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幼馴染&再会ものです。
これ、結構良かった!
作者の安曇さんの作品と相性が良いのかなと
いい発見です。
お隣同士、同級生で張り合いながら育ってきた郁弥と三神。
常に喧嘩しつつも、育ってきたのですが、
三神の急な引越しにより、喧嘩別れになってしまう。
そして、大人になって再会します。
郁弥は、ゲイを自覚し、恋人がいる身。
三神は、婚約者がいる身。
特に郁弥は、意地っ張りで意地っ張りで
素直になれないし、素直になったとこで、
三神はもう結婚してしまうし。
もう2人してグルグルグルしています。
あまりにジレッタイので、
郁弥の意地っ張りな性格を許せるかどうかで、
この作品を楽しめるかが決まると思います。
幼馴染好きには、是非試していただきたいです。
隣同士の家に三日違いで生まれた桜井郁弥と三神峯皓。
幼い頃から何かにつけて張り合いながら大きくなった二人を周りは「いいコンビ」というが、本人達は「とんでもない!」と思っていた。
ライバル意識を持つあまり素直になれない二人。
中学三年の夏、郁弥は皓の様子に微妙な変化を感じていた。
それは今まで同等だと思っていた二人の間に距離を置かれたようなそんな違和感だった。
ある日、体育の授業でサッカーをやった時に、二人の競り合いになり、突然、皓が手を抜いたように郁弥は感じた。
それが原因で、いつもどおりのはずのケンカをしたが、数日後、皓はそのまま突然、転校してしまう。
そのまま十数年の歳月が流れ、大人になった郁弥は皓が引っ越していった横浜から程近い、東京でデザイナーの仕事をしていた。
そんな郁弥が仕事で組むことになったイラストレーターの婚約者として現れたのが皓だった。
突然のことに驚く郁弥。一方、郁弥の取引相手でもありながら、秘密の恋人でもあった佐久間にけん制をかけるようなことを口にする。
というような話でした。
二人は最後まで意地っ張りで、ギリギリのところでおいしいところを軽トラ王子に全て持っていかれたのがなんとも。
それでもキレイに収まってくれたのが、よかったです。
個人的に、読んで少し経った後にじわじわくる作品でした。
前半は二人がケンカ別れするまでの中学生の頃の話で、後半は二人が再会してからの話。
中学生の頃の話は、思春期を迎えて片方の気持ちのベクトルが変わり始めて、片方も変わったのは気が付いているのだけれど、それがどういう意味での変化かわからなくて、結局はケンカになっちゃって。
そのケンカが、相手が転校してしまう、という中学生にしては取り返しのつかない結果に結びついてしまう甘酸っぱさ。
それが恋なのかどうかはおいておいて、すっごく覚えのある感情で、切なくてよかったです。
そして後半は、大人になったにも関わらず、その相手の前だけは変わらず意地を張ってしまって。
自分の気持ちを上手に伝えられなくて……という甘酸っぱさ。
「大人になったから」と言って器用に振舞えるもんじゃないんだよね、と思うと共感もひとしおでした。
欲を言えば、郁弥が佐久間と別れるところのシーンが、もう少し別の形であればよかったかなー……と思います。
元妻から復縁を迫られて、佐久間は復縁を断っていたのに関わらず、郁弥は「子どものために」と言って、佐久間に復縁を勧めるんですが。
うーん……。
親と子が一緒に暮らしたほうがいいから、という理由で佐久間に元鞘を勧めるのは違うような気がする……というように思ってしまいました。
まぁ、一度は夫婦になった相手だから、一緒に住むのはダメじゃないのかもしれませんが、私としてはそんなに簡単に割り切れないんじゃないかなー……と思います。
しかも、向こうから別れを告げたのにも関わらず、向こうから復縁を迫るような女って……。
私だったら嫌だなー……と思ってしまうのは、心が狭量すぎるでしょうかねぇ……。
なんだか、余り郁弥を悪者にせずに佐久間と別れさせるための設定のような気がして、ちょっとうーん……だったように思います。
いわゆるBLにありがちな「女の人がみんな悪い」的な何かなのかな、と。
他がよすぎたためにちょっとそこがもったいなかったです。
ただ、それについてはちょっと引っかかるくらいなので、普段よりも高めの点数を文句なく付けさせてもらいました。
たまたま本屋さんで見掛けたのでお買い上げした1冊。
手に取った時、すぐに三池ろむこさんの表紙が目に飛び込んで来た可愛さにほっこり。
以前おすすめ頂いた時に、安曇さんの文章の綺麗さと言うか巧さと言うか、読ませる力に引き込まれたので、期待大で読み進めました。
同い年で誕生日も3日違い、しかも住まいはお隣同士と言う郁弥と皓。
いつも一緒で仲良しかと言うと実はそれだけではなく、とにかくお互いがお互いをライバル視。
いつしか大人になったと皓をそう見る郁弥。それが癪に障る。
喧嘩しても腑に落ちない、もう知らない。そう思って居る内に皓は引っ越してしまい――と進んでいきます。
総ページ数の4分の1は、二人が中3の夏の数週間のお話。皓が引っ越す所までが描かれています。
残りの4分の3は、お互いが大人になり、再会し、紆余曲折を経て結ばれるまで。
私だけかもしれませんが、最初の部分を読み進めて大人に場面転換した際、「あれ?」と一瞬だけ分からなくなりました。
郁弥視点で終始進められているお話ですが、郁弥の過去の記憶として語られている前半、というより、しっかりと「中3の2人」「大人の2人」とハッキリ区切られているのです。
幼馴染だからこその『今さら』感がじわりじわりと滲み出ていて面白かったです。
下手に付き合いが長いからこそ、どうにもならない自分の気持ち。
焦りだったり、言わなくてもいい事を言ってしまったり、逆に言わなきゃいけない事を言えなかったり。
そういうじれったさが特に郁弥から出ていて、こっちまでやきもきしてしまいました。
そう考えると皓の方がやはり大人に感じる。
ヘタレだから、とは感じなかったですけどね、先に気付いた故に気持ちを押し殺していたという。
更に、好きだと気付いた時だって、郁弥は俺の事なんて好きにならないと決めつけて諦めた筈だったのに、なんと相手もゲイでした、という。
こればかりは、高校に進んでからじゃないと知り得る事が出来なかった事実! 可哀相な皓です。
……そこに私は唐突な雰囲気を感じてしまったんです。
場面転換でも「お?」と、一度糸がぶちっと切れてしまう感覚を味わったのですが、更にあれだけ彼女彼女とライバル心で異性を考えていた筈なのに、すんなり郁弥はゲイになっていたという展開にも、「あら?」と思ってしまう自分が居たのです。
あまりこういう作品を読み慣れていない証拠なのでしょうか。
少しついていけず、躓いて糸が切れる瞬間が二度もあったので、個人的にトーンダウンしてしまいました。
ただ、読ませる文章の巧さは素敵だし、カメが中々愛らしくて良かった。
でもやはり、人の名前が沢山出て来るのは気が散漫してしまうなぁと感じました。
あと、意地の張り過ぎはあまり好きじゃないという事も気付いた自分です。
次回は是非、素直で愛らしい主人公のお話を読みたいと思ってみたりしています(笑)
『臆病なサボテン』で安曇ひかるは「買い」だ!と断言したワタクシ、
さっそくまとめ買いしてみました。
この方、本当に筆が達者だなと思う。
テーマは幼馴染&再会という、ありがちなものですが、
それをいろいろなディテールやエピソードを織り込んだりして
最後まで読ませる技はなかなか。
また相当な意地っ張りが好きなのかなとも。
ただ「臆病なサボテン」と違い、今回は登場人物が増えたぶん、
ちょっと軸がブレた感じ。
ライバルで意地っ張り同士の行動様式はとても細かく書かれているのに対し、
それぞれの心理描写を追い切れていない印象が。
ただ、いざエッチするぞって段階になってもまだくだらないことで競いあう二人が
かわいくもあります。
カメのぴょん吉が妙にかわゆかったので、もうちっと郁也とぴょん吉の
対話?の形を借りたモノローグがあってもよかったかな。
作家さんとタイトル買いです。
切ないお話だと嬉しいなと購入しました。
何も言わず引越した場面と優しい風に吹かれながらベンチに座っている場面、ぴょん吉を見つけたあとの、感情が交わらない2人の会話。
ジーンと涙が出ました。
中盤後半で佐久間の元嫁にビンタされた受けが不憫です。
子どものこともあるのかもしれませんが受けのせいで再婚出来ないじゃないとキレられても!!!
当て馬自身がすごい悪い人かとても良い人はあるかもしれませんが元嫁が出てきてキレられてもどうしたらいいの!と思いました(笑)
攻めの結婚してしまうのが確定していてそれがどうなってハッピーエンドになるのかなと思いましたが、初めの方で出てくる映画での「花嫁を奪う」伏線がまさか最後に回収されるとは思いませんでした!花嫁というより花婿を奪う彼氏!
そうか・・・花嫁には農家の彼がいたんだと結末を読むまで忘れていました。
私的にはお話の雰囲気的に式の最中に教会のドアをバンッ!「その結婚待った!」とするような感じじゃなかったので結婚式が終わってて(中止になってて)よかった・・・農家の彼GJ。
もう一度、農家の彼GJ!!!