表題作高3限定

私立一貫校の高校3年生 小野耕平
現国の教師 イケダ

その他の収録作品

  • コピー誌再録 「前編追加エピソード」
  • 描き下ろし 「親友トミーの証言」

あらすじ

※18禁
高三に進級した小野耕平は、現国教師のイケダが学年から一人、愛人を選んでいる事を知る。
小野はイケダに訊ねた。
【高3限定】の条件-。

本作品には傷痕等、表現上グロテスクな描写があります。
苦手な方は閲覧をお控え下さい。

作品情報

作品名
高3限定
著者
梶本レイカ 
媒体
漫画(コミック)
サークル
血と、<サークル>
シリーズ
高3限定
発売日
5

(2)

(2)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
10
評価数
2
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数2

救いあげたいのに壊れていくしかないのか?

この作品、商業で発売の予定があったのですが、流れました!
そのため、webで全話を読むことができなくて、同人で入手いたしました。
一作目の『ミ・ディアブロ』でとても衝撃的な印象を残した作家さん。
この作品も、また違った意味で衝撃的、そして痛い!苦しい!悲しい!やりきれない!!
心臓がバクバクして、汗が吹き出しました。
謎はまだはっきりと明かされずに、予想するばかり。
しかし、その予想すらも苦しい!
一体誰が正しいのだろう?
一体誰が悪いのだろう?
彼等に一体何があったのだろう?
一気にこの世界にのめりこませます。
表紙に注意書きがありますが、グロテスクな表現があるので、要注意作品です。

裕福な家庭に育ち、のんびりした能天気なはずな小野が、現国教師のイケダが高3限定で愛人を選んでいるという話を聞いて、彼にのめりこんでいく。
イケダの身体はボロボロだ。
目は義眼だし、歯は総入れ歯だし、背中には醜いアイロンのやけどの跡があり、股関節は悪く、まるでフランケンのようなつぎはぎだらけの男のはずなのに、
小野にはイケダが綺麗でかわいくて、護ってあげたい存在なのだ。
ホモと蔑まれても、イケダがいればこの世は天国。
イケダにのめり込んだ時点で小野も壊れ始めているような気もする。
小野はそんな傷だらけのイケダを唯一護ってあげられる存在になったと思いこむ。
一時甘い恋人のような態度かと思えば、てのひらをかえしたような態度をとるイケダに、守りたいはずの小野は暴力的にでてしまい、それは無限ループのように・・・
苦しい、窒息しそうな、この緊張感が、ひと時の甘さえも、彼等の狂気に見えて、この世に正常と呼ばれる世界は存在するのか疑わしく思えてくる。

『親友トミーの証言』を読むことによって、とても衝撃的な結末がきっとあったに違いないと思われる。
そして嫉みと憎しみと愛情と、、、
彼の証言によるとイケダの外見はかなりヒドかったはず。
しかし小野ビジョンは・・・

二巻、三巻へと続くのです。
魂の救済を求めます!

3

茶鬼

ともふみさま

お久しぶりですー!
やはり、梶本レイカさん注目されていたんですねww
変な汗が噴き出た・・・自分もそうですー!
この迫ってくる圧迫感が気持ち悪いんだけど、妙な快感でv
イケナイクスリみたいです(!?)
そうなんですよ~商業流れたんで同人しかお目にかかれない!
必死で追いかけますっ!!
本当はグロテスクなはずのイケダが小野と一緒にいて乙女になる時、まつ毛パタパタの少女漫画に変身しますから♪
この続編も見逃せないのです。
ともふみさんの萌萌萌え(MAX)が見たいww

ともふみ

こんにちは茶鬼さん!そしてのこのこ52987さんもこんちは、横からおじゃまします~
ええ゛っ!?商業コミック化流れてしまったんですか!……知らなかった…しょぼーーん。
わたしはネット掲載の方で読ませてもらった口で、不整脈かと思うくらいばくばくするわ変な汗かくわで、「怖いからこの先読みたくない…でも読むのが止まんねぇ!ひぃぃ」という魔性の時間を味わいました。えっらい気力を消費しました。
同人の方でもまだ完結していないんですね。残念
狂気じみた世界なのに妙に澄んだ印象を受けて、奇妙な美しさまで感じた自分に焦りましたが、のこのこ52987さんのレビューでちょっとほっとしました。。

怖い怖いけれど読むのを止められない・・・


著者の商業コミックス『ミ・ディアブロ』巻末に該当作が今年末にコミックス化するとあったが、商業化は立ち消えの様だ。
実はほっとしている。

『高3限定』のコミックス化を知って嬉しい反面、まだ未完結の作品ということで
この作品が持っている怖い程の純粋さと粘着力を失ってしまうのでは、とサイト連載時代からのファンとしては複雑極まりない混乱があったのが本音だ。
恐らく商業化されても世に歓迎される内容とは思えない。
コミックス化が流れてしまったことは残念だが、それでもこの作品の密やかな楽しみが保てたことは喜ばしい・・・。どんな形だろうと読めればいいのだ。
我ながらやっかいなウザイファンなんだろう(苦笑)

『高3限定』の秘密に飲まれていく小野耕平という人物に自分自身を重ねてしまい、
とても辛い、読むのが苦い。
十代という若さ故の後悔にこの作品は満ちている。

程ほどに裕福な設定だろう小野耕平はモノローグで繰り返す

『うらやましい うらやましい
病気の人がうらやましい
貧しい人がうらやましい
不運の人がうらやましい』

自らを『選ばれない人間』と位置付ける小野耕平とは自分自身のように思えて
心臓をねじ伏せられる。
小野が神格化するイケダという人物は全身を破壊された異形の怪物だ。
だが美しい。
何をもって『救済』とするのか、最後まで見届けたい。

何が起きてどうなった、という内容がある訳ではない。
しかし真実よりも強い純粋さがそこに渦いていることだけは真実だ。
二人を最後まで見届けたい。そして願わくば早く続き出ないかな(笑)

3

茶鬼

のこのこ52987さま

高3限定、商業で完結を見せてくれるのかと期待しておったのですが、流れちゃいましたね。
でも、この作品痛すぎる!
のこのこさんがしまっておきたい気持ちもわかります!
小野が壊れているかもしれない、という点について
のこのこさんがおっしゃっている
”『選ばれない人間』と位置付ける小野耕平”ここじゃないかな?と思ったのです。
自分は恵まれている、家族も幸せだ、そして自分が中心にいる
あの年齢で、そう思えること自体、ちょっとおかしい人だよな~と、、
しかし、奥が深すぎて、読むたびに
「あーでもない」「こーでもない」
と色々考えこんでしまって、色んなものが突き刺さってきてしまいにわけわかんなくなってきてしまいました。
レビュでさえ、何てかいたらいいか一週間近くなやんでしまって。
でも、そこがいい作家さんなんですよね!
本当に、完結が待ち遠しいです(反面怖いんですが)
一緒にドキワクして待ちましょうねー♪♪

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