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表題作気まぐれに惑って

山田太一,高3,目つきが悪く怖がられている先輩
仁科敦史,高2,助られて以来太一に懐いている後輩

その他の収録作品

  • ふたり暮らし?(あとがき内)

あらすじ

大柄で目つきが悪く周囲から怖がられていた太一(たいち)は、以前助けたことのある後輩の敦史(あつし)に懐かれて辟易としていた。
ある時、読みたがっていた本をエサに蔵書整理を手伝わされることになるが、二人きりになった蔵書室で、太一は気まぐれで敦史を抱いてしまう。
最初は抵抗していたくせにその後も自分を慕ってくる敦史に戸惑いつつ、“性欲処理”と割り切り関係を続ける太一だったが……?

(出版社より)

作品情報

作品名
気まぐれに惑って
著者
金坂理衣子 
イラスト
小鳩めばる 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403522659
2.4

(7)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
2
得点
14
評価数
7
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

意地っ張りなのは誰?

今回は乱視で目つきが悪く怖がられている先輩と
攻様に助られて以来懐きまくりの後輩のお話です。

攻様の気まぐれから始まった上下関係が
気持ちをともなった恋人関係になるまで。

攻様は
県内でも低レベルな共学高校の三年生です。

学年でも下から数えた方が早い成績で
態度も品行方正とは言い難い上に
視力が悪い為に目つきも悪く
誰もが関わりになりたいない男でしたが

二年のある男子生徒と知り合ってからは
彼のペースに巻き込まれて
人助けまでする羽目になってしまいます。

攻様を振り回す二年生こそ
今回の受様になります♪

攻様が受様に懐かれたきっかけは
5月に校内のマラソン大会でした。

そもそも特に勝敗も無く
ただ走るだけのマラソン大会なので
攻様はサボりを決め込もうとしますが

走らなければ赤点と言われて参加、
タラタラといい加減に走っていましたが
怪我をしている受様をみて一計を案じます。

怪我人を背負えば走らなくてすむ!!

遠慮する受様を言いくるめて
ゴールまで歩き続けた結果、
後輩を助けた先輩として教師の受けまで
良くなってホクホクでしたが

以来受様にすっかり懐かれてしまい
何だかんだと人のいい攻様は
図書委員である受様が買って出ている
本整理まで手伝う羽目になってしまうのです。

単純作業で感覚がマヒしていた攻様ですが
気付くと窓の外は既に真っ暗で
2人は慌てて帰り支度をするのですが

ハンドクリームを使う受様を見ていた攻様は
うっかり受様のしなやかな指が
自分のモノをシゴく様を妄想してしまい、
受様の自慰を見たくてたまらなくなります(笑)

最初は好奇心だけでしたが
逃げる受様を抱えていじっているうちに
自分もきざしてしまった結果
受様のバージンを奪ってしまうのです!!

ここまでされても
受様は攻様への態度を変えず
攻様は興味半分遊び半分で
受様とのHにのめり込みますが

攻様のH事情に興味津々な親友から
受様を貸し欲しいなと頼まれます。

嫌々ながらも付合ってる訳じゃないしと
親友に受様を紹介するのですが…

金坂さんの文庫デビュー作は
俺様なのに押しに弱い攻様と
ワンコなのにグイグイな受様の恋物語です。

新刊案内のあらすじで
キクチなのに苦労症の攻×健気なワンコ受で
「性欲処理と割り切った関係」と有ったのが
とっても気になっていて購入しましたが
かなり面白かったです♪

大筋は王道な展開なのですが
それぞれが無自覚に流されてるわりに
2人のテンポがなかなか噛み合わなくて

恋を自覚してから右往左往する様も
恋になれない初々しさを感じて
好感が持てる一作でした。

あとがき内にベリーショートですが
2人のラブいちゃな後日談付きですので
そちらも忘れずにチッェクして下さいね♪

今回は本作同様、
攻様が大好きな天然な受様の恋物語で
火崎さんの『ランドリーランドリー』をお薦めです。

2

こういうバカは嫌いじゃない。と言うか好きw

帯に攻めの太一先輩が「キチクなのに苦労性」と書かれてたんですが、ほんとにそうでしたw
後輩の敦史を無理矢理脱がせてやっちゃうかと思えば、風邪を引かないようにジャージを着せてやったり、コーヒーが飲めないからって紅茶にしてやったり。
恋人じゃないと言いつつ友人に敦史を取られそうになったらムキになるし。何このツンデレ。可愛いんですけどwとニヤニヤしながら読みました。

太一は敦史のこと大好きなのが見え見えで、さっさと好きだと言っちゃえばいいのにと思ったけどそれが言えないわけがあって…
そのせいで太一はバカみたいに意地をはって敦史に好き勝手しちゃうわけですが、バカをやったツケはしっかり回ってきてそこから慌てる太一の必死ぶりに萌え!
ワンコな後輩の敦史も健気で、公園のシーンなんかはちょっとウルッと来ました。
バカな太一を甘やかさずにがつんと言ってやれ!と思った敦史の方にもがつんと言えない理由があって…
それを乗り越えて素直になって、ようやく両思いになれた二人が始めからやり直そうとするのがよかった。

太一に振り回され続けた敦史だったけど、両思いになってからは太一の方が振り回されそうなあとがきのおまけが可愛かった。

1

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