フレッシュ営業マンはがんばりパパさん♥

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作シングルファーザーも恋をする

宇崎嘉寿,32歳,大手ゼネコンの三男で企画室長
佐藤柚希,22歳,8歳の甥を男手一つで育てる会社員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

唯一の肉親だった姉夫婦の忘れ形見を引き取り、
働きながら必死に育てて五年、
はたから見れば22歳の佐藤は大学生のようだが
中身はすっかり甥っ子のママで、パパだ。
堅実に日々を暮らし、
色恋沙汰には目もくれずつっぱしってきたが、
そんな佐藤にも営業先で憧れの人ができた。
容姿端麗で超一流の仕事をする男、宇崎。
そんな男に見合い話が持ち上がり、
佐藤は女装して破談にするよう頼まれるが!?
(出版社より)

作品情報

作品名
シングルファーザーも恋をする
著者
日向唯稀 
イラスト
砂河深紅 
媒体
小説
出版社
コスミック出版
レーベル
セシル文庫
発売日
ISBN
9784774723952
3.2

(7)

(0)

萌々

(2)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
23
評価数
7
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

くえない子供登場w

子連れモノ色々ありますが、これはやられた!な感じのとても愉快なお話でした。
お子様さまさま、っていうか一筋縄でいかない子供の存在があってこそのその展開に、よくありがちな子連れモノのイメージはなく子供に同情の余地はありません(爆!)
女性も絡んできますが、嫌な存在ではなくあっけらかんとしているのでむしろ好感度高いか?
むしろ、主人公が一番純粋でまっすぐで一番まともな人か?
そんな意表をつく展開はコメディでした。

姉の子供を17歳で引き取って二人で暮らしてきた22歳の柚希。
同僚には秘密にしている為アフターの誘いもことごとく断っていますが、元高校の先輩・仙道と社長と専務だけは知っています。
中堅建材会社なので大手ディベロッパーは取引がなかったのですが、柚希はまめな営業の成果で大手の宇崎建設の仕事をとることができます。
しかし、その交渉相手の宇崎に縁談が決まったという噂を聞いて、商談が成立した嬉しさからつい「おめでとうございます」なんて行ってしまった為に宇崎の機嫌を損ねてしまう。
落ち込む柚希を慰めたのは大事な8歳になるおいっ子の匠哉。
翌日謝ろうとしたところ、宇崎から謝りたいと言ってきて・・・しかしそれには柚希への無理難題が込められていたのです。
それは、彼女の振りをして父親に会って縁談を破談にしたいというものでした!?

その破談にするシーンでまずビックリ!
宇崎の婚約者の女性が、柚希の家庭料理に惚れて嫁にしたいと言い出し、男性であることがバレでも平気!?
この女性がラストでとんでも発案をするのがまた楽しいんですよ、男前な女性だwww

喰えない子供・匠哉ですが、この破談会場に現れて柚希に「パパー!」って飛び付いた為にバレちゃうんですが、まずこれが布石ですね。
その後も、色々な展開の中、心の声というのを『』で表記されているので彼がいかに子供らしくない腹グロ子供かわかって、楽しくなっちゃうv
でも子供らしいところもあるんですよ、、腹痛は策略的な気がするけれど、遊園地でのおもらしとか(爆笑!)
彼は彼なりに子供の立場で柚希を愛してるんだよねww

肝心の主人公達ですが、子連れであることが障害のようでもあったけれど、最初に子供がいるということがわかってしまったので、あまり障害になりません。
とにかく、主人公のまっすぐさと健気さと、住宅に掛ける思いとか、宇崎にとってはそれだけで充分惚れる材料で、金も権力も持っているから問題がないんです。
柚希も流されながらも、最初のきっかけが恋人のふりで、それから何が何でも”結婚”という宇崎の意地なのか本気なのか、恋人のようなデートとか、それまで子供を育てるということで、自分を甘えさせてくれる存在というのがなかったから、頼りになる力強い彼は初めて甘えられる存在になったということで、惹かれていっちゃう。
何だか女子が男子に擬人化・・・というか女子が男になったらを上手く表現したような存在に描かれていたから入りやすかったのかな?

最初ですね、先輩の仙道が理由もわかってるし、柚希の女装を見てもいるし、彼がライバルとして登場して、、なんて展開かと思ったのですが中盤でフェイドアウト!?それがありきたりの展開にならなかった理由かも?
また、宇崎の秘書の道場という存在もあなどれませぬ!

子連れモノとしては意表をついていて中々によかったのでは?

1

良妻賢母の22才男子の子持ち

自身も幼い時の両親を亡くし、そして5年前にはたった一人の
姉を亡くし、その忘れ形見の甥っ子と二人で暮らす受け様と
大手ゼネコンの三男で企画室長の攻め様との偽装から始まる
コメディー風味のラブロマンスでした。
優しく穏やかで誠実で誰からも好かれる受け様ですが
前の会社が倒産し畑違いの建築資材会社に勤務して半年
いつも前向きで努力を怠らない受け様は大手のゼネコンへの
営業を地道に進めている中で攻め様に出会う。
攻め様が考案したラビットハウスに共感し尊敬している受け様は
自分の将来に影響を与えてくれた攻め様と一緒に仕事が出来る
事に期待と喜びを感じているのですが、初めて攻め様から
自社製品の受注を受けられると思った時に攻め様の会社で
小耳にはさんだ攻め様の結婚話を思い出し、攻め様に
お祝いの言葉を・・・しかし思いがけず攻め様の不況を買い
契約の話が白紙になってしまう。
攻め様はかなり子供じみていて受け様に八つ当たり&仕事と
プライベートを混同しちゃうような一面もあるのですが
受け様は自分の言葉が相手を傷つけたと意気消沈&後悔
どこまでも人が良くて真面目な受け様なんです。
それでも後日八つ当たりだったと認め謝罪する攻め様
そして自分も配慮が足りなかったと・・・そこで攻め様から
上げ足を取られる形で今回の結婚話を壊すために受け様に
恋人のフリをするように言われ、逆らえないような強引な
流れで偽装の片棒を担ぐことになるのです。
そして今回の1番のキーポインターは受け様の甥っ子
受け様には猫かぶり状態の可愛い8歳に見せて甘えてますが
実はIQ170以上の天才で受け様名義で株を転がす侮れない子供
攻め様の偽装が上手く進みそうになった時、嗅ぎつけた甥っ子が
無邪気な子供の仕草でぶち壊しにしてしまうのですが・・・
ここから攻め様と甥っ子の受け様を賭けたライバルの戦いも(笑)
それでも結局は大人げない攻め様に負けてしまう甥っ子ですが
最終的には全てまるくおさまる大家族ものに仕上がってます。

1

最後はやっぱり?

 22歳の佐藤は、唯一の肉親だった姉夫婦の忘れ形見を引き取り、働きながら必死に育てていた。
 見た目は大学生のような佐藤だったが、中身はすっかり甥っ子のママでパパだった。
 堅実に勤め日々を暮らし、色恋沙汰には目もくれず突っ走ってきた佐藤。
 そんな佐藤が営業をかけた先は、佐藤の勤める中小の建材会社では普通は見向きもされないような大手の建設会社・宇崎建設。
 そこでは「ラビットハウス」という日本の生活や風土に合わせたこだわりの家が作られていて、それに惚れ込んだ佐藤は、その家にぜひ、自社製品を使って欲しいと売り込みにいったのだった。
 出てきたラビットハウスをデザインした宇崎は、容姿端麗で超一流の仕事をする男。
 佐藤なんて門前払いを食らわしてもおかしくないはずなのに、しっかり話を聞いてくれ、商品を使うことを検討してくれるという。
 ところが、その商談の際についうっかり漏らした佐藤の一言から、佐藤は宇崎の見合いを女装して破談にすることを頼まれるが……!?

 という話でした。
 個人的には、この作者さんはかなり「好き好き大好き~!」系のテンション高めの小説を書く人だと認識していたので、この話の最初の方の落ち着きが、なんだかキャラに合わないことをして、かなり無理をしているように感じられて、違和感を覚えてたんですが。
 後半に差し掛かるほど、実はおとなしいだけだと思っていた甥っ子である八歳児が、かなりはちゃめちゃな性格をしていたり。
 最後のオチが、「ええ!?」というものであったり。
 やっぱり、この作者さんの作品だなー……という感じで、最後はちょっとすっきりしました。

 肝心の二人の恋愛はゆっくりペースで進むので。
 取り囲む人々の、ぶっ飛んでる具合まで楽しめる方にはオススメの話です。軽めかな?

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP