闇を抱いて眠れ

闇を抱いて眠れ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
24
評価数
7件
平均
3.4 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥533(税抜)  ¥576(税込)
ISBN
9784199005916

あらすじ

封印された記憶が甦る時――バーのマスター×記憶喪失の男のセクシャル・サスペンス!!
(出版社より)

表題作闇を抱いて眠れ

六本木でバーを経営 武田誠・33歳
記憶喪失で人殺し? 西永直哉・31歳

その他の収録作品

  • 涙の行方
  • あとがき

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レビュー投稿数3

挿絵買い

睡眠障害を持つ受と、割と前向きな攻のお話。
前半は少しサスペンス風味に出来ておりまして、記憶を失った受が『自分は人を殺した』とちょっとノイローゼっぽくなってます。
紆余曲折あって、攻と恋人同士になったものの、そこで終わればいいものを後半に突入と同時に鬱展開フルパワー。
お、重っ……!!

いやぁ……なんといいますか、BL読んでる気にはなれなかったです。
ベースはしっかりしているのでぐいぐい読ませてくれるのですが、どうにも受も攻もタイトルの通り『闇』が濃すぎて同族相哀れむというか、傷の舐めあいというか。
受が暗すぎて、攻に依存しすぎてて、なんだか感情移入ができなかったです。

面白かったんですけどね。
BL的な萌えとは少し違う感じを抱きました。
好き嫌いは分れるのではないかと思います。
私もこの手の話は嫌いではないのですが、いろいろと漲ってて、よし重たいの読むぞ!! という気力がある時はいいですが、心と体が疲れてる時にはちょっとしんどいです。

0

それにしても直哉が色っぽい

道楽でゲイ相手のバーを経営する武田の店の入口で行き倒れていたのが、直哉という名前しか覚えていない美青年。
人を殺したかもしれない、警察に行くのも怖いと言って縋ってくる直哉を武田は保護してしまいます。

33歳にして他人と深く関わらず、あとは余生と思っていたような武田だったのですが、過去の記憶に関わるようなことにいちいち怯える直哉を放っておけず、どんどんのめり込んでいくのです。
ある意味、問題を抱えた直哉のおかげで眠っていた武田の目を覚まさせたと言ってもいいと思います。

直哉という全てが謎のような男の背景が少しずつ分かってきて、事件の真相もハッキリしたところで1話目「闇を抱いて眠れ」は終了。

そこで終わるの?それでもいいけれどその後どうなる?を引っ張って第2話「涙の行方」へ。

記憶が戻った分悩みも増えた直哉は、自分の弱い部分を克服しようと思い、メンタルクリニックに通いだすのですが・・・

直哉が大事でしょうがない武田と、守られるのではなく対等でいたい直弥の気持ちの微妙な食い違い。
1話目はどちらかというとサスペンス仕立てでしたが、2話目は心理物の色合いが濃続きくなっています。

1話目では結構くったくなく色っぽく武田の誘いに答えていた直哉が、それどころではなくなっていくのです。
で、武田は戸惑いながらも何とかしてやりたくて、彼は彼なりに画策するわけです。

このお話のどこがおすすめかといえば、まずは直哉の色っぽさでしょうか。
そして、世捨て人のようになっていた武田の気持ちの変遷と直哉が葛藤する部分です。
その人の軸となっている部分を修正していくのって大変なんだなぁと“育ってきた環境”って重要だよなぁと考えさせられたお話でもありました。

このおはなしにも“アッシュブロンドの短髪”が出てきます。
ん?これは「誓約のうつり香」のチカですか?って思ったのですが、今回はチカさんではありませんでした。
サトミさんだそうです。
彼がなかなかいいことを言ってくれています。

0

メンタルサスペンス!?

本編とその後の二部構成になっているのですが、それが面白い展開を見せていてグイグイ引き込まれました!
ある殺人事件を巡って、記憶をなくした男とバーの経営者の出会いから、その後の方向はトラウマや心に抱える問題を解決するという流れが、主人公を追い詰めていく姿になっていくとは思いがけない設定に意外性があり、最後まで飽きさせず、ただの甘甘カップル成立でないところが読み応えあります♪

武田は泥酔してパニックになっている直哉を一晩だけのつもりで泊めたら、記憶をなくしていて、しかも「人を殺したかもしれない」と言う。
絶対に警察に行きたくないという直哉に頼みこまれ仕様がなく家に置くことにした武田。
色々なものに怯える直哉に、一体何があったんだろう?と思わせ、中々記憶は戻らずに、その素性も全く不明のまま、いつしか2人は結ばれてしまうのですが、その翌朝突然記憶を取り戻したようで、「警察に行く」と言うのです。
こうして、本編は一体直哉に何があったか、そして事件の真相が判明して犯人逮捕までいく、という流れで、2人はそこで別れるのです。
その後警察の聴取が終わり、直哉が武田の元へ戻ってきてからが断続き然面白い!

他の記憶障害ものみたいにはっきりした記憶の取り戻しとか、戻ったことによる喪失時の記憶の喪失とかそんなことはなく、ごくごく自然に記憶が戻ってきたという、その部分において劇的な結末はないのです。
ただ、直哉がスキャンダラスな事件であったため、全てを捨て、また実家との人間関係の確執を抱えて、一人で悶々としているという部分があるのがミソなんですね。
何もかも失くした直哉が武田に全て頼ってしまっていいのか?
それが2人の恋人としての愛情の部分から、カウンセラーにかかったことでかけ離れて、自分を追い詰めていってしまう展開を見せているところが面白いのです。
武田は直哉限定で、すっかり惚れぬいていて、彼の為なら何でもしてやりたいと思っているのに、それを素直に受け入れられない直哉。
どんどんと、一人で自分を追い詰めて壊れていく様子が、精神面をクローズアップした部分が、普通の話の恋人のトラブルの部分と違ってミステリーになっているのがとても斬新です。

武田は強い人です。
過去に家族を失った過去を持っていて、それで自暴自棄になった頃もあったのに一人で立ち直り、そこで経験したことから強い自分を持てるようになったと言う、直哉とは全く違うタイプの人間であることの表現がとてもわかりやすい。
その点、直哉の実家においての家族関係はわかる。
仕事の上でのどうやって彼がトラブルに巻き込まれていったかと言うことで、彼のひととなりはある程度わかるのですが、でも肝心の彼の今までの経緯というのはどういった人間なのか不十分な部分があるような気もして、几帳面で真面目で、でも人当たりがよくて、という部分以外よくわからないんですよね。
人として汚い部分とかもっと感情的な部分が見えてくると、いいと思うんですが、何せ彼は記憶障害を患ったという設定ですから、直哉目線で余り語られないのかもしれません。
しかし、話の展開にその不十分に思われる部分はさほど影響はしないわけで。
充分に楽しむことができました。

カウンセラーの若菜という男は実に不気味で猟奇的な男ですよ!
武田の相談相手になった常連で同業のサトミも気になります。

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