• 紙書籍【PR】

表題作ピーター・ラビットは、僕の友だち

あらすじ

ばあちゃんが死んだ。
19歳の秋のこと―ぼくは茶眼。
茶色の目をしてるから、そう呼ばれている。
ばあちゃんが残してくれたビルとアパートの大家になったのはいいけれど、住人は一筋縄にはいかない人たちばかり。
大学のアカシアの樹の下で出会った世羅。
妖しい瞳にのまれるように、ぼくは世羅のアブナイ遊戯にひきこまれてしまった。
おまけに殺人事件までおこって、いったいどうなるんだろう?書き下ろしダークファンタジー登場。

作品情報

作品名
ピーター・ラビットは、僕の友だち
著者
図子慧 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044323035
3

(1)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ちょっとクセがあるけど面白い

これは非BLなのですが、ニアBLぽいのかと思って読みました。が、そうでもなく…?
(怪しいイケメンらは出てきますが)
BL要素がほぼなかったので評価が萌え度?なのにちょっと困るのですが、話としてはトータルで星3くらいです。

内容はダークファンタジーとありますが、本格ミステリー仕立てでおもしろかったです。
ですが、内容・文章ともに非常~にクセがあり、読む人を選びそうです。
NLやBLやミステリーにホラーなど数々書かれている作家さんですが、他の作品は読んだことがなく…他の作品もこんなにクセがあるのかな?

最初はおもしろいけど文体に癖があり、内容もちょっとこんがらがって途中て挫折しそうになりました。
主軸がぐるぐるしているというか、謎がなかなかとけないというか…。
でも最後までよむと笑いあり感動ありの物語です。

主人公は周りから茶眼と呼ばれる大学生。非常にひねくれていて嘘つきでかなりクセのあるキャラクターです。
ストーリーは育ての親である祖母がなくなり、あとをついで祖母の経営するぼろいアパートの大家になった茶眼の周りで奇妙なことが起き始めるというもの。

勝手にTVがついていたり、電気がついていたり、あげくに知り合いが殺され、警察に取調べをうけます。
ここに茶眼が学祭で知り合った女の子をさがしてまわるストーリーと、
世羅というなの不思議な美形としりあい、ゲームを持ち掛けられるストーリーが交ざってちょっとわかりにくい。
要素が多くあれもこれもいっぺんに起こります。

読みづらいなと感じたのは、茶眼の一人称で書かれているからです。
茶眼がほんとうに癖があるおかしなキャラで、性格がつかみにくい。
素直でなく嘘ばかりついていて、そんなキャラの一人称だからとってもひねています。
まともな文体がほとんどなく、それがとても魅力ではあるのですが、内容がストンと頭に入ってくる前に次のひねくれた文章が始まっているという感じでちょっと疲れる面もありました。

ただ、文章が素晴らしく上手いことは間違いないと思います。
BLを一休みしてちょっと変わったものが読みたいときや、ミステリー好きな方にはおすすめです。
でも次はこの方のBLを読んでみたいなぁ~と思いました。

3

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP