あの名作が、ついに復刊! 白泉社様ありがとうございます!

座布団

座布団
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神14
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
74
評価数
15件
平均
4.9 / 5
神率
93.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
白泉社
シリーズ
花丸単行本(コミック・白泉社)
発売日
価格
¥1,100(税抜)  ¥1,188(税込)
ISBN
9784592862758

あらすじ

師匠・山九亭初助の死を知らされた森野要こと山九亭感謝。その胸の内に、一枚の座布団の上で常に話芸の極みを目指し別世界を繰り広げ続けた誇り高い落語家への想いが去来する…。噺家は一生涯の全てを自分の芸の肥やしにするものだと、学ばせてくれたのも師匠だった。たとえそれが情愛でも、別れでも…。
(出版社より)

表題作座布団

寒也
山九亭感謝・森野要

その他の収録作品

  • 座布団
  • どどいつ
  • 品川心中
  • 蚊帳
  • 相方

評価・レビューする

レビュー投稿数3

芸人の生き様を描く

JUNEに掲載されていた作品の復刊かつ新装版。

江戸落語の師匠、山九亭初助と脱サラして入門した弟子、金目(かなめ・後の山九亭感謝)の師弟関係を軸に繰り広げられる人間ドラマといってもよい物語。続編に『花扇』がありますが、セットで味わいたいところです。『座布団』は弟子の金目を中心に描かれており、『花扇』は師、初助の半生を中心に描かれた物語。全体を通して時系列が入り組んだ構成となっています。本作はあたかも『花扇』で初助師匠を描きたかったための序章のようにも感じましたが、芸人として生きることについて、初助と金目の距離をおきつつもどこか熱さを覗かせる師弟関係を通してリアルに語られています。

正直、怖々読み始めたのですが、いつしかそんな感覚は吹っ飛び、生き生きとした人物描写に惹きこまれていきました。初助の言葉は胸に沁みますし、人間関係を通して色々と学んでいく金目の心情の変化も、グイッと読ませてくれます。実際に文章を辿り、物語の世界をぜひ体験していただきたい。この謎めいた初助師匠とお茶目な金目のキャラクターにハマれたらしめたものです。『花扇』を読まずにはいられません!

あとがきも素続き敵でした。再版に至るまでの経緯や作品の時代背景に関する解説などが心をこめて綴られており、先生のお人柄が伝わってきます。欲を申せば、カバーイラストだけでなく挿絵も入れていただきたかったです。山田ユギ先生の絵と人物の雰囲気がぴったりだなぁと感じました。

BLはコミックスばかりで、いつか小説を読みたいと思っていたところだったのですが、JUNEテイストが素地となっているであろうわたしにとって、この作品をお薦めいただけたのはとても幸運でした。

2

すごい…としか言い様のない

ず~っとず~っと読みたくて仕方なくて、どうやっても手に入らなかった本です。
白泉社さんありがとうっ!ホントにホントにっ!!!

お話は、山九亭感謝の師匠、山九亭初助の訃報を知らせる電話から始まります。
だから、すべてが回想。
これが凄い。
もちろん普通に読んでも間違いなく神級の作品なんですが、物語がすべて過去のお話で、それを経て今の語り部たちがある、今の語り部たちはこんな経験を経て今過去を語れている、というのがもう、なんとも言えない深みを作品に与えていたように思います。

初助がもう過去の人で、作品に描かれている彼の人となりはすべて、あくまで第三者の目に映る「初助」でしかないのです。
それが…なんというか…、凄いというか……。
やっぱ言葉にならない……。

同姓同士の性描写があるしBLとして発行されたものだから、やっぱりBLなんでしょう。
だけども、「これはBLではない、文学だ」と感じました。
性描写も、エロでもエッチでもなく、物語や人となりを作り上げるための不可欠なエピソードでした。
榎田さんの「夏の塩」を読んだときにも思ったな。
こう感じさせてくれる続き作品にはなかなか出会えません。
そして、出会えたときは本当に幸せで、「神様ありがとう!」って気分になります。
今回は神様に加え、「白泉社さんありがとう!」です。

ストーリーを説明するには「初助と弟子たちの生き様」以外の言葉が無く、この雰囲気も読後感も、この作品に入って頂かないと伝わらないと思います。
「読んでください」ってよりも、「作品世界に入ってみてください」という感じです。

4

満を持して

長らく絶版だった、あの名作がついに復刊!!

絶版になって久しい作品なのに、ドラマCDだけがでて、原作本を読みたくて歯がみしていました。
その「座布団」を、続編「花扇」と同時に、同人誌の作品も含めて復刊して頂き、白泉社さんにはなんと御礼を言ってよいのやら。
実に、実に、ありがたい。

そんな期待値MAXで読んだこの本。
期待を裏切らない、
それ以上の本でした。

内容は、BLの萌や趣味嗜好を超越した、「芸に生きた男」の話です。
なので、BL読みさんじゃない、広く一般の方にも読んで頂きたい。
男同士の性愛描写は当然ありますが、むしろ、初助や要の人生に「男女間の恋愛や結婚」なんてものが存在しない分、「落語という芸の道に生きる」初助や要の生き様が、よりストイックで鮮明なものとして迫ってきます。

この本、ぜひ3冊買って頂いて、1冊は自分で読む用、2冊目は永久保存用、そして3冊目は布教用に!!

その位、オススメ!

2

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