クール美人に、元遊び人サラリーマンは翻弄されっぱなし!?――純愛リーマン翻弄記!!

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表題作甘えてください

鳥海,営業成績がも良く女子社員にもモテる営業マン
琴川,根が真面目で融通がきかない経理マン

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

経理のクール美人・琴川に一目惚れして、やっと口説き落として恋人になった営業の鳥海。だが、デートは全てドタキャン。恋人になったと思ったのは自分だけ? 愛されてない? 悩みを振り払うため、意を決して、同棲を切り出すが…!?

作品情報

作品名
甘えてください
著者
火崎勇 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
信じてないからキスをして
発売日
ISBN
9784796400893
2.9

(16)

(1)

萌々

(1)

(11)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
44
評価数
16
平均
2.9 / 5
神率
6.3%

レビュー投稿数5

不運を幸運にするには

今回は何事もそつなくこなし女子にも人気な営業と
生真面目で堅物ながらちょっと抜けてる経理のお話。

受様を口説き落としながらも誤解と不運が続きで
恋人を実感できない攻様が同居にこぎつけるまで。

営業部に所属する攻様は成績が良い為に
暗黙の了解で経費を使ってましたが

新しく経理に配属された受様は、
融通がきかない堅物だった為に
何度も衝突する事となります。

しかし、ある事をきっかけに受様が
生真面目なだけで頑固な石頭では無いと判ると
積極的に口をきくようになり

クールな外見に似合わず
意外に抜けている受様と友人付合いするうちに
彼に恋心を抱くようになります。

直情系の攻様は
暴走するくらいならと受様に恋を告白、
受様は初心者だけどよろしくと返事をして
2人の交際がスタートします。

それから3ケ月。

攻様の予定ではデートを重ねて
初キス、初Hと順調に進むはずでしたが、
受様が今時珍しい程の奥手だった上
思った以上に会う時間が取れず
2人の関係は遅々として進みません(笑)

攻様が営業で終業が曖昧なのも問題でしたが
それ以上に定時上がりなはずの
受様の都合が合わないのです。

曰く、親戚の集まり、友人の入院の付き添い、
姉の交通事故、母の検査入院等々。

恋愛慣れした攻様ですが
なかなか受様と進展しないと悩み始めた頃
社内恋愛している同僚が同棲を始めたと聞いて
受様と同居したらどうだろうと思い立ちます。

いそいそと同居を持ちかけた攻様ですが
受様に激しく拒否られた上、
理由は有るものの今まで以上に
2人で会う機会が減ってしまいます。

更に悩みを深めてしまった攻様は勢いで
受様宅に突撃訪問までしてしまうのですが…

口説き落とした受様のトラブル体質で
誤解に誤解が重なって進展しない2人のラブコメで
今回のお話は受様のトラブル体質と
それぞれのキャラのギャップが楽しいお話です。

受様は生真面目な質が祟って
頼まれると断り切れずに手を貸す為に
自分の事まで手が回らず
汚部屋暮らしを余儀なくされていました。

ソレは突撃訪問された事で解決するのですが

その上、姉ともどもにトラブル体質で
いつもいつも色々な事に巻込まれていた為に
攻様との約束もドタキャンが続いたために

攻様は居もしない
受様の浮気相手の存在を疑ってしまい
2人の中がギクシャクしてしまうという
波乱続きな展開なのですが

恋愛慣れした攻様が
受様をストーキングまでしてしまうのも
攻様の印象を裏切っていて一興、

受様が全てを告白して
全てに納得した攻様が解決策を見出すまで
とっても楽しく読めました♪

本作は「小説ガッシュ」についた
特別付録にて本編後の後日談も読めます。

『信じてないからキスをして』とコラボ作なのですが
受様のトラブル体質は健在な上
ラブラブな様子も楽しめて一石二鳥ですよ。

今回は雑誌番外編でコラボしている
火崎さんの既刊『信じてないからキスをして』を
おススメ作としますね。

1

やっぱりお祓いしたほうがいいと思うよw

いつもの淡々した文章と展開なのに、何故か面白い♪
クールで美人のはずの受けちゃんが、意外にも!なそのギャップがあるのと、トラブルを招きやすいその体質(家系?)、そして面倒見のよいポジティブで男前な攻め様との組み合わせ。
コメディをこんなに淡々と展開されちゃうと、火崎さんも人が悪いな~と苦笑モノですww
ま、そこがこの作家さんのいいところでもあるんでしょうね。

デキる営業マンの鳥海は男も女もいけるバイだけど、恋愛はどちらかというと男性という人で、モテます。
そんな彼が、経理部で見初めたのが琴川。
クールな態度に反した彼の意外にもおっちょこちょいな面に惚れてしまい、仲良くなり、そして告白してお付き合いを始めることができるのですが・・・

デートの約束の度に発生するドタキャン。
おまけに、まだキスまでしかできていない。
普通の人なら、そこで恋人を問い詰めてケンカになったり、熱が冷めて振ったりしたりするのでしょうが、この鳥海が心底琴川に惚れているから、まだ始まったばかりの関係だし、ゆっくりとあせらないで行こうと考えているから、琴川を問い詰めたりしない。
本当!鳥海の性格ありきだな~と思いますよ。。

この琴川のギャップが楽しかったです。
キチンとしてそうで、実は片付け下手で、部屋が汚部屋っていうの(爆!)
その外見からは想像できないけど、鳥海には何かそれも可愛く見てしまう。
友人の彼女との付き合いを聞いて、こんなに琴川と会うことがままならないなら一緒に住めばいいと、思いつくあたり、自信のある男だからできる態度ですよね。
それでも、さすがに腑に落ちないドタキャン理由に疑問に思い調べてみると、何やら琴川に女性の陰が。
しかも妊娠していてとか、のっぴきならなさそうで、とうとう鳥海は琴川のストーカーをするまでに!
その彼女らしき人物が琴川を訪ねて会社へやってきた時に起きるトラブルで、鳥海はやっと琴川の色々な事情を知ることになるのです。

ラスト近辺で、初めて二人が腹を割って琴川の事情を話す時があるのですが、まったくもって鳥海の言うとおり。
琴川は余りのトラブル体質に、あきらめてしまっていて、口が足りなかったということ。
この口が足りないという設定は、今回の琴川に限らず、火崎さん作品の登場人物の多くの人達にあてはまることなんですが、今回はまるで呪われているかのようなものだったんで、そこが笑いに結び付いたのですよ。
当人にしてみれば、笑いどころじゃない!真剣&深刻なんだ、と怒られそうですが。
ネガティブにならざる得ないほどに酷かったってことですね。
でも、きっと鳥海がすごく前向きで頭がいい(要領がいい)人みたいなんで、不幸も幸に変えていきそうです。

全て読み終わると、コメディでした♪

3

信じるって難しい!

 恋愛経験豊富なデキる営業・鳥海が恋をしたのは、経理課の堅物・琴川。
 美人で冷たく見える琴川のかわいい一面を知った鳥海が、必死に口説き落としてようやく恋人にまでこぎつけたのだ。
 真面目な琴川だからこそ、大切に恋を育てようと考えていた鳥海だったが、何度も何度もデートをドタキャンされてしまう。
 理由は、身内の不幸だったり、マンション設備の故障だったりさまざま。
 もしかして自分は避けられているんだろうか……?
 と思わなくもないけれど、その後に必ず、他の日を指定してきてくれるから、そういうわけでもないらしい……?
 ところが、やっとこぎつけたデートにも、親戚からの連絡だと琴川は帰ってしまう。
 ことが急を要することだけに、鳥海も引き止めるわけにも行かず、我慢する日々が続くけれど……

 ある日、琴川がデートの断り文句として鳥海に告げた理由はどうにもつじつまの合わないものだった。
 そこから、一気に疑問や不満が噴き出して、鳥海はついつい琴川の行動を追ってしまう。

 という話。
 信じてたはずの恋人の行動に疑心暗鬼になってしまって、一生懸命信じようと頑張るけれど、信じられなくてどうしよう……と。

 オチがやや現実離れしていて、それだけが残念だったですけど、こういう風にある部分を強調すると、今まで見えなかったものが見えてくるので、それはそれでアリなのかなー……と思います。

 なんとなく、「信じる」ということの難しさと、どうして人は疑心暗鬼になってしまうのか、を教えてくれる話でした。

1

不憫にも程がある

1冊丸ごと表題作です。鳥海(攻め)の目線で進んでいきます。

恋人になるまでの過程でなく、両思いになってから恋人を信じる事ができるか、がポイントの作品でした。

18ページにして、鳥海の決死の覚悟での告白は実を結び、琴川(受け)と両思いになります。そして問題はそれから後で…。

初心者だという琴川に合わせて3か月。用事ができたとデートをキャンセルされることが多く、軽いキスだけという進展に焦れた鳥海は、同棲を持ちかけますが断られます。それは何故…というのが山場その1。
だらしない私生活を知られたくなかったからというのがその理由で、嫌われたわけじゃないと分かったその夜、二人は初めて結ばれます。

しかし、その後「母親が入院」「母親の三回忌」を理由に断られたのを機に、鳥海は琴川に疑問を抱き、調べた結果、琴川が女性を妊娠させたのを姉だと自分に嘘をついていたと決めつけます。それを聞いた琴川が、鳥海を殴って泣いて逃げるのが山場その2。
女性から、再婚して琴川には「母」が義母と実母と二人いて、自分は離婚した母親に引き取られたので姉弟で姓が違うと聞き、琴川は嘘をついていなかったと判明します。
鳥海は謝って仲直りをし、これから二人は同棲を始めようというエンドでした。

次々と親族が現われ、入院だの病気だのに関わる事になる琴川が不憫を通り越して不気味でした。

あと、琴川が約束をキャンセルするのはいつも電話説明で、妊娠中の姉くらいしか姿を登場しなかったのが物足りませんでした。
もっとデート中とか会社でもとかでも次々と不運が襲ってくるとか、電話だけでなく親戚が現われてお金を渡すのをゆすりと勘違いするとか、色々あった方が面白くなった気がします。

作品はシリアスではないのですが、もっとコミカル寄りで、鳥海が目を白黒させるような事態になると楽しそうだなと思いました。

題名の「甘えてください」も、甘えたからといって琴川の親族の見舞いを代わってあげたりするわけにはいかないので…。題名やあらすじとイメージしていた内容とちょっと違うという感想でした。

1

働く男のジェラシー

鳥海は、会社の同僚である琴川に玉砕覚悟で告白!
琴川からOKをもらえ、喜び勇んだものの、
デートなど何度もドタキャンをされてしまうことに
不安を覚えて・・・というストーリー。

読み終わって思ったのは、「働く男のジェラシー」物語だなと(笑)
そして、琴川は不器用な男だな~と楽しめました。

特に、琴川のギャップのかわいさがたまりません。
部屋にどうしても鳥海を入れなかったのは、
部屋が汚いから・・・だなんて(笑)

2人のラブラブ同棲物語も読みたいですね。

あまあま好きな方にお勧めです。

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