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表題作 タナトスの双子1917

ヴィクトール・イワノヴィチ・カヴェーリン → 森川智之

ユーリ・ドミトリエヴィチ・オルロフ → 野島健児

アンドレイ・ニコライエヴィチ・グロトフ → 羽多野渉

ミハイル・アラモヴィチ・フロムシン → 近藤隆

あて馬
マクシム・ヴァジリエヴィチ・ラジオノフ → 小西克幸

あらすじ

オルロフ公爵家の嗣子として、皇帝に仕える近衛師団の大尉として知られていたユーリだが、自らを犠牲にしながらも愛する者の裏切りに遭い、生きる意味を見失っていた。
副官のヴィクトールはそんなユーリに屈辱と服従を与え、憎しみを糧に生きることを強要した。
一方、生き別れていた双子の兄であり、帝政派の敵であるミハイルは、幼馴染みのアンドレイと共に、ロシアを離れたユーリを追い詰めてゆく!
憎しみと裏切りが錯綜するなか、ふたりが手にしたものは……

作品情報

作品名
タナトスの双子1917
著者
和泉桂 
イラスト
高階佑 
媒体
CD
作品演出・監督
阿部信行
脚本
野中幸人
原画・イラスト
高階佑
オリジナル媒体
小説
メーカー
Atis collection
シリーズ
タナトスの双子 1912
収録時間
146 分
枚数
2 枚
ふろく
メーカー予約特典ト・ークCD収録時間40分、コミコミスタジオ特典・ポストカード
発売日
JANコード
4560223560638
4.2

(29)

(15)

萌々

(5)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
122
評価数
29
平均
4.2 / 5
神率
51.7%

レビュー投稿数8

最後まで目(耳?)が離せない!!!!!

待ちに待ってた下巻です。

まずはミハイル。
ミハイルは事故に遭って一時的に記憶が混濁したりして子供の頃に戻ってしまったりして。
それが当然、声色にも現れていて。
子供の頃の夢から覚めても、その頃のままに幼い声のままの近ちゃん(近藤くん)。
アンドレイに大事に大事にされてその大切さに少しずつ気づいて。
でも、なかなかうまく行かなかったり、強がって?いつものように軽く誘うところの裏側の気持ちとかがなんだかせつない。
そして、アンドレイに対する恋心に気付いたミハイルがとても初々しくてかわいい。
それに対する羽多野くんのアンドレイは前巻に比べれば随分成長して頼りになる男に育ったようで。
どこか心もとないミハイルを献身的に支えているさまにとても愛情が感じられます。
ミハイルとアンドレイが気持ちを確かめあう、気持ちを吐露するシーンでの迫力とかもステキでした。
そして、その後の2人のやりとりは甘くて。
2人とも囁くようなひそひそと交わすやりとりが微笑ましいというか。
後半にも酒に酔ったミハイルをアンドレイが介抱するシーンがあるんだが、そこもまたイチャラブ全開って感じで。
上巻のミハイルの雰囲気からいえば随分変わったなぁという印象でした。
そして、ユーリサイド。
マクシムを失ったことで生きる気力を失ってしまっているユーリを奮い立たせようとするヴィクトール。
この2人の関係は更に歪んだものとなっていくのだけれど。
関係自体は歪んだものでしかないのだけれど、その裏側にある切実な願いとか。
どうしてもそうせずにいられない感情とか。
ヴィクトールの変化というか小さな感情の起伏というか、そういうものが森川さんの演技から感じられて。
表向きにはそんなに変わり映えのしない雰囲気のヴィクトールに秘められた熱い気持ちがひしひしと伝わってきました。
普段、ユーリに対する時の憎悪を増長させるような冷たく酷い言い草だとか。
眠るユーリにそっとかけられる愛しさの募る優しい声だとか。
一方のユーリはヴィクトールに仕向けられるようにして憎悪を大きくしていき。
それを生きる糧にして。
そのために行われる儀式のような肌を合わせる行為。
普段はクールな上官としてヴィクトールを見ているユーリが、夜は支配されている現実。
原作を読んだ時はそれほど思わなかったのですが、CDで聞くとその支配力の強さ?というかユーリの堕ちているさまがすごく声色に出ていて。
あの凛としたユーリがこうも快楽の前に堕ちてしまうのかという感じで色っぽかったです。
控えめではあるけれど感じてしまってどうしようもない感じというか…。
そして、この2人のシーンで好きなのが亡命のシーン。
ユーリのためなら何を捨てても、自分を捨てても構わないヴィクトールと、どうしてもそんなヴィクトールを手離せないと思ってしまったユーリ。
言葉の上ではユーリは素直になれずに「命令だ」とかなんだとか理由を付けてしまいますが、最後に列車にヴィクトールを引き上げた後のキスに本気で驚いているヴィクトールがとても印象的でした。
本当にこの人はユーリに対して何も見返りを望んではいなかったんだなぁと。
アンドレイとは違うけれど、ヴィクトールもまた献身的にユーリのことを愛していたのでしょう。
そして、双子の対峙シーンはやはり緊迫感いっぱいで。
原作よりもそれはやはり音声になると迫力が違いますね。
それぞれにどうしても譲れないものがあって。
血の繋がりよりも選んでしまうものがあって。
そのためには殺し合いも否めない。
強い意思のぶつかり合い。
そうして、余韻を残しながらのヴィクトールのモノローグ。
思わず何度も足音を聞いて何かこの結末のヒントはないかと探してしまいました。

上下巻の長い物語ではありましたが、すごく聞きごたえがあって聞いてよかったと思える作品でした。
また、原作を読んだ時と音の世界とでは感じ方が違った部分もあったりで楽しめたり。
今回の下巻でいえば、原作ではそんなに気にしていなかったというか読み飛ばしていただけなのかもしれないけれど、このCDを聞いて思ったのは結構何気にチュッチュチュッチュとキスシーンがあるな、と。
あいさつ代わり…とまではいきませんが、ちょっとしたやりとりの際に結構キスしてる印象が残りました。

フリトは2本立て。
本来は本編CDに入るはずのフリトが入りきらなかったのかな?
こちらは森川さん&のじー、近ちゃん&羽多野くんの2CP別録り。
それぞれに自分の兄弟の話とかされてました。
そして、別録りなのにズバリ服装を言い当てられている羽多野くん。
もう1本は4人一緒の通販特典用フリト。
いろんな話をしていた気がするけれど、とりあえずやっぱり羽多野くんがいじられまくっていた件。
いや、彼は充分、自ら墓穴を掘ってはいるのだが。
Mなんだな、うん。
そのような話もしていたし(笑)
羽多野くんとのじーの声がかわいくて聞いてるだけでなんだか和んできちゃいます。
のじーの笑い声がかわいい…。

4

エッチシーンは大満足!

原作未読。

ストーリー的にはムムー?なんだけど、野島健児さんの演技が最高すぎるので神!!寄りの萌2です。
ユーリはもはや野島さんの十八番キャラといってもいいですよね、美人で高潔で凜として…だけど生きていくために必要な何かが欠けていて…それを補っていかないと壊れてしまうような危うさも見え隠れしている…そんなキャラを今回も野島さんがドドド安定に演じてくださっています。
ユーリが好きで同著者の清澗寺家シリーズまだな方がもしいたら次男編聴いてね!!絶対好きになるよ!!!(宣伝)

エッチなシーンも相変わらず魅せてくれます。
好きなんですよねー、愛はあっても命令しつつ相手を辱めるように教え込むようなセックスの流れ。
特に野島さんのイカせておねだり?お願い?部分が個人的ベストシーンです!!!
何度も聴いてしまう。


ストーリーとしては正直そこまで興奮できませんでした。

相変わらずの時代設定と登場人物たちの恋愛(中心と思える)脳がどうにもお話をちぐはぐさせていたように感じました。
焦点を絞った方が良かったと思うんですよね。
マクシムか双子どちらかだけを軸にしてシンプルなテイストにした方が。

双子は憎み合ってる割にその心情を語られるくらいで顔を合わせるシーンがほぼない…というか出せないんですもんね。
それで最後にアレコレ押し寄せられてもいまいち盛り上がりに欠けてしまいました。
演技は鬼気迫るものがあるのにどうにもその波に乗れない。
双子の悲劇といえば悲劇なんだけど恋人とのシーンの方が印象深くてのめり込めませんでした。残念すぎる。

でもだからこそ最後のヴィクトールのシーンは居た堪れないというか…心がキューッとしました。つらい。

ただ原作読めばまた印象が変わりそうですね。早く読んで確認したい!という強い気持ちはまだ湧きませんがいつか…!!

0

号泣、放心状態です…

原作未読、1912からの続編〜前編が素晴らしかった。久々に感情移入し、心が熱くなった作品です。

タナトスとは・・・死そのものを神格化した神、眠りの兄弟、夜の子とされる。
お話自体も題名のタナトスを司るような設定でよくできていると思います。やはり、書籍にとって題名はとても大事ですね。

双子の美人兄弟、ユーリ(CVノジケンさん)とミハイル(CV近ちゃん)このお二人の演技がとても素晴らしかった。とくに、少年期から大人になるまでの使い分けが非常にお上手で、私はこのお二人の名演に泣かされました。本当に。

ストーリーについては、時代背景もあるかと思いますが、二人がいや、残された二人を思うと哀しくて可哀想で涙が止まりませんでした。なんで…なんで?もう、運命、さだめだとしかいいようがなく、そう思わないとやりきれませんでした。

愛とは、憎しみとは…
1900年代のロシアを舞台の愛憎劇、二組の恋人たちの行く末、生きる道…ユーリとミハイルの運命はいかに…

ここにきて、漸く記憶が戻ったミハイルは、自身が弟であったユーリをどれだけ愛していたか、結局は、ユーリの憎しみを駆り立てたのは自分自身だということに気づき、後悔と共に疑心暗鬼に陥り始める。人を憎み続けるのは難しい、苦しい。愛は人を変える?愛は憎しみを超える?愛する人のために生きる・・・愛の逃避行、ハッピーエンドとまではいかなくてもよい方向へ向かうと思いきや・・・

革命の真っ只中、自分たちの生き残りを賭けて、互いに愛するものを守るために、愛するものと生き抜くために・・・双方の立場上、徐々に追い込まれていく・・・すべてに決着をつけなければならないことを悟った二人は…

愛するものを殺すこと、互いの命を奪い合うことが…ユーリ…お前にとってはそれが復讐なのか・・・

"愛憎、愛と憎悪は紙一重、対峙するもの"

ユーリもミハイルも互いに運命を狂わされながらも愛する人と巡りあい、愛し愛される喜びを分かち合い、一方で互いを憎み合うことで絆を深めていたのですね。これが双子、兄弟、親族であるがゆえの無条件の愛なのか・・・それに勝るものはなかったのかもしれません。

ユーリの"国は人の屍の上にできるもの"との言葉に、現状に起っている戦争を思い起こし、とても虚しく、胸が締め付けられました。そう思いたくはありませんが、それが現実なのだと。

最後のユーリとヴィクトールとのやりとりとラブシーンは、ユーリ自身、これが最後なのかもしれないと悟ったような絡みだったので、とても感慨深く聴いていました。ノジケンさん、本当にお上手だったし、森川さんもとても素敵でした。

追記、ただ、マクシムの死によって、あれだけ憎み合っていたはずの二人なのに、献身的に己を愛してくれる人間に愛情が傾くのは仕方がないとは思いますが、少し話しの軸、論点がずれたように思いました。それにしても、時代ものは究極にせつない。地位、権力、封建的な世の中で、愛に生きることがどれほど難しいか、尊いのか・・・様々ことを考えさせられた逸品、作品でした。

残された二人が可哀想すぎて、あれだけ声を出して号泣してしまった私、あるサイトで感想を読んでいたら・・・結局は、バットエンドなのか、どっちなんでしょう・・原作を読むことにします。

0

ドラマティックさは買える

前作「タナトスの双子1912」の続編。

1912は舞台がBLとしては超レアなロシア革命期という激動の時代を舞台にしている割には、なんかスケール感のうっす~いストーリーラインだったんですが。

それはこちらのほうでも基本的には同じ、
しかしながら、前作よりもドラマティックさは倍増。

ドラマとしては悪くないんですよ決して。
ことにヴィクトール役の森川帝王、さすが!
しかし、いかんせんストーリー展開が…(汗)

正直言って、双子のユーリとミハイル、わけわからなすぎる。
愛憎ってことなんでしょうが、そこまで確執しながら、

あっさり

それぞれの彼氏にいっちゃうって…おいおいなんなんだその立ち直りの早さは!
「愛してる」をバラまきすぎるのもなんとなくやだ。

とはいえ、聞きどころはありますよ。
ヴィクトールと逃亡を企てるスリリングさ
あー、なんか結局、このドラマってマックスとヴィクトールの存在が最大の見せ場で
双子の確執のほうが添え物!?なんというフェイント。

結局、聞き手としても、マックスやヴィクトールに共鳴するところはあっても
ユーリとミハイルに共感はしにくいのではないかと。

エンドにそれが集約されております。
なんかエンドが木原音瀬作品によくありがちーな気がするんですが?

結局、なんだったんだろ…これ。
双子にする必然性って何ーーーーー!!!???
ロシア革命期にする必然性って何ーーーーーー!????

三角関係と下剋上のすえに愛にたどりつくヴィクトールとユーリを軸にすればよろしかったのでは???

盛大に広げた大風呂敷が私小説くさくまとまっていくのが和泉先生の面白さではあるのでしょう。
雰囲気的にはハマれる要素はいくつもあるのに、展開とディテールでことごとく終始、乗り遅れましたwww あぁ残念…。ネタ的にはいいのになぁ。

5

ラスト部分ーー

全作1912と同じくCD聞いて→原作読むの順番で。
えーとですね、1917は原作も読んでおいた方がいいと思う。
何故なら最後の部分がですね、原作読んでないとひじょーに分かりにくいんですよ、っていうか自分は原作読むまで分かりませんでした。
そこは最後シーンはCDだけ聞いてる人には凄い不親切、ここは原作読んでない人にも分かる様にしっかり親切にフォロー描写するべきだったと思うなあ。
ここが一番の不満。この解釈が違って来ると作品のイメージが大きく変わるので。
でもCDだけだと正直分からないと思う。最後の部分がー!!
ラスト付近、よーーく聞くと足音があるんですが、分からないって!!気付かないって!!

ストーリー的には全作の重厚さは薄れ気味、というか歴史に詳しくない自分でもなんか色々とツッコミ所あります、がまあそこは流れでこういうなんちゃって歴史モノと割り切って聞いちゃった方がいいかも。
そしてやはり自分的聞き所は野島さんーーー!!
本当にこういう役が似合うーー、美人で気高いけど幸薄い役が似合うーー!!
もう野島さんをたっぷり堪能しました。
そして全作では完全にユーリ派だったんですが、今作ではミハイルもやっと好きになれました(前作ではあんまミハイルは好きじゃなかったので)
ともかくやっぱ野島さんがひじょーに素敵なのでファンなら演技で満足出来るんじゃないかなって位に野島さんがーー!!いい!!

話は前作に比べるとなんかガクッと嘘っぽくなりますね(前作も突っ込み所はあるけどここまでじゃなかった)、まあこれは原作読んでも同じだったので仕方ないんだけど惜しいなあ。
もちっと濃厚さや重厚さが欲しかった、2枚組なだけに余計そう思っちゃう。

とりあえず野島さん演技が最高、そして原作読んでないと分からないよ、ラスト部分!!!でしょうか。

4

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