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原作既読。
平川さんだから成立した役なのかもしれないと思った。
でないと、あざとくなったり、わざとらしくなったり。
しかし平川さん演じる藤野というキャラクターの持つ、仮原しか聞こえないカノンが、私たちにも心地よくきこえてくる。
その旋律の美しさ、眩しさに仮原と同じように癒されてくる。
自分を偽らないからこそ他人が見えてくる藤野と、他人がよく見えすぎる(聞こえすぎる)からこそ、自分が見えない仮原の切ない話だ。
それにもう一つの『言の葉の花』のアナザーワールドがリンクして素晴らしい世界をカノンとともに作り上げている。
木原音瀬のCOLdシリーズと同じで、ヘビロテは辛くてできないけど、半年に一回くらいをずっと長い間聴きつづけるような素晴らしい名作。
『言の葉の花』と同様、音楽や音の使い方が素晴らしいので、ドラマCDの醍醐味を十分満喫できる一枚。
阿部さん、いい仕事してます。
聴いたが最後、再び平川さんと三木さんと神谷さんを大好きになってしまうこと請け合いです!小野さんの出番が少なくて残念。
きっと十数年後でも飽きずに聴ける作品ですので、絶版になる前にぜひ手に入れて頂いて、後悔のない名盤です。
原作既読です。
「心の声が聞こえる」
これこそ、ドラマCDのための作品。
オーディオドラマのための設定。
この物語世界に入り込むには、音だけで表現されるオーディオドラマが一番。
文字で読んでいた時より、断然、深く、陶酔できる。
カノンの曲にのせて、
心地よい音楽のように聞こえる藤野の声。
平川さんの演じる藤野の声が、
心の声と寸分違わず言葉に出している藤野の声が、
それだけでもう、原作を超える「神」決定。
藤野の声は、この声じゃなきゃ!
もちろん、仮原の三木さんもとってもいいし、占い師の神谷さんも、神谷さんだからこそ原作よりもずっとずっと影の主役。
こんな作品が出会えるから、BLCDにはいつまでも消えないで欲しい。
ところで、これも、仮原が三木さんだからちょっと忘れそうになっていたけど年下攻め。
「言ノ葉ノ花」のパラレル作品。
“人の心の声が聞こえる”という設定を使っての、「花」とはまた別の世界のお話。
仮原は自分に聞こえる声を利用して生きているずる賢い人間。
ちょっと見た感じではとてもいい人には思えず。
藤野に近付いたのもそんな声を感じ取ったからで。
今まで自分の周りにはいなかったタイプの心地良い感じへの好感と、人に利用されやすい性格への苛立ちのようなものと。
興味よりもはるかに好意的ではない気持ちを持ちつつ仮原は藤野と交際を始める。
もう、ホント悪い人間にしか思えない。
けれど、仮原の自覚的な部分はともかくとして、彼のそれからのちょっとした言動やら何やらには藤野への好意の表れと思えるような部分も多くて。
見ているこちらとしては惹かれているんだろうなぁと強く感じさせられる。
ずっとずっと自分に聞こえる声を利用してきた男がその声を聞きたくないと思ってしまう瞬間。
Disk1のラストトラックでのやりとりがこのCDで一番印象的でした。
真実を突きつけて、暴露して。
泣いて縋って、拒絶して。
自業自得の結果だとしても、「こわい」と思ってしまうほどに藤野のことを好きになってしまった仮原。
小説には小説の良さがあるのだとは思うのですが、このシーンの仮原の慟哭にも似た叫びがすごく印象的で。
そういうのはきっと音表現ならではの迫力なのでしょうね。
Disk2では上記のラストトラックで仮原がついてしまった嘘を元に話が展開していきます。
自分の嘘がまた藤野との距離のバランスを少しずつ狂わせていくのですが。
それでも、あの時点では仮原としてはそれは必要な嘘で。
嘘をついてでも藤野を失いたくなくて。
けれど、その嘘がまた2人の仲に影を落して。
好きな気持ちは同じなのに、心の声のせいでうまく付き合えない仮原。
藤野が言ってた「どうして君と僕が言い争わなきゃならないんですか」みたいなセリフがとても印象的でした。
心の声ばかりに囚われて藤野の本来の声に耳を傾けることもできなくなってしまった仮原。
それに必死で訴える藤野は、そんな仮原でも本当に好きなんだなと思いました。
仮原役の三木さんはとにかく似合ってました。
絵の雰囲気にも、自分の能力を悪用しようとする感じも。
ワルイ男。
でも、心根までワルイ男だとは思ってません。
仮原本人は自分のことをどうしようもない男だというように言いますが、それでも優しい部分も持ち合わせた人間だと思います。
たとえ、心の声が聞こえたところで、困ってる人間を助けるかどうかは仮原次第で。
その声が鬱陶しいから助けるだけなのかもしれませんが、それで仮原の世界から声が消えるわけでもないし。
やはり慟哭のシーンが印象的ではあるのですが、モノローグでのどこか冷めた感じというか後半のそういう感じにもグッと引き込まれました。
一方の藤野役平川さん。
平川さんのやさしい感じはいつもなのですが、思ったよりも声のトーンはたかかったです。
落ち着いた…というよりも、少し高め。
でも、基本的に喋ってる時は心地良い感じのトーンです。
えちシーンになると高めだなと感じるし、かわいくもあり、色っぽさもあるのですが。
仮原には心の声が聞こえるということで、えちシーンとかでも発せられる声と心の声とが二重で聞こえてきたりしてなかなかステキでした。
そして、三木さんに実は本当の主役は神谷だろうと言わしめた占い師。
もしもの未来の余村みたいな人。
この人がまぎれもなくキーパーソンで真の主役というのもよくわかる。
声が聞こえること、聞こえないこと。
その上で築かれる人間関係。
自分の歩んできた道と仮原の未来。
仮原に語られる言葉はどれも意味深で重みがあって。
久しぶりにBLで神谷くんの声を聞いたような気がしたのだが、フツーにやっぱこの人の演技力はスゲーなぁと改めて実感。
その相手となる小野さんのシュウはラストトラックにのみ登場。
あれ、いつ出てくるんだ?と原作未読のアタシはちょっと待ってしまいましたよ。
小野さん目的でこのCD買おうとしてる方は要注意!
このトラックでこの2人の物語にも決着がついて。
だからこそ、真の主役は占い師だろうってことになるのだろうな。
フリトは三木さんと平川さん。
間に神谷くん、小野さんそれぞれのコメントを挟んでました。
特典フリトも同じような形態だったんだけれど、どれもわりと真面目に語られていた気がします。
前作に出てくるBGMが使われている場面も要所要所にあって。
ケータイのメール音とか、それだけで「言ノ葉」の世界に入っていけるような。
そして、今回は藤野の声が歌のように聞こえるという表現としてパッヘルベルのカノンが使われていて。
それもとてもステキでした。
『言ノ葉ノ花』のパラレルワールドということで、ストーリーがどう展開されるのか楽しみでした!原作未読。
『~花』の時は受けの余村が心の声が聴こえる設定でしたが、今巻は攻めの仮原が聴こえる設定。
仮原役の三木さまは、仮原の擦れて捻くれた感じを、さすが違和感なく演じられてます。個人的に三木ボイスは聴けば聴くほど好きになってしまうぅぅ。藤野役の平川さまは、キーは高めでした。地声よりも高いラインをキープされてて大変な役だっただろうなぁと。すごくイイ人で、でもイイ人すぎてイラつく感じというのも理解できなくもない、ピッタリのトーンだと思いました!
他人の心の声が聴こえることで肉親にも疎まれてきた仮原は、ずる賢く人を利用して生きていた。
悪い印象で登場する仮原ですが、人を信じることを諦めるしかなかったんだと思いました。
でも。純粋すぎる藤野が騙されやすいことへの苛立ちや、騙す奴らに怒りを覚えるのは、仮原自身に良心が脈々と流れてるからだということを表していて、その相反しすぎるパラドックスが終始切ないです。
本当の優しさをどこかで諦めきれない辛さを持っているからこそ、悪くなり切れず、藤野の優しさに惹かれていく。
そして、あまりにまっすぐな藤野を汚してみたい衝動と、どこかで何かに縋りたい自身の虚無感から藤野に迫る仮原。
その時その想いが、恋ではなかったにしても。
仮原に芽生えた想いが、藤野を求めていることだけは確かだったんだなと感じました。
DISC1ラストトラックの三木さまの熱演が怖いくらい迫ってきて…。
切なくて苦しかった!!三木さま演じる、紛れもない裸の仮原でした(涙)演技幅さすが三木さま!泣けました(>_<)
DISC2からは仮原が藤野の心の声を聴くのが怖くなっていく。
相手を想ってこそついた嘘なのに、その嘘に苦しめられる。
仮原は心の声が聴こえるせいで、失ってきたものがあったのは確かで。
でも心の声が聴こえることで、失おうとする必要なんてなかった。
本当はどんなことも相手を大切に想うことの障害にはならないんだと、大切なことを改めて気付かされました(号泣)
自分とは何か。他人とは何か。
信じることはどういうことか。
いろいろな想いが心に浮かんでくる、考えさせられる深いお話でした。
前作の二人の恋を匂わせるエピソードを敢えてはめこむ、という粋な演出も素晴らしく、最後までしっかりとしたストーリー展開でした。人と人との本当の繋がりを問う…壮大なテーマを孕んだ素敵な2枚組です。
切なくも真摯なピュアラブ♪
恋の切なさが欲しいときにぜひに。
言ノ葉シリーズCDの醍醐味は、心の声がエチシーンにも効果的に表現されていること♪
平川さまの喘ぎが2倍増し♪w蕩けてる状態での台詞数が他CDより多い!
三木さまの攻め喘ぎもナイスクオリティー!\(^o^)/
エチシーンは1枚目で2回。
2枚目で1回♪
はぁ。エロかったぁぁ♪♪結構エロ指数高め。そして幸せぇ★
前作でもBGMは良かったですが、今作もバッチリ素敵♪阿部監督安心クオリティ☆すごい好きなメロディーだったので、再利用されていて今回も堪能できました。
そして仮原が藤野をイメージするときに流れるカノンが、とても効果的でした!
暖かで優しく穏やかに流れるメロディーが、藤野のへの憧れや尊敬を、甘やかに醸し出している。仮原が求める暖かい日向のイメージが流れ込んでくる印象的な場面の数々でした。
占い師として登場する神谷さまの演技がまたも神でした!最初から設定上キーマンなのは分かりますが、神谷さまの技巧がさらなる存在感をアップさせてます。
そして私はラストの小野さまの演技が大好きです!(ToT)/
優しいだけじゃない、諭すようにしっかりと噛みしめて話すシュウにやられました(涙)
ラスト感動(涙)小野さまの優しくも強く揺るがない口調が、涙線をキュンキュン刺激してきます。当たり前のことのようにいろんな作品に描かれている心理描写なのに、好きな人に優しい言ノ葉を紡いで貰えることが、こんなにも心温まることなんだと心の深部を掴まれるような想いがありました。大事なのは言葉そのものではなく、それを大切に紡ごうとする心なのだと。
前作ファンの方も聴いて欲しい!!お二人の存在感はすごい★
出番は少なくても、とてもとても大切なものを感じさせてくれます。
恋がしたい♪どんなに痛くても、また恋がしたくなるお話。
■巻末フリト(平川/三木)◇別録(神谷)(小野)
■特典フリト(23分)(司会:平川/三木)◇別録(神谷)(小野)
平川さまの役作りにアドバイスされたという三木さま!かっこよかった!!!
実はこの作品の主役は神谷くんだ!!という三木さまに同意する平川さまw
たしかに。そうかもですねw
結構フリトにしては皆さまシリアスに語ってらっしゃる素敵なトークでした。
どのキャストさまもやりがいある作品だったと評価されてました♪
心の声が三木さまはたまに聴こえるときがあると…サラっと言いましたよ?霊感とか強いのかな?す、すげー。。
神谷■キャラと共感する部分について、ご自身もひねくれ者だそうで共感まではいかずとも分かるなーという部分もあるそう。世捨て人的な役を対強大な三木さんと演るので大変だったようです。神谷さまのトークは一人でもいつも安定感。スラスラ言葉が出てくるのがすごい。そして本人居ずとも小野さまをイジるのも忘れない。巧い♪
小野■イイ声ラインで話すテンパり気味小野様w個人的に小野さまの一人しゃべりは心許ないヘタレっぷりが好きですwツッコミを求めてしまうMな姿が微笑ましいw神谷さまカモンw
原作も前作も未読ですが、CDだけで聴いても伝わる丁寧な作品でした。
仮原は生まれたときから人の心の声が聞こえる。
それゆえに荒んでいて、でもそれを利用してとても器用に生きている。
みんなの心の声が聞こえることで優越感のようなものを感じていながらも、本当は心の声が聞こえることで劣等感もあったりします。
そんな複雑なキャラクターを、三木さんは見事に演じ切っていました。
やさぐれた雰囲気が出ていて、やはりとても演技がうまいと改めて実感しました。
一方藤野は正直者は馬鹿を見るその典型で、仮原は最初はとても素直で純粋だけど不器用に生きている彼にとてもイラつきます。
でも今まで人間の心の声の醜さに辟易していた仮原が、心の声と口に出る言葉が一緒である素直で優しい彼に惹かれないわけがありません。
そんな藤野を演じた平川さんは、藤野の素直で優しいけど、ちょっと頼りない雰囲気がとても出ていました。
二人は仮原の心の声が聞こえることがネックになって何度もすれ違いますが、仮原はキーパーソンである占い師の存在によって色々と気付かされます。
うまくいかないのは心の声が聞こえるから、というのを言い訳にしてこと。
本当に大切なのは相手を信じることと、口に出して相手に伝えること。
親にすら信じてもらえなかった彼が、やっと藤野を信じるられるようになっていく姿にはとても感動しました。
占い師である神谷さんもとても存在感ありました。
ある意味一番痛々しいキャラクターで、後悔をしょっているやさぐれた演技がとてもうまかったです。
占い師も大切な相手を信じられなかった人ですが、10年経っても自分を探してくれた相手がいれば、今度こそ乗り越えていけるのではないでしょうか。