳を、惜しみない愛情で包んで、大事に大事に守っていたんです。お陰で泰巳はトラウマを克服して変われました。顔に傷がついても栃沢を守りたいと思うくらい、強くなったのです。
  泰巳に栃沢がいて本当によかったです。二人が幸せになれてよかった!

 ちなみに、裸エプロンがあると聞いていたので、そんな趣味のない私は、問題のページがきたとき、おそるおそる読み進めたのですが、ラブラブが高じてという感じで、微笑ましいものだったので、ほっとしました。挿絵も綺麗で、似合っていたし(笑)。

3

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