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推し作家さん&絵師さんの、シリーズ4作目。
ううーん、モヤった……
まさか真藤がそんな形でくい込んでくるとは…!
最後は良い形に収まったけど。
次郎のこと、颯太が受け入れられるならいいのよ、
でも私は次郎を消化するまでにもっと時間がかかりそう。
龍が竜樹に言った「お前を選んだ時からこっち、他の誰にも嵌めちゃいねぇ」のセリフを次郎にも期待したんだけど、次郎の立場とビジネススタイル的にそうもいかないようで。
次郎の愛は伝わってくるんだけど、組長のイロとして生きる颯太、苦労するね…
モヤるんだけど、ハピハピラブラブだけじゃない読み応えのある作品でした。
龍と竜シリーズの四作目です。
私がこのシリーズを読み始めたのは、綺月陣先生の「背徳のマリア」に登場した黒崎和巳の行方を追いかけてきたからなので、詳細も評価も調べずにシリーズ全作品を大人買いして、今に至ります。
それを踏まえて本作の感想を書くので、「背徳のマリア」を未読の方は注意してください。
表紙の色気を漂わせた颯太があまりにも大人びていて、次郎を見るまで竜城と勘違いするほどでした。
前作で心が結ばれた颯太と次郎がようやく体も結ばれるのだと確信して読み始めたのですが、颯太がたっちゃん呼びを復活させた中学一年生の颯太のままだったので、表紙とのギャップに驚きました。
次郎に貞操を守ることを誓った颯太は、颯太の唇は次郎のもの=龍一郎とはキスしない宣言をしたり、嘘の理由で愛撫すらしてくれない次郎には浮気はしないでとかわいいことを言います。
しかし、二人の蜜月はここまでです。
まあ颯太は十三歳だし、親子ほど年の離れた良識ある恋愛ならキスやハグが限度だと思います。その点においては次郎はちゃんと自制できています。
このシリーズを読んできて、次郎が颯太の言いつけ通りに誰とも寝ないなんてありえないと分かっていました。愛する颯太を抱けない間は、仕事や和巳の定期検診で性欲を発散させるのだろうと思っていました。仕事で他の誰かを抱く次郎に、颯太が嫉妬して切なくなるお話かなと予想すらしていました。
その上で次郎に言います。和巳との最後の情事は完全に裏切り行為です。
颯太は最後あたりの声を聞いただけですみましたが(全然良くないけど)、読者は次郎の心情や和巳と交わす言葉の数々まで全て見せられます。不快でした。
仮に和巳が東京に残ったとして、颯太が大人になったとしても、次郎が穴埋めと称した関係はずっと続いてたとしか思えません。まさに次郎のイロです。
颯太に和巳との情事を知られたのではないかという予感が的中した時、次郎は大賀をボコボコにしましたが、そこまで憤慨するということは裏切っている自覚があったんでしょうよ。
次郎の裏切りに対する龍一郎の反応にもガッカリしました。あれほどかわいがってきた十三歳の息子の恋心が傷付いているというのに、組の為に情事は必要だと論点をすり替える次郎に理解を示すなんて……。さすが穴兄弟だな、と。
竜城が現れるまで体の関係があったそうですが、竜城の前にも本気の相手(女性)がいたはずなのに関係を続けていたのか、和巳から離れなければ竜城がいても関係を続けていたのではないか、こっそり和巳に会いに行ったあたり龍一郎も「餞別」を贈ったんじゃないのか、と下衆の勘繰りばかりしてしまいました。
まあ竜城も戦友と言いながら咲子の部屋に泊まっているらしいので、おあいこかもしれませんが。
颯太の将来とか、一生かけて守るとか、次郎の言わんとしていることは分かるし、それが次郎なりの大人の愛し方なのでしょう。
でも、未来を見据えるのも大事だけど、今の颯太と向き合えていたのか疑問です。
自分の行いで颯太を傷付けたと分かっていながら、今の颯太では大人の事情が理解できないから時期が来るまで距離を置きながら待つって、自分を正当化して体よく逃げているようにしか見えません。
言い訳なんていらないんです。ただ颯太の怒りや悲しみを受け止める姿勢を見せるだけで良かったのに。ままごとみたいな恋愛をするつもりがなかったのなら、一大事なのに多感な年頃の颯太を突き放すくらいなら、最初から颯太が大きくなるまで手を出さなければ良かったのに。
次郎から全く誠意を感じられませんでした。
思春期真っ盛りの颯太は見ていて辛かったです。幸せの絶頂期に恋人に裏切られ、また大人を信じられなくなり、自己肯定感がさらに低下しています。
真藤と体を繋げては断ち切れない次郎への想いが溢れて傷付いてのくり返し。一種の自傷行為です。
竜城と二人で暮らしていたアパートへ帰りたがる颯太に胸が締め付けられました。
心を許さずに真藤を振り回す颯太もひどいですが、真藤も嫌がる颯太に付きまとっていた上に弱みにつけこんで体の関係に持ち込んだので、どっちもどっちな部分もあります。
とはいえ、真藤母の嘆きはごもっともなので真藤母は全然悪くないです。個人的に病院で逃げた颯太は、死にたいと言った場面と同じくらい駄目だろと思いました。
いろいろあって竜城の機転で次郎と久々に二人きりになり、何故か過去の過ちをうやむやにした次郎が優位に立った形で仲直りして初夜を迎えましたが、次郎の言葉は浮気男の常套句にしか聞こえないし、愛に飢えた颯太は浮気してもいいし何番目でもいいから愛してほしいと必死に懇願していて、とても痛々しかったです。これじゃ本当に次郎のイロだよ。
はたして颯太のこれは成長と言えるのだろうか。アダルトチルドレンによる幸せになれない恋愛のお手本にしか見えません。
あと和巳、前作で薄々嫌な予感はしてたけど、結城との子供はどうなった。
私は禁忌を重ねた黒崎兄弟が好きで、結城の子供を産もうと決意した和巳を応援していたので、この件が一番ショックでした。
次郎に安藤の面影を重ねてるのは分かってはいたけど、本当に次郎との子供を産む気なら、颯太のためだけに、次郎に連絡することも姿を現すことも今後一切しないでほしいです。
この調子だと、北海道へ行ったら安藤にちょっかいをかけそう。北海道の面々の良好な関係が壊れないことを願います。
個々の設定だと意外と地雷はないのですが、あまりにも見たくない場面や知りたくない情報が多すぎました。
ただし、ホスト仲間だった拓也がカフェで働いていたことは唯一うれしい情報でした。
腑に落ちない展開の連続だったけど、綺月先生の文章だから最後まで読めたのだと思います。
竜城と龍一郎以外興味がない方や颯太と次郎に甘々だけを求めている方は、本作はおすすめしません。
引き続き、~啓蟄~を読みます。
「乙部辰城」は、竜宮城の乙姫に因んでいるんですね。だから竜城は、常に浄化されて汚れない美しい人なのか。
「龍と竜~銀の鱗~」で、颯太は自分の次郎への気持ちが恋慕だと気づいたけれど、兄と外観が似ていても、恵まれた環境で甘やかされて育った颯太は、兄の竜城と違って、忍従が出来ない。我儘は、止めるものが無く暴走する。
相手は次郎、任侠の世界や商売の駆け引きもある、子供には理解できない金儲けの妖怪が住む世界。
作品中の描写だと、精神的に兄の同じ年の頃と比較して颯太は守られて育ったので幼すぎる。
黒崎医師は、次郎の精子を培養した試験管ベビーを育てる為に北海道へ転居する。
お別れの挨拶、次郎が黒崎と愛し合う(治療と言っている行為)
その様子を目撃した颯太は、心のやり場のないまま暴走する。次郎と約束した18才になるけれど、同級生を相手に気を紛らわせる。
次郎も兄夫婦も、黙認。本人が気づく迄放置しておくつもり。心が荒む颯太には親心が分からない。
どうしようもない未成熟な子供心のままの者が、お金と力を持つと破壊と腐敗しか生まない。
辰城が、やさぐれた弟をどうやって治すのかがこの巻のテーマ。
他の巻より、情事シーン多めでした。
★この巻は、人気低いみたいです。私は、思春期の葛藤が書かれていて、面白いと思いました。子育てを経験した著者ならではの着眼を感じる内容だと思います。
龍と竜の次郎×颯太のお話である前作銀の鱗では、颯太の成長と変わらぬ可愛さに癒され、最後まで致さぬじろちゃんの倫理観にホッとし、次作(こちらの虹の鱗)を楽しみにしていました。
銀の鱗のお話の終わりの翌日から話が始まる虹の鱗。うそ…颯太まだ13歳なの?と正直ショック。だって、じろちゃんに大人になったら抱いてもらうって約束したから。先が長いな…と。笑
結果。やっぱり一波乱〜(´-`).。しかも特大のビッグウェーブ。
ただただ、じろちゃんそりゃ無いわ、と。
まぁ最後はもちろんハッピーエンドなんですよ♡
でも、やっぱり最後までじろちゃんそりゃ無いわ感は拭えず。あくまで、私は、なんですけどね。颯太はちゃんと幸せ♡
じろちゃんの言う事は、大人ならではの事情(職業込み)だと言う事も理解はできるんだけど、それは自分と対等な立場の人に求めるべき事なんじゃないかなと、どうしても思ってしまう。
良くも悪くもじろちゃんの職業故のリアルさが凄い。
なんやかんやと書きましたが、多感な時期の颯太の感情面など読み応えのある作品!
楽しませて頂きました^ ^♪
まさかこの展開は予想していなかったぞ。 18歳になったら次郎と結ばれることを信じて成長してきた颯太ですが、やはり相手は次郎さん。 浮気現場をとうとう見てしまったんですよね…。 子供の言う好き好きだけの世界とは違い一応ヤクザですから、体の関係が取引に使われることだって有るわけで。 そんなこと颯太に話しても理解できないだろうし。 でもねショックだったのは解るけど、次郎さん以外に初めての身体を開いてどうするよ。 それが一番この巻で悲しかった。 最初は次郎さんに抱かれて欲しかったなぁ。 でもそれも込みで颯太の成長が見れたし、次郎さんとの関係もちゃんとしたことだし、次郎さんに抱かれた日が私の中で颯太のロストバージンだと思うようにするよ。 うっ、でも最初はやっぱり…。