この年になって兄弟なんて、ぜったい無理!

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表題作兄弟は恋人の始まり

田中瑳苗,同期で義弟となった同僚,28歳
鍛冶舎一,同期で義兄となった編集者,28歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

編集者の一にはなかなか結果を出せない自分と違いヒット作を連発する同期の瑳苗がいる。高慢で冷たい瑳苗は一を見ると皮肉ばかり。そんな瑳苗と一が親同士の再婚で義兄弟になってしまった。そのうえ同居することになり・・・!?
(出版社より)

作品情報

作品名
兄弟は恋人の始まり
著者
鳩村衣杏 
イラスト
陸裕千景子 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
シリーズ
兄弟は恋人の始まり
発売日
ISBN
9784896017892
3.3

(36)

(4)

萌々

(11)

(18)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
119
評価数
36
平均
3.3 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数12

28歳で同期と兄弟になったら Σ( ̄□ ̄)!?

初めて知ったのは、『ルナノベルズ フェア2011 ~番外編CD全員サービス~』
のフェアでした。
その時は購入せず別の本を手に取っていました。
その時から、あらすじを読んで興味を持ち、ずっと気になっていました。
初めは古本で買うつもりだったのですが、しばらく経って特典ペーパー付きの
存在を知り、特典ペーパー付きの新刊を何もフェアがない時に購入しました。

受けと攻めの年齢と自分の年齢が近いので、親近感が湧きました。
28歳で同い年の兄弟が出来る心境がとても伝わってきました。

同業者同士だったり、義兄弟や実兄弟、従兄弟同士だったりすると、
どうしても仕事の描写が描かれなくなる傾向が多いのに、
この作品は仕事の内容も詳しく書いていて、仕事と兄弟を密接に
描いているのがとても良かったです。
職業モノと兄弟モノ好きにとっては嬉しい限りです。

最後に両親の再婚について攻めが話した内容には少し驚きました。
偶然かと思ったら意図的だったとは。
そんな攻めの発想力が凄いです。
攻めがそんなことをするようには見えないので、意外でした。
だけど攻めに執着されて、こうして兄弟になるのは嬉しいとも思いました。

犬猿の仲だったはずの二人が兄弟になったことで、
攻めが自分自身に向き合ったり、受けが攻めに向き合ったりして、
仕事だけでなく家族としても お互いに切磋琢磨していく二人に
好感が持てました。

表紙絵について、読み終わるまで気が付きませんでしたが、
読み終わってみてみると、表紙だけで二人の関係がたくさん語られていて、
遊び心が満載で、とても面白くて可愛らしい表紙だと思いました。

今回の評価は、「萌×2」と「神」で迷いました。
読み終わった後、レビューを書く前までは、あまり迷うことなく「萌×2」で、
本当は この評価にするつもりでした。
レビューを書くにあたって、もう一度 読み返してみた時、
他の義兄弟モノの作品と比較してみて、仕事や兄弟、
恋愛がしっかりと書かれているので、こんな三拍子
揃った作品は、記憶している範囲では、この作品を
読み終わってからレビューを書くまでに読んだ作品では
見かけなかったように思うので、また、全編に渡って
萌えどころが満載だったので、少し甘いかもしれませんが
最終的に「神」評価にしました。

2

同僚から義兄弟、そして恋人に

兄弟もの好きとしては、題名からなんだか美味しそうな予感がします。そして、読み終わって表紙を見ると、イラストの一つ一つの意味が分かって、面白いな~と思います。

28歳の一は、父親が早くに亡くなったこともあって、ちょっとファザコン気味です。
そんな一に、母親の再婚によってできた父親と弟に喜んだのも束の間、弟になったのは同僚の瑳苗で。瑳苗は一にとって、憧れから喧嘩ばかりする相手に変わった同僚だったのです。

だけど、母親たちの希望で同居することになった二人。嫌々ながら一緒に過ごす内に、本当の瑳苗を知って見直す一。
その気持ちがだんだん愛情に変わっていきます。
二人で過ごす小さなエピソードが可愛くてホッコリします。
クールに見えて策士で、一に執着してる瑳苗が好きです。
ゆっくりじっくりと愛情が深まっていくのもイイし。
実はベタベタするのが好きだった瑳苗に、両親にばれるのも時間の問題ではないかとニヤニヤしてしまいます。
お仕事面でも恋愛面でもしっかり書かれていて、どちらも楽しめてお気に入りの1冊です。

4

義兄弟って素敵すぎる響き!!

『あなたは僕のマスコット』を先に読んでしまいまして、
登場してきたカジーシャ(w)が気になったものですから
遅ればせながら読ませていただきました。

同じ出版社で働く同期の瑳苗(さなえ)があまりにもハイスペックイケメンで
鍛治舎一(かじしゃはじめ)は入社時こそ嫌っていなかったものの
自分だけには何年経っても愛想がなかったり
ご尤もすぎる理論でねじふせてくるような態度が気に入らないw

一は見た目も性格も良いので勝手に期待値を上げられて
悲しいことに残念なイケメンと呼ばれる始末ですが
編集の仕事にも精を出して頑張り屋さんなわけです。

お互いの親が再婚する事で義兄弟になり
その後恋仲に…というのは結構ある設定ですけれども(すみません)
こちらの作品では、瑳苗が一に対してつーんとしているようでいて
実は!っていう真実がすごく嬉しかったんです!
しかも、担当の作家に対してすごく親身になったり
何事に対しても丁寧な様子が好印象でした。
料理も出来て、天ぷらを上手に揚げられるとか…すごいよ瑳苗…!尊敬する!!w
一は胃袋掴まれても当然ですww

二人だけの映画鑑賞会を開いて実在するDVDを観てるシーンは
とても微笑ましかったですし
「わかる!!」とうなずくセリフもあったので
BLと違うところでも楽しませていただきました☆
ピザとフライドチキン(宅配だけど)、冷凍庫にアイスもスタンバイって
夜なのに大丈夫ですかイケメン達!?と余計な心配もしましたがw
妙なところが羨ましくもなりましたよ。

一の担当の入江先生を自宅に呼ぶことで
二人きりを打開したかった気持ちもわからなくなかったですが
そこから更に瑳苗に対する感情が変化していったり
仕事面でも影響を受けて思い切った言動をしてみたりと
読み応えありました!!

瑳苗が“努力”という言葉を嫌っていた訳を
瑳苗の元お手伝いさんが話した時の言葉が目からウロコで
今回も「おお…!」ってじんわりしました。
鳩村さんのセリフって〝何へぇ〟も押したくなる時があるのです。
(めっちゃ古くてすみません)

瑳苗はクールだと思いきや、我慢しきれなくて一を押し倒したり
想いを告げたからすぐ結ばれる流れでは無かったので
読み終わるまでわくわくが持続されました!
ギャップが好きなのですよ…。
ふざけて「義兄さん」って言ったりとかね!!イイ!!
三か月しか違わなくても、やはり一の誕生日が先なので。


更に、陸裕さんのふんわりしているんだけどしっかり大人の男で
セクシーな挿絵も良かったです!!
表紙がサービス満点で、色んな瑳苗と一が描かれているのですが
読む前だと「??」で、読後改めて見ると「!!」になれます♪


お互いに無いところを補えるのって理想ですよね…。
対等な関係で、仕事面もしっかりの鳩村さんのお仕事BLは
ほとんどハズレがない気がします!!

…実は、『あなたは僕のマスコット』で読んだ時は、
一は攻めだと思ってましたww

2

こういう鳩村さんを待ってました!

小説家編集者の一(はじめ)の母親が再婚した相手の連れ子、それは敏腕編集者で同期の瑳苗(さなえ)だった。
ありがちな設定だけど、鳩村ワールドたっぷり堪能できてほんと楽しかった!
お仕事BLの第一人者と勝手に言い切ってしまうけども、今回もその辺しっかり読ませてもらえたし、なにより二人がくっつくまでの焦らし配分がお上手なことったら。
恋なのどうなのでも同僚なのに?義兄弟なのに?いやその前に男同士なのに?でもなにこのときめき!という過程こそが面白いんだということを、噛みしめながら読みました。

何やらせてもそつなくこなす瑳苗が、一に対しては毒舌で不器用な感じが萌えどころでした。これもまたツンデレというのでしょうか。
しかもかなりな策士なんだけど、一に接近するには親同士を結婚させて義兄弟になるしかない!って、ちょっと待て。その策それは合ってるのか?(笑)と読み終えた今でもまだツッコミたいところです。
結果合ってたわけだけど、なにか根本的なとこでズレてる気がしてならないよ(笑)

喋れば喋るほど嫌われていくことに自覚もあり、誰にもわからないけど実はへこんでいたり、映画鑑賞会に誘われてすごく喜んでるとことか、腕を振るってご馳走を作ってるとことか、嫉妬したり悶々としたりの心情を、嵯苗視点でも読ませてほしかったかな。
まあそれは欲張りというものでしょうかね。
全体的には帰ってきた鳩村節!って感じだし、ほんとに楽しかった。
イラストもイメージぴったりだったし、読み終えてもういちど表紙を見ると、このイラストにすべてが集約されいてるなあと感心しました。
作家の入江先生のイラストも見たかったんですが、これなんとなく続編出そうな気もします。
お相手は、嵯苗が受け持っている新進気鋭の作家か、宿泊する予定だった東京在住の友達か…
そして、桃色パラダイス部分はもっと詳しく読んでみたかった!というわけで前言撤回。
配分やっぱ間違ってましたね。もう少し早い時点でくっついてもらえばよかったな。はい。

1

表紙に癒されます。

28歳で親の再婚により、義理の弟が出来るらしい。叶わない夢だと思っていたけど、昔から弟という存在に憧れていた。。。しかしその義理の弟は同期の苦手なあいつで!?というお話でした。

同じ出版社に勤める同期(とそのお父さん)が突然家族になります・・・と顔合わせの時に初めて相手の顔を知った、受けの鍛冶舎 一(かじしゃ はじめ)。「なんじゃそりゃー!」状態です(笑)

なんせ愛くるしい表紙とは裏腹に攻めの田中瑳苗は愛想がないです(笑)クールとも言いますが、受けは入社面接で攻めに一目惚れの勢いで憧れがあったものの、発言は正論だけど厳しい言い方で、特に自分に対してはキツイ・・・嫌われている!と苦手意識があって。。。
攻めは受けといるのが居心地が良いから何でもポンポン言ってしまうそうですが、すこし不器用なので伝わってません(笑)

面白かったのが「同期なんだから弟じゃない!」という怒りに対し、瑳苗(攻め)いわく誕生日が受けの方が早いので「義兄さんだろ」と言い争う姿が微笑ましかったです。
そんな喧嘩ばかりの2人が一緒に生活をする中で、攻めの料理の上手さに感動したり。受けが強がっているけど寂しがり屋だったりと、新たに相手について知り距離が縮まっていく流れがリズムよく読みやすかったです。

周囲からも文句なしのイケメン!と言われる攻めにも辛い過去があります。「努力」は「力」という漢字が2つも入ってる、それでは力が入り過ぎて疲れて辛くなってしまう。丁寧の方が良い。と攻めのいう台詞には唸らせられました。
考えたこともなかったで、とても記憶に残りました。攻めがそう考えるようになった理由は悲しかったですが、受けがそれに真正面からそれに立ち向かう姿は男前で格好良かったです。

挿絵は陸裕千景子先生。先生の描かれるお料理は毎回「食べて見たい~美味しそう!」と思わせ、攻めのイメージ映像のドーベルマンは可愛かったです。そしてカラー口絵は絵柄が優しいイメージがあるぶん余計にエロチックな雰囲気で美味しく頂けました。

最後に攻めの長い計画を知った時には驚いたのと、これぞ執着攻めだわ!と感動しました。

5

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