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表題作気むずかし屋と初恋

陶芸家 矢津川多門 38歳
ペンションオーナー 澄田佑也 29歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

田舎でペンションを営む成年は都会からやってきた人嫌いの陶芸家と恋に落ちる。純なアダルトラブ。
(出版社より)

作品情報

作品名
気むずかし屋と初恋
著者
伊郷ルウ 
イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796400756
3.2

(4)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
13
評価数
4
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

アダルトラブというかのんびりラブ?

自覚しちゃえば、あとは転がるように進みます。
だって大人だから。
けれど、大人と言ってもこのふたり大人らしからぬ恋運びです。

陶芸家の多門は人付き合いがあまり好きではなく、出来れば放っておいてほしい。
村の青年団に入れ?冗談じゃない、自分がここにやってきた目的は創作活動に専念するため・・・と思っていたのに、青年団に入って欲しいと誘いに来た佑也が何故だか気になってしまい、いつもにこやかで可愛らしい佑也を邪険に出来ない。
どうして邪険に出来ないのか考えると、多門はいつもにこやかな佑也のしょげてる顔や悲しい顔を見たくないという考えに行きつき、おまけにそんな顔をさせてしまうのは可哀想だ、という理由にいきつく。
この時点で、これってもう恋じゃない?と思うのだけど全く気が付かず。
多門からしてみれば、そんな風に思ってしまう自分がちょっとおかしいのかも?と。

佑也は初対面から機嫌の悪い多門に対して、お仕事の邪魔しちゃったから忙しくない時は話を聞いてくれるかも?とお人好しな事を考えれる前向きな子。
何度か多門の家を訪れているうちに、多門が真剣な顔でロクロを回してる姿なんかを見てカッコいいなって思ってしまう。
来年には30歳になろうという29歳の今まで恋らしい恋をしたことがなく、多門のことを好きかも?と思うものの、男の多門を好きになるのは気のせいかな?と思ってしまったりしで、いまいち自分の気持ちと考えがまとまらない。

良い年しした男ふたりが中盤ぐらいまで、お互いを気に掛ける気持を恋と言いきれない鈍さ。
しかし、気持ちを確かめ合った後のふたりはそこに行きつくまでののろのろっぷりが嘘のように一気に転がるように甘々に。
恋を自覚した多門の佑也への傾き方と、佑也の初で健気な初恋に戸惑う感じが読んでいてニヤニヤ。
初めてイタすシーンでは全く初めての佑也が怖いながらも、多門を信じてぎゅっと抱きしめたりして無意識に大胆?
多門が煽られたような表現はなかったですが、これは可愛い!とまたニヤニヤ。
しかも、初めて佑也に合わせてなのか?凄くじっくりゆっくりなペースで完遂までが書かれていました。
とはいえ、濃くはない薄いです。

しかし『恋と太陽と完熟トマト』のカップルもそうでしたが、新たに生まれた天ノ宮村カップルも外でするのが好きだな!
告白後に訪れた星空の下の展望台でキスを交わし、未遂でしたがABCで表現する所のBぐらいまでイタしたり。
祭りの催されている真昼間の林の奥で、多門から佑也へお口でイタしてあげたりして・・・青姦とまではいかないけども、何してんの!と。
まぁ、どちらも多門が佑也に仕掛けているので、佑也がお外が好きってわけではなさそうですが。

『恋と太陽と完熟トマト』カップルもちょこちょこ登場していました。
長嶺がますます穏やかなお兄さんになっていて、佑也に太陽とのことが期せずしてばれてしまった時に太陽のことを気遣う言葉を沢山言っていた。人は変わるんだな、と実感。
太陽と長嶺は相変わらず仲良さそうで、そんなふたりの姿をちらっと読めたのも嬉しかったです。

0

田舎で…

のどかな田舎での初恋物語ということで非常に癒されるお話でしたhLhLĂn[g

ただ「初恋」とは言っても主役CPの年齢はやや高めで38歳×29歳です(笑)

もうすぐ三十路になろうという青年が主人公なわけですが、この佑也が田舎暮らしが長いせいか何とも人懐っこくて純朴で…

この年で童貞という設定は、純粋受けでBLにおいてよく見られますが(あり得ない話ではないとは思いますがなかなか…珍しいというか。)、

今回はなかなかそこがお話に深く(?)関わってきます

人嫌いでタイトル通り気むずかしい攻め・多門に対して最初は恋愛感情でなく持ち前の面倒見のいい性格から積極的に関わっていく佑也

明らかに迷惑そうにしていた多門ですが段々と惹かれていって…という何とも純粋なお話

しかし当然のごとく登場する当て馬と言うべき人がすごくいい人なだけに可哀想でした

悪い奴で更に不細工なら(←)割りきれもするんですけどねー(笑)

珍しかったのはその当て馬の想い人が主人公である佑也ではなく多門の方だったことですかねー

私としては多門の嫉妬してるとこも見てみたかったので反対の方が良かったかもしれません

可愛らしいわんちゃんも登場してほのぼのとした作品でした

ただし…
難を言うなら多門が佑也に惚れたのが唐突すぎたというか

佑也の人柄や容姿は魅力的だしノンケも惹き付ける説得力はあるんですが

いつの間にそんな好きに…?!
って疑問がわきました´`

そこんとこを丁寧に描いてたら…最後のお祭りのシーンとか入ってなかったのかもですが.




何か読み終わった後新鮮な生野菜を丸かじりしたくなります(笑)

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あっさり風味

丸ごと1冊表題作です。それに、作者様だけでなく、麻生海様のイラストつきのあとがきが華を添えています。

「恋と太陽と完熟トマト」のスピンオフです。私は未読でしたが、前作を読んでいる方がより楽しめそうです。前作カップルの太陽と長嶺に、今作品の主人公・佑也が相談をする場面が何度かあるのですが、その背景を知らないままですと、ただの会話に終わり物足りない気になります。

もっと誤解やすれ違いでもめるかと思っていたのですが、全体を半分過ぎた辺りであっさりと両思いになり、それから一波乱あることもなく甘いままでエンドを迎えたので、ちょっと拍子抜けでした。

矢津川を好きな加納田も、ライバルという程にもならず。悪人がいない分、気持ちよく読み進められましたが、物足りなさもありました。

もっとコミカルテイストの方が良かったのかも。
両思いになった夜。大人同士なのだから、思いを通じ合わせたら、その日のうちにセックスすることもあるだろう。そう理解をしている佑也でしたが、だからって、初エッチが戸外ってのは普通ないよ!と心中でツッコミを入れました。あと、エッチで言えば、祭りの日に、晴天の下で着物はだけさせるとか、矢津川、エロい大人だな!と興奮しました。イラストにも萌えました。

ピュア年下受け、むっつり年上攻めが好きで、ほのぼの可愛い恋愛を軽く読みたい方にお勧めです。

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