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夕映月子先生のデビュー作にして、山岳シリーズ第一弾。
本来はここから読み始めるのが正解だろうと思うのですが、山岳シリーズの別作品を色々読んだ後の感想レビューとなります。(順番が違っていても全く問題なく読めます)
木下けい子先生のイラストが嬉しい、山岳バディもの。
読んでいるだけで、夕映先生が本当に山とがお好きなんだということ、山への愛が、びしびし伝わってきました。
読んでいると「自分も山に登りたい」という何か憧れのような気持ちと、「山は恐ろしい場所だ」という怯えや恐怖が同時に湧き上がってくるような感じがして、不思議な高揚感に襲われます。
もう…これぞ正真正銘の”バディ”だよ!と言いたくなるような、誰も間に入ることなんてできない二人の関係。
山=人生の二人にとって、”バディ”という言葉の中には、仲間であり友人であり恋人であり家族でもあるような、単純な一言では表現しきれないような色々な意味が込められているような気がしました。
山という存在を通して強く強く繋がっていく二人の、余韻の残る美しい物語でした。
はあ…素敵だった。。
どうしようもなく、愛おしくて愛おしくて堪らない作品に出逢いました。
限りなく澄んだ絆と恋情を目の当たりにして、もはや脳が処理できません。
これほどまでに心打たれる作品なのは、やはり作者様の山に対する愛あってこそなのでしょうか。
作者様の愛が作品の隅々から感じられました。
自分も穂高連峰に魅せられた一人なので、こちらの作品を読んで、今年も絶対に行こうと思いました。
(上高地から眺めるだけですが...)
3作品あるようなので、2作品目以降もじっくり読ませていただきます。
が、あるのかどうかはわかりませんが、何となく「岳」のイメージでその中で生きている山人の物語だと思うと、山の話も大事なエッセンスなんだなと。
尊敬し、山の師匠だった叔父を事故で亡くし、頑なに閉ざしてしまった心を持つ小田切と、大学生の頃に小田切と叔父の叶の登りをみて魅了された佐和。佐和は偶然出向先で小田切に出会います。一緒に登りたい佐和ですが、小田切には冷たくあしらわれます。たまたま一人で登りに行った壁で先に上にいた小田切が落としてしまった岩で怪我をした佐和でしたが、それをきっかけに小田切との距離が縮まっていきます。
山を好きな佐和ですが、最初は登る姿を技術的に尊敬し、素晴らしいという思いを抱きますが、だんだんそれが単なる山好きの友人の域を超えていく自覚の模様と、気持ちを押し殺さないとならない関係、小田切の方も同じように感じているっぽいのにそれは分かりやすく伝えられない感じ、と萌えるシチュエーションでした。
万事繰り合わせて行った穂高でお互いの思いが通じるところも萌。
小田切の言動が最初から変化していくところも良きでした。
ただただ少し残念なのは、さすがにテントの中で「初めての」二人が出来るのか?!しかも何回も!というところに疑問を抱いてしまい、、、現実にもどされてしまった事でしょうか。これがどちらかが元々ゲイ設定だったり、山小屋だったり、だとマシだったかなとも思いますが。まぁファンタジーですからね(苦笑)
先生の山の描写が美しくて、山を愛してらした気持ちが伝わる。
佐和が小田切への想いを自覚したのは遅いけど、人として登山家として強く惹かれてた。叶の言葉もあって、諦めきれなかったのかな。ケガしたのは残念だけど、きっかけができて山に登れたのは良かった。小田切は親代わりの叶の死に傷ついて頑なになってたけど、寂しかったんだよね。それを理解して一緒に居れるのが佐和だった。正に運命の人だと思いました。叶さんも安心してるんじゃないかな。小田切の心理描写には泣きました。強く優しく美しいお話
とても好きな作品です。
山でしかうまく息ができない男とその男の隣にいることを選んだ男。
登山を全く知らなくても緊張や景色が感じられました。
偶然、SSを目にしてこの作品と先生に出会えたことをありがたく思います。