自分はこの男の何を知っていて、何を知らないのか――待望の続刊発売!

世界の果てで待っていて -嘘とナイフ-

世界の果てで待っていて -嘘とナイフ-
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神28
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
150
評価数
31件
平均
4.8 / 5
神率
90.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHYノベルス(シャイノベルス・大洋図書)
発売日
価格
¥860(税抜)  
ISBN
9784813012191

あらすじ

渋谷区神泉に調査探偵事務所を構える黒澤統一郎は、暑い夏の夜、元同僚で渋谷警察署の刑事である櫂谷雪人から呼び出される。補導された少年が、おまえの名刺を持っている、と。それが新たな事件の始まりだった――! 妹・澪子の死の真相を独り探り続ける黒澤。雪人は自分の知らない影を統一郎のなかに見つけ、激しく動揺する。自分はあの男の何を知っていて、何を知らないのか―― そんなとき、雪人は公安の鴉と呼ばれていた鷹取から統一郎の行確を命じられて…… 甘い一夜の記憶を封じたふたりの想い、そして見失った真実の行方は!?
「世界の果てで待っていて-天使の傷痕-」新装版も同時発売!!
(出版社より)

表題作世界の果てで待っていて -嘘とナイフ-

黒澤統一郎。元刑事の探偵。
櫂谷雪人。刑事。黒澤の元同僚。

評価・レビューする

レビュー投稿数7

雨の夜に二人は・・・

「世界の果てで待っていて」第二作、今回は前作にも出てきた、円山芸者さんの以知子の弟の事件を軸に、黒澤の謎の部分がより深まる展開になります。
前作の双子は中学生でどこか現実離れした、いい意味でおとぎ話のような事件でしたが、今回の以知子の弟、三崎双葉は高校生でぐっと現実的になり、、よりシビアな展開になっていきます。
というかですね、今回は本当にセックスの場面はありません。なのにエロさは前作よりも増している感じなのです。
 黒澤の家の描写がまた和の雰囲気があっていいのですが(庭の藤棚とか、家の間取りとか)、そこで夏の雨の夜に二人はキスをします。これは、私が今まで読んだ中で一番熱く、エロく、ぐっとくるキスシーンでした。
このキスの場面がクライマックスで、双葉の事件も解決しますがこれまた実に続きが気になるところで終わっているのです。黒澤の謎と澪子ちゃんの事件の核心に掠めたところでエンド。で、悲しいことに未だに続きが出ないんですよねぇ。
大人の事情があるようだと、どこかで見たのですが熱望しているファンは決して少なくないはず。まあ、いつまででも待ちますがどうか続きをプリーズ!とレビューの片続き隅で叫んでおきます。

1

寸止めのエロス

 BLとエロは切っても切れないもの。そもそもエッチシーンなしでBLが成り立つのか?

 そういう議論になるといつもこの作品のことを思います。この一冊の中で主人公の2人、櫂谷と黒澤の接触はキス以上には進みません。シリーズ前作「天使の傷痕」では、一度だけ関係を持つシーンがあります。裏表紙の作品紹介では「甘い一夜の記憶」とあるけれど、私には到底「甘い」とは思えませんでした。
 当時2人の関係は、もっとも信頼しあえる同僚であり、櫂谷は黒澤の想いに気付いてもいたけど、恋人同士と呼べるようなものに進展してはいなかった。櫂谷のためらいを黒澤が慮って、あえて踏み込まずにいた感じでしょうか。

 でもあの夜は、そんな悠長なことを言ってられない事情があった。ふたりともせっぱつまっていた。唯一の肉親である妹の澪子を突然の事件で喪い、自らも重傷を負った黒澤は、それこそ櫂谷が身体を投げ出してでも繋ぎ留めなければ、あっという間に二度と手の届かないところに去って行ってしまいそうで。

 そのシーンの描写は、甘いというには余りに痛々しく、2人ともに快感よりも苦痛の方が上回っているような感じ。恋愛の端緒に続きもなり得ず、成就とも呼べないファーストナイト。そしてそれは、本当に一夜限りで封印されてしまう。「2人で暗い穴の底に落ちて、そこから爪を立てて這いあがってきた」なんて、甘い一夜の後に言う台詞じゃありませんよね。

 「天使の」から5年の歳月を経て出た続編の本作。澪子の事件の謎は解決に向かうどころかますます深まり、警察の奥深くうごめく怪しい面々も登場して、ミステリーとしてはいよいよ佳境の一歩手前らへんに。でもBL的に2人の関係にのみスポットを当てると、現職の刑事とOBという立ち位置の壁にも阻まれ、進展どころか足踏み状態、下手すりゃ立ち往生のもどかしさ。相変わらずオンナっ気のない櫂谷に対し、警察時代からモテまくりの黒澤は、ここでも迫られてます。
 それも顔も気立てもとびっきりのいい女。黒澤にとっては、失くした家族をもう一度与えてくれる可能性もある存在。その据え膳を振り切って、じゃあ櫂谷の元へ奔るのか?と思えばそれもなし。作中の2人の絡みは本当にキスだけ。「一つだけ本当のことを言え」それだけは信じてやるから―と櫂谷。「愛してるよ」まるで冗談のようにさらりと告る黒澤。「知ってるんだよ、そんなことは!」激昂して殴る櫂谷。色気なんてあったもんじゃない。なのに雨の中で一瞬合わせた口唇は熱くて。それまで互いに押し殺してきた様々な思いがぶつかり合って火花を散らすように。それは身体をかさねる行為とどれほどの違いがあるというのだろう。


 恋も、謎解きも、to be continued・・・のままふたたび5年が過ぎました。待てと言われればいつまでも待ち続けるのがファンのあるべき姿かとも思いますが、そろそろジェットコースターが急降下を始めてもよい頃あいではないでしょうか。次回最終巻(ですよね?)を出される際のイラストは是非とも雪舟薫さまにお願いしたい。茶屋町さんの絵も雰囲気があって素敵でしたが、なにしろ旧版の表紙の黒澤の流し眼に私の心は持って行かれちゃってるので。




 

5

キスだけでも萌える作品、恐るべし

『世界の果てで待っていて-天使の傷痕-』の続編です。
先にあとがきを読んで知ったのですが、まだ続くようでして。
前作に引き続き、攻め受けの視点が切り替わる作品です。
よく、続編を先に読んでも問題ないものも多いですが、出来れば順番通りに読まれるのをお勧めします。

変わらず攻めは元・刑事で探偵の統一郎。
受けは元・統一郎の同僚で刑事の雪人です。
といってもこの巻では、最後まではありませんが。

今回は、前作で少しだけ登場していた、昼はOL夜は芸者の以知子の弟が中心の事件です。
ここに、統一郎が警察を辞めるきっかけとなった妹の事件、統一郎自身の問題視される行動が混ざり合ってハラハラさせられます。
もう、ラストは…次巻が出てから読めば良かったかもー!という感じでして。
憎まれ役が出たり、主人公たちが窮地に陥ったりするのは良くあるとわかっていても、心配になってしまいます。
これが2010年の作品ですから、次巻はいつなのかなあ…

今作の茶屋町勝呂さんのイラスト、特に挿絵。
トーンなんて使わなくてもこれだけ表現できるとは!とオッタマゲーなインパクトのあるものでした続き

2

つ、続きをーー!!

前作の完成度も高かったですが(神評価)今回もまた面白いんだ、これが!

今度も舞台は渋谷。
前作でも登場した以知子の弟、双葉という少年が今回の事件の軸になってきます。
ある少年が双葉のナイフによって刺殺され、警察によるその犯人探しが始まります。
それと同時に黒澤〔攻〕は姉の以知子から弟の無実を証明したいとの依頼を受けるのです。

現在進行形の事件と、そしてもう終わったと思っていた黒澤の妹の事件が平行して動きます。
現在の事件は、ある少年の逮捕によって幕を下ろすのですが、過去の事件は、つ、続きをーーーってとこで終わります。
事件モノとしてもよく出来たストーリー展開でページを捲る指が止まりませんでした。
高遠さん、早く続きをーー!!

黒澤と雪人の2人の関係、馴れ合い過ぎない距離感がたまらなくゾクゾクします。
シリーズ化したのは凄く嬉しい。
これからもまた彼らの話が読めるという喜びと期待と共に、ともかく続きをー!と叫びたくなりました。

1

続きを~!早く~!!

高遠先生、またなんてところで終わってくれたんだろう…
続きが気になって仕方がない。
事件の真相も、二人の行く末も
はっきり言って凡人な私には先が読めません。
続きを!ギブミー高遠先生!!

今回は前作にちょっと登場した女とその弟が関係した殺人事件です。
それに絡んだ統一郎を、警察のお偉いさんが目をつけて
雪人に統一郎の監視を命じるんですが、
目的はこの殺人事件だけじゃないんですね~
どうやら過去にあった統一郎の妹の事件も関係しているようで。
統一郎の後を追ううちに、彼のことがわからなくなった雪人は
自分が統一郎の特別だと思っていた自信みたいなものがなくなります。
そして私の今作で最もグッときたシーン。
雨が降る中でのキスシーンです。
雪人が統一郎を信じたいがために投げかけた質問。
ひとつだけでいいから、本当のことを言ってくれ
と言った雪人に対し統一郎が、
「愛してるよ」と言ったシーン。ゾクっときました!
キスシーンだけでこんなに心打たれたのは初めてです。
全てが解決して、幸せなキスシーンが見てみたい気もしますが、
アンハッピーエンドも受け入れら続きれそうなこの作品。
とにかく続きを待ちます。
次回はいよいよ妹の事件が動くんだろうか。
早く出ることを心から願います。
あんまり次回作までが長いと干からびそうです。


1

切ないッス

現在のの事件を追いつつ、過去の事件をチラ見せしていくという二重構造のストーリーになってます。

一冊かけて分かったのは、静かだけど激しくて揺るぎない探偵の執念でした。
いちばん身近にいた刑事ですら気づいてなかったその執念。
妹を殺された探偵が何を思い、数年かけて何を調べあげてきたのか。
まだ分かりません。
そう、まだ分からないんですよ!
なぜなら続いてるもんで。

刑事はそれを知るなかで、さまざまな葛藤と直面することになる。
愛情と友情と職業倫理の板挟みで迷うなんていう単純な構造ではないんですよね。
自分がこれまで信じていた二人の信頼関係も、身体を差し出して守ろうとしたものも、とにかく信じていたものの何もかもが根底から揺らぎ、その正体も見失ってしまいそうになる。
「うぬぼれていた」と自嘲する場面がひたすら切なかったです。

ただ、メインストーリーはとある殺人事件です。
妹がらみの事件は刺身のツマ程度にしか描かれてないんですよねぇ。このチラリズムが憎い。ただ、チラリズムでしかないのにメインストーリーよりも圧倒的に面白いんですよ(笑)
このメインストーリーとなってる事件はミステリー仕立てに続きなってるんですが、こちらはもうちょい情報を先見せしていったほうがいいのになァと思いました。
刑事視点が多かったからというのもあるんですが、全体的にもたつきを感じてもどかしかったです。

ちなみにこの巻ではキスのみ!
でも、たかがキスと侮るなかれ。
きゅんきゅん萌えます。そのへんのBLにあるような激しいエッチシーンの何倍も萌えます。
高遠琉加さんは焦らし上手なんだよね。
はやく続きが読みたいです。切ないッス。

1

胸が痛い!

イラストレーターが変わるとこうも与える印象も変わるのかと思うほどに、重苦しさが押し寄せて、胸がつぶれそうになる。
1作目も切なさが押し寄せて苦しかったが、今作もどうしようもない、やりきれない2人の想いがひしひしと迫ってきて、思わず悲しくなってしまう。
そこまでして、2人が追い詰められるほどに警察と一般人の溝は深く、自分の中に気持ちを抑え込んでいる黒澤が、どうにかしたいのにどうしようもできない雪人が、、、悲しい。

前作と同じに今回も兄弟が事件として2人に絡んでくる。
そして、誰かを守りたい優しい気持ちが事件を複雑にしているのだが、
それに黒澤の妹・澪子の事件の真相を探ろうとしている核心部分を匂わせて次第に近づいていっているのです。

もう、とにかく黒澤が切ないよー!!
雪人への気持ちを過去の暴走以来押し込めて、探偵という職業柄人を助ける役割をしている為にどうしても警察とかちあってしまう。
自分で何とかしようと、雪人の知らないところで行動する黒澤は、きっと自分も誰かに優しくされて心のよりどころを得たいと思っているはずなのに、それをストイックに抑えつけている姿があるから続き、それが胸が苦しくさせるのですね。
雪人も何とかしたいと思っているのに、”なかったことにした過去”をほじくり返すのをわざと避けているんだけど、ことあるごとにそれはしこりになってわだかまっている。
思わず黒澤が雪人にキスをするシーンには涙が出てしまった、、苦しい、、

今回登場した元公安の鴉と呼ばれる鷹取の存在は不気味で、敵なのか味方なのか?まるで何もかも知っているような、それでいて雪人を動揺させ、黒澤を挑発しているような、その存在が気になると同時に、今後の関わりに不安を抱かせます。

物語の展開部分の中心となった事件は、兄弟・友人という関係を通して優しさ、弱さが招いた悲しい少年事件でしたが、作者さんは気がついたら姉弟だった、と言われるように意図してそういう設定になったわけではないようですが、その設定の仕方は、黒澤と澪子、黒澤と雪人、それぞれの立場と関係を表わすような関係であったとも思えました。

読むほどに奥が深い!
ああー、もう続きがきになって仕方ありません!!
早く黒澤の心が晴れて、青空を思わせるきれいな風景を見たいと思います。

5

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