ACORN Vol.1 DESPERADO

ACORN Vol.1 DESPERADO
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
11
評価数
3件
平均
3.7 / 5
神率
0%
著者
 
媒体
小説(同人)
サークル
ACORN<サークル>
ジャンル
オリジナル(ジャンル)
発売日
価格
ISBN
ページ数
100ページ

あらすじ

アメリカ東海岸のどこかにある大都会イーストリバー市。
その片隅にあるミラクルロードは奇蹟でも起きない限り抜け出せない行き止まりの街。
そこに住む時代遅れの一匹狼型私立探偵クラーク・デラウェア、30歳。

ある夏の日、亡き妻の父にして法曹界で高名な弁護士
ジェローム・スウェインから呼び出されて法律事務所に行くと、
州の北部にある田舎町で起きた自殺事件の再調査を要請される。
亡くなったのは医学部教授。依頼人はその母親で、ジェロームの昔からの顧客らしい。
クラークは仕方なく引き受けるが、教授宅から迎えにきたのは、教授の助手だったという美貌の青年だった。
名前はアンソニー・フォーセット。
彼の運転する車で、クラークは教授宅のある田舎町へと向かうが──

小説道場に投稿したまま未発表だった作品の22年ぶりに改稿したものです。

表題作ACORN Vol.1 DESPERADO

クラーク・デラウェア(私立探偵)
アンソニー・フォーセット

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レビュー投稿数2

長いシリーズの幕開け

柏枝真郷さんの初作品である「DESPERADOシリーズ」の、第1話を同人誌として発行したものです。

このシリーズ、新装版含め何冊も発売されているのに何故か1,2話だけ未収録なんですよね…。
落ちこぼれ(?)探偵クラークとその助手であり恋人でもあるアンソニーの出会い編で、これまで本の中でちらほら回想シーンとして語られていましたが、ちゃんと本として読めてよかった…。

今ではこれでもかという程甘いカップルの2人が、最初の印象は最悪というのが意外で、特にアンソニーが本編の健気で尽くすタイプと違い、辛辣で冷たい印象なのが新鮮です。

お話はとある大学教授の死の真相を探る…という本格ミステリーで、非常に良く出来た内容ですが、この作品はBL誌への投稿作で評価はさんざんだった…という作者のコメントが載っています。
小説としてクオリティが高いと思うのですが、ミステリー主体でBLぽくないからでしょうか。

ゲイでもないクラークが、最後、一人街を去ろうと荷造り中のアンソニーを連れ帰る事にし、2人の同居生活が始まります。
この時点で既に互いに恋愛感情があるのですが、短編だったのと出続き会いが最悪だった事から、これから長いシリーズの幕開けの話としてはくっつくまでの心理描写はもう少し丁寧でも良かったかなぁと思いました。

1

幻の第1話 ならず者と天使の出会い

まずは、幻の第1話が世に出たことに感無量。
これは既に出版されている「DESPERADOシリーズ」の
時系列として第1話にあたり、かの「小説道場」に
投稿するも著者曰く講評は芳しくなかったようです。
お蔵入りしていたのを、22年振りの改稿と共に同人誌
という形での発行となった次第なのです。

商業誌ではこれまで、2人の出会いについては軽く
触れる程度だったので、一体どんなものだったんだろうと
ワクワクしていたのですが・・・
悪っ!
初対面の印象は最悪に近かかったようです。

クラークは妻子を亡くして自暴自棄になっていた頃で、
一方のアンソニーは、ある事情から身元を隠していました。
猫被りは得意だと自嘲し、宝石の様な碧の目も冷たく
始終素っ気ない態度。
クラークが天使に例え箱入りにしておきたい程耽溺している
快活で愛らしい青年はどこにいるのでしょう。
かく云うクラークもどっこいで、皮肉と厭味のオンパレード。
先に相手から嫌われるよう仕向けるひねくれ者で、
高名な弁護士の義父からも、溜め息と共に
「遅い反抗期かね」とチクリと言われる始末です。
続き
事の始まりは、依頼先で住み込みで助手をしていた
アンソニーと共に、彼がお世話をしていた教授の自殺の
真相を探るというものでした。
彼らが手繰った糸は何重にも絡まっていて、
とても元通りにはならない位に成り果てていました。

鈍感で馬鹿ですが、元刑事の勘と情に厚い性分のせいで、
いち早く真相に気付き心を痛めるクラーク。
きっとアンソニーの身元についても感づいていたのではないかな。
長年屋敷に仕えてきた情の深い老執事に明かさなかったのも、
彼と何よりアンソニーを思っての事。
自分だって傷だらけなのに同じような人を放っておけない、
この無頼者が愛おしいです。
そして、身なりも口も悪いクラークを始終温かく迎えてくれた
老執事の深い愛情が、この物語の唯一の拠り所であったようです。

期待していた2人の出会いは、気付いたらお互い惹かれ合って
いたようなのですね。
どうして、とアンソニーに問われても「知らない」とにべもなかった
クラークでしたが、「それが答えだ」と。
言葉では説明できないものが動いたのでしょう、なにせ
出会って2日でお持ち帰りですもの。
行くあてのないアンソニーを「オレの街に来い」という
プロポーズ紛いの言葉でかっさらったクラークに改めてときめきます。
しかし、商業誌では孤独な2人が少しずつ寄り添って、とあったので
意外な早さに驚きましたね。

A5版、2段組み、100P弱の物語。
彼らの再生はここから始まったのだと思うと
何とも感慨深いものがありました。

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