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久々の短編集は珠玉の名作揃いなのは間違いない!
先日、昔の西田作品を読み返していたのでこの最新刊を目にして、絵も表現もすごく洗練されてきたなーって思います。
線なんかも見るにデジタルも使われているからかな?
確かに、西田作品の男達は決してものすごく格好イイわけじゃない。
むしろ格好悪かったり、どっかドロ臭かったり、でもふとした一瞬に、キラリと光る男臭さのフェロモンを感じた途端、それがとてもイイ男に変身するのです。
タイトルも最近英語を使われる事が多いが、それが良く使われる歌詞の一文や題名な雰囲気を感じる。
そう!西田作品はアダルトロックなブルースなんです。
かっこいいノリのよいロックでもない、ファンクでも、ジャズでもない、ましてやその内容はエレジーでもない。
そんな男達の魂の声を、感じ取ることができる作品なんだな~
表題は、この本のラストに28ページで描かれています。
いつも上司の課長に注意されている、ちょっとダメな社員の山崎が、スパムメールから訪れたゲイの出会い掲示板に、何と顔写真入りで上司の大石課長が書きこんでいるのを見つけてしまう!
最初は弱みを握ってやろうという軽い気持ちだったのに、そこから課長の秘めた心を知ってしまう。
たった28ページなのに!大石課長は何も言ってないのに!
それがわかってしまうから、切ない!!
でも知ったからこその部下の行動と言葉。
思わず胸が熱くなりました・・・何かじわーっとこみ上げてくるものが。
裸体の絵、バランスがよくて見惚れました!
もちろん、西田さん流のオトボケも必見w
珍しいなと思ったのがラグビー選手を描いた『ALL FOR YOU』
ラグビーというと結構実際ガタイ良しなんですが、西田さんの描く選手は、元々がガタイ良さ目なんで、ガチムチになってなくていつも通り?って言う感じです。
この主人公のプロ選手が、高校時代からの憧れの選手を追いかけてという、ツンデレ執着の姿の末、本音で鳴く姿に体育会系の男同志の愛を見て、すごく萌えます!
ツンデレ執着は、デレデレワンコ執着に変身しますがww
「よーし、よしよし」と泣く彼をなだめるシーンに思わず、ムツゴロウさんか!?と突っ込みがw
巻頭の『SET ME FREE』これも忠実な犬の話でしたね。
学生時代から、親の権力をかさにきて、同級生を自分のパシリに、隷属する者のように扱っていた傲慢な社長の息子。
しかし、会社が倒産の危機に陥り、もう縛るものが無くなることで、犬となった彼を解放しようとするのですが・・・
彼は命令されていたからパシリじゃなかったんだ。
命令するほうも、ただの傲慢でなく独占欲として彼を繋いでいたという、
おお、いい話~♪と思いきや、またしても西田節で落としてくれました。
思わずクスリとww
あと、謎のメモに踊らされた会社課長の話は、そのオチに爆笑を誘われ、
ヘマをやらかして始末されることになったヤクザ同士の、冷凍庫内でのおかしな一夜に切迫感より漫才コントを見て思わず吹きだす。
少しシリアスなのが時代物の『KING』ですが、オヤジが、、オヤジが、、、ぞっとさせられますw
細かい所を拾いだすと、数えきれないくらい、色んな面白さ、キュンが詰まっていて挙げきれない!
大人のキュン、これは西田作品でしか味わえない唯一無二の素敵な贈り物です。
・・・と思うのです(褒めすぎ?)
神です神、迷いなく神です。
短編集なんですが、どの作品ももう少し読みたい。いや、どの作品も長編で読みたい。先にレビューされた方も同じようなことを書かれてましたが、そんなふうに思わせてくれる作品ばかりでした。
とくに表題作の『好きになるとこわれる』ですね。
本当になんにも説明されてないのに、課長が抱えている想いの一端が見えるし、部下が最後に何を決断したかが見える、という。
このおまぬけな部下が一念発起して頑張り抜いて課長を振り向かせるところまでが読みたいんですが!読みたいんですが、ココで終わらせてるところに西田東さんのセンスがキラッと光って見えたりもするわけですよ!あああああ…神!!
西田東さんを絵で敬遠されてる方、是非一度手に取ってみて下さい。
あとこれじゃなくてもいいので、短編集のドラマCD化もお願いします。
西田作品は今のところ『願いかなえたまえ』しかドラマCDになってないんですが、この作品は三枚なので、CDファンも「試しに購入」を躊躇う部分があると思うんですよね~。
西田東作品の素晴らしさが世間の腐女子に広まりますように!今よりもっと!もっともっともっと!
以下少しずつ感想。
『SET ME FREE』
親父さんの言葉で「攻めも受けのことをわかってる」ことを読者に知らせるというテクニック。
傘をさしかける場面で、待ってた時間の流さを読者に知らせるというテクニック。
こういう部分が西田さんは本当にいちいちうまいんだわー!
『ALL FOR YOU』
濡れ場突入の前にある、感動とギャグの両面攻めがタマランです。
『Thrill or Sweet』
攻めの警備員の可愛さは、この短編集のなかでもダントツ!
強姦魔と間違われた男が「ひったくりです」と小さく主張してるのとか、ものすごくツボ。この手の好きな小ネタを挙げていくとキリがないのが西田作品です。
『-20℃の愛情』
これももうちょい読みたかったな。
前後含めて一冊ぶんぐらいの流さで読みたいッス。
『KING』
中世を舞台にしたお話。
短いけど深い。
『好きになるとこわれる』
表題作。
さっきも書きましたが、描き方の潔さが秀逸です。
『おまけ』
これこれw
このぐにゃぐにゃ絵のおまけ漫画があってこそ西田東さんです!
西田ファンになるとまず巻末を確認してしまう。で、ぐにゃぐにゃ漫画があると知ったら、それだけでニヤニヤが止まらなくなってハッピーなのです。
帯『課長、俺が、ここにいます。』
6作収録の短編集、もうどの男達もみんなカワイイ!
西田さん作品に出てくる男達ってどうしてこうもカワイイのか!ふんとにもうって位にカワイイです。
西田さんってBLコミック好き作家ベスト10に入る作家さんなんですが実はこれが初レビュー、どうしてかというとなんかもう突き詰めちゃうとカワイイしか出て来ない気がするんですよねーって位にカワイイんですが!
何気にタイトルが良い、好きになるとこわれるの「こわれる」があえてひらがなのとこが地味にいいです。
この作品も含めてだけど西田さんっていう作家さんは、読んでるとBL商業界の枠の広さをしみじみ感じます。
自分も西田さん作品好きだけど他にも沢山好きな読み手が居るっていうのは実に嬉しいです。ホント可愛くてたまらんので読んで読んで~!
西田さんファンの方はきっと作家買いしてると思うので、まだ読んでない方はこの機会に是非是非!ハマる人はガツーンとハマる作家さんの一人。
本当は全部が好きですが
特に「Thrill or Sweet」と表題作の「好きになるとこわれる」がオススメです♪
もう本当になんと言うかいいのかわからなくなる!
とにかくぜひこの本を読んでみてください!
買って損なし!
西田さんにしては、竹書房さんにしては、ちょっと買いづらい表紙なんですけど!と思いながらレシに持っていきました。
予想外の短編集。一話目の短さに衝撃。胸を手のひらでドンと押されて後ろにヨロロッとした感じです。
うそでしょ、なんでこんな短いの。もっと先まで読みたいの。
でも2話目がラガーマン同士のお話で、一気に滾ってしまうわけで(笑)なんとも現金なものです。
しかしこれまた「ここで終わりー!?」となる物足りなさ。3話目がヒゲ警備員、しかもワンコだったもんでギャボーっとなり、またここで終わりー!?の繰り返し。それで6編。ぐったりです(笑)
いっぱい読めて幸せなんだけど、ほんとにこれが私の幸せなのかしら…と、平日の午後3時、ちょっと我に返る新婚の若奥様みたいな。よくわからん比喩ですね。スイマセン。
今回の作品では、とにかくヒゲ警備員。一押しです。
このキャラは西田さんとこでしか味わえないと言い切れる。
ヤバいス。
にしても西田作品のこの、エロくないはずなのにものっそいエロいのって、いったいなんなんだろう。といつも思うわけですよ。
濃厚なわけでもないのに、数コマで急にエロスな世界に。
さっきまでギャグ青年漫画だったはずなのに、いきなりBLに。
でまた終わるとさっぱりしたもんですねって感じが特色。
なのにあの目つきや表情が残像効果となって脳から離れない。
というわけで、何度も何度も読んでしまうんですよねえ。
買ってすぐに5回は読み、ちょくちょく全作品一気に読んだりもしてしまう。
こんな作家さんほかにいないです私。中毒です。