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表題作運命の男

イベント企画会社のワンマンで型破りな社長・藤堂哲明
攻様を公私ともに支える片腕的存在の秘書・伊織真幸

あらすじ

学生時代から何かとライバルとして競い合ってきた藤堂哲明と伊織真幸。だが大学卒業と同時に藤堂が興したイベント企画会社に誘われて入社し、以来十年近く伊織は秘書として公私共に藤堂をサポートしてきた。ワンマンで破天荒な社長を支える冷静沈着で有能な秘書---誰の目にもそう見える伊織の、だが本心を知る者はいない。長い間心に秘め続けてきた藤堂への思いが、あふれそうになっていることを…。
(出版社より)

作品情報

作品名
運命の男
著者
五条レナ 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778110987
3.6

(38)

(6)

萌々

(15)

(14)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
134
評価数
38
平均
3.6 / 5
神率
15.8%

レビュー投稿数9

出来る男同士、いや~甘かったぁ!

ショッパイ煎餅くれ~っ!と思った程の甘さでした!
腐れ縁かと思えば意図してつるんで、排したかと思えばその後の一言が疼かせるっていう・・もう満腹感アリアリ!

藤堂と伊織、高校の時から1位2位を争うライバル同士で、お互いに相手を認め合った仲。
大学も一緒で、在学中に作ったサークルも大当たりでその延長から現在の会社を設立。
社長・藤堂、社長付秘書・伊織、順調に成績を伸ばしていた。

いや~表面上は刺々しい応酬もあるんですが、
王様の藤堂は王妃の伊織を、目に入れても痛くないつーか、全幅の信頼を寄せている?黒も白?とにかく天然ONLY YOU なんです!
藤堂は、オレ様強気キャラが伊織の求めるものだと無自覚に悟ったんでしょうね?擦り込んだ?
だから、その通りにオレ様街道まっしぐらな藤堂です!
藤堂にとって伊織は「魂のベターハーフ」です、色恋じゃなくね。

だから、会社の為に企画した王様の結婚話(言いだしっぺは伊織)が進んでいくと、藤堂への恋心を力づくで抑えている伊織は離れようする。
藤堂は、伊織に長年それで良しとされてきた“我が道”なのに、自分のベターハーフに「何で?何で?」と戸惑うんです。
そんな時だから、今まで気にしなかった伊織の性癖やら知るんだけど。
「伊織が男を欲するなら、オレ俺!ハッハッハ(ワンコね)!」

ことごとくな無自覚の藤堂の伊織礼賛には、顔が緩みっ放しでした!
ここに普通じゃない程の天然が居るよー!

伊織がゲイであろうと、伊織は伊織で、伊織以外自分は要らない。
藤堂はそんな事も考える必要が無い位の伊織マニアでした^^;
文章は硬派寄りだったけど、中身はきゅ~んです!
ここまで執着させるとはっ!五条先生、お見それしました!

8

仕事のデキる男達(社長×秘書)の恋

丸ごと1冊表題作です。
伊織(受け)の目線でストーリーは進んでいきます。

伊織は大学時代から一途に藤堂(攻め)を慕い、仕事のパートナーとして支えています。藤堂は会社のために結婚をしようとしますし、伊織にも同様に結婚を勧めるような仕事一筋の男です。伊織の気持ちを知っている黒部の脅迫を振り払うために、伊織は藤堂にゲイであることをバラしますが、それを知った藤堂は伊織に抱かせろと迫り…という話です。

藤堂は傲慢なオレ様です。読んでいて笑ってしまうくらい伊織の言うこと全然聞きません。一度きりは嫌だ、キスは止せも無視。ですが、腹の立つような子供のワガママぶりでなく、「欲しいから寄越せ」と伊織を欲している心情が透けて見えるので、読んでいてニヤけてしまいました。仕事と同様に強引に推し進めていき、結婚を止めてもいいと迫る藤堂に、強情な伊織がいつ折れて両思いになるのかが楽しみで、あまり切なさは感じませんでした。

リーマンもの、仕事のデキる男達、長い片思い、対等な大人同士の恋、オレ様な攻め社長、いじっぱりな美人受け秘書がお好きな方にお勧めです。至る場面で仕事が絡んでいるので、私は仕事と恋愛が同割合くらいの印象でした。

4

これぞ理想の吐息系

いきなり即物的な話で恐縮ですが、喘ぎだけでなく絡みのシーン全体が、近年稀に見る超好みな描かれ方だったので、ついタイトルにしてしまいました。

無駄を排したシンプルな文体ながら、スーツの衣擦れの音が聞こえてくるような、ストイックな色気漂う描写で、そうそうこういうのが読みたかったんたんだよ!と頷くことしきり。
絡みのシーンが、それ以外のシーンの静謐さを崩していないところが素晴らしいです。

そして、吐息系喘ぎの色っぽさ。
テンションの高い派手な喘ぎ台詞も別枠で好きですが、
耐え切れずに時々漏れるくらいの喘ぎが理想なので(特に男前受けは)
このくらいの控えめな喘ぎで、尚且つエロイというだけで最高に萌えでした。

話としては、結婚しても俺たちの関係はバレずにやってこうぜ…という攻めのノリにおいおいとは思うものの、無自覚に受けに惚れてるのが丸分かりなのと、受けが結構頑張って攻めを拒絶しているので、それほど嫌な感じはしませんでした。

ワンマンで破天荒な社長・藤堂×冷静沈着な秘書・伊織。
伊織は藤堂に学生時代から片思いしているが、あるときゲイであると藤堂にバレる。
興味をもった藤堂に求められるまま関係を持ってしまい、
なおも誘ってくる藤堂を拒絶する伊織だが、藤堂は諦めず伊織に迫り…という話。

この押し問答といい、絡みのシーンといい、お互い相手に媚びたりせず、いざという時は拳も辞さないガチ感が良いです。
特に藤堂が伊織を拘束して無理やり致すシーンは、殴り合いの末負けて征服されるも、その後自力で鍵を見つけて脱出する伊織…と、最後まで矜持を失わないところがかっこいい。

結局、藤堂も学生時代から無意識のうちに伊織が気になっていて、実はラブラブだったというお話なのですが。
それを直接言葉で表すのではなく、学生時代ライバルだった頃のように「賭け」でクールに決めようぜ…と最後まで様式美にこだわるところに、男のロマンチシズム?美学?のようなものを感じました。

伊織の藤堂への健気な片思い、藤堂の伊織への得体のしれない執着(どう見ても恋ですが)など、ウェットな部分もありながら、硬質な文章のためか、感傷的になりすぎないのが非常に良いバランスの作品でした。

2

カッコいい男たち!

大学卒業とともに企業した藤堂と
その藤堂と一緒にやろうと誘われ、秘書として右腕として
手腕を発揮することになった伊織。

伊織は、藤堂のことが好きなのだが、
仕事の大事なパートナとしてしかみてくれない藤堂に
告白するつもりもない。

でも、あるとき、藤堂は、伊織がゲイと知り、
体の関係を持つことに。セフレみたいな状況が続くわけですね~。

ただ、藤堂は、パートナとして大事すぎてというか、
近すぎて、恋愛という感情に気がつかなかっただけなんです。
要は、ラブラブな2人の甘く切ない恋物語でした(笑)

健気な受を読みたい方にお勧めかな♪

1

最強のカップル

対等に競い合う男同士の間に生まれる恋愛ほど萌える要素はないなあと実感した作品です。
今作では社長と秘書という関係で、立場上主と従という関係になりますが、役割分担としてそうなってはいてもどちらが上でも下でもなくお互いを補いあう完璧なbetter halfだと思いました。
だから、伊織が藤堂に対して自分の半分だと感じていたように(最後には自分の全部だと言い出すのですけどね)藤堂も自分の半分なんだと自覚した時、仕事上の有能な人材であること以上になくてはならない存在なのだという結論に達したんだと思います。
早々に自覚して、大学時代に賭けにわざと負けてまで藤堂の補佐役として付いて行く決心をした伊織と違って、うーんと鈍かった藤堂でしたが、スタートが遅れた分を取り戻すかのようにめっためたに夢中になってしまうところがおもしろかったです。
伊織は対等に競える好敵手と認識していた相手にそれだけではない思いを自覚して以来一度としてその思いが満たされる時が来ることを期待していないし想像すらしていないというところが読んでいて不憫で寂しくなりました。
見返りを求めずに無償の愛を捧げて生涯付いて行くことを心に決めている強いところに惹かれます。
一人でいられないから相手を求めるのではなく、一人でもできることを二人でやることで何倍にもパワーアップする最強のカップルだと思いました。

1

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