君は愛すべきロクデナシ、どこまで俺を試せば気がすむんだ――?

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表題作仕方ないミーくん

ミーくん(岬)・大学同期のいー加減男 
会社員・相葉

同時収録作品金の為ならケツでも舐めます

先輩・後輩に金の無心をしにきた
後輩

同時収録作品世界の終わりに恋でもしよう

宿院・キャバクラのボーイ
名前なし・キャバクラのチーフ・部下に振られて傷心中

同時収録作品底辺ブルース

羽生・AV男優
真木・AV監督

同時収録作品羽を失くした鳥を見過ごす理由

玉郎・置屋の息子
燕・玉郎と幼馴染・家庭教師の元へ嫁ぐ予定

同時収録作品ある家の野暮な二人

同時収録作品丑三ツ時的快楽王

由衣・エリート刑事
神楽・売れない小説家

その他の収録作品

  • その後のミーくん(描き下ろし)

あらすじ

恋なんかしなければ、心を乱すこともない。
なのに絶望的な恋に落ちてしまった
愛すべき男達の7編のラブストーリー。

クズ男・ミーくんとは10年来のクサレ縁。
仕事は続かない、借りた金は返さない、もはやミーくんには何も期待していない。
些細なことは今まで大目に見てきたのだが、とうとう彼女を寝とられて、堪忍袋の緒が切れて――!?
さまざまな「好き」の形を描いた7編を収録したオムニバス短編集!!
(出版社より)

作品情報

作品名
仕方ないミーくん
著者
猫田リコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812475348
3

(8)

(0)

萌々

(0)

(8)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
24
評価数
8
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

駄目男達なのに、魅力的!

猫田さんのお描きになるキャラって
このコミックスに限らず駄目男率が非常に高いw
リアルではかなり大嫌いですが
猫田さんのキャラは人間くさくて、なぜだか愛おしいのです。

見た目は可愛らしいタイプの受けが多目の猫田さんですが
『仕方ないミーくん』と『世界の終わりに恋でもしよう』
この2作品は大人の男って感じの受けだったので嬉しかったー♪
リバも自然と発生しそうな。
いや、こんなんでもネコ専門でっせ、だったらそれはそれで萌えw

『仕方ないミーくん』
仕事は続かないし自分の彼女を寝取られるし、で
もう関わらずにいるのが普通なのに
昔からミーくんという人間を諦めているからと
自ら鍋の具材を用意してミーくんの部屋へ赴くアイちゃん(相葉)。

ミーくんのせいで彼女と別れたにも関わらず、
彼女の話をちゃんと聞いてあげなかったのが「心底冷血漢」だと言われ
今度こそ頭にきて向こうから謝らない限り連絡しないと決意します。
でも、仕事中もミーくんからの着信を気にしてしまう。
今迄だって向こうから連絡くれた事なんて無かったのに…。

本当はずっと好きだった。繋いでおきたかった。
自分にその心が向く事はないとわかっていても。

会社の前で待ち伏せしていたミーくんと久々に会ったと思ったら
仕事で名古屋へ引っ越すと言われ
手を震わせ動揺しながら表に出さないように軽く笑います。切ない。
その時、元カノの“岬”から電話がかかってきます。
別れてすぐ着信拒否したはずが。

ミーくんも“岬”なので、ミーくんを拒否してしまっていたのです;
(登録は元カノが“岬2”w)

「ケータイ 解除したよ」とミーくんに告げると
胸ぐらを掴まれ「ひどい!すっごい傷付いたんだよ!」と怒られます。
拒否されていた事実がイヤだとごねるミーくんがその事を知っていたのは
焼きもちで彼女を寝取ったのはやりすぎだったから
謝ろうと思って電話したのに繋がらなかった為。

カフェで衆人環視の中キスされ、抱きしめられ
その後ミーくんの部屋で愛し合います。
ガマン出来ず慌てて抱こうとする余裕の無いミーくんと
「落ち着け!」と言いながら好きだとやっと告白されて
ミーくんの髪、肌、手をかみしめるアイちゃん…。

想いが通じ合った後、
名古屋行きの断りをお願いしようとするミーくん、
アンタどこまで駄目なんだ!!w
呆れて「さいなら」と言い捨て帰ろうとするアイちゃんに
裸のまま捨てないでと抱きつきます。
そんなところも憎めないと思ってしまうアイちゃんも終ってますね…w


『底辺ブルース』
AV監督に恋をしてしまった、本番中やる気の無さげなAV俳優・羽生。
勇気を振り絞って事務所で「抱かせて下さい」と告白しますが
「男優のナマ恋なんて面白いじゃねーの!」と
ビデオに撮るのを条件にOKをもらいます。

監督は冷静に固定カメラの位置を教え
「意識してやれよ」と言いますが、羽生は勿論それどころじゃない。
普段の撮影中、出さない情熱を注ぎ監督を愛します。

終わった後、何事も無かったかのような素振りで
監督から日給を受け取り事務所を出ます。
帰り道、今までストーブの火や
部屋に鍵をかけたかどうかなどを気にしていただけなのに
いつのまにか夢を見てしまっていた。
すんなりお金を貰ってしまい、涙を落しながら後悔します。
ここがとても印象的でした…。

次の日事務所へ遅刻して行くと書類を投げつける普段通りの監督。
荷物を持たせられ、現場へ急がされますが
監督は「昨日のアレな 販売に出すのやめるよ」という言葉と
振り向き、照れくさそうにしながら複雑な表情を浮かべます。
現金にも小さな幸せを見つけた羽生くんでした。

好きと素直に言えない駄目男達の恋物語、何度も読み返してしまいます。

白黒バランスの良さ、描きこまれたコマ内、
滑らかそうな肌質がどうにもたまらない猫田さんなのです。

萌ですが、萌×2寄り♪

3

ダメ男オンパレード

欲も悪くもいつも猫田さん。
ちょっとピリっとした大人の童話的お話の数々は、表題そのままに「仕方ない」と思わせる、どうしようもないイイ加減男が、ダメ男が目白押し!?
ついには『底辺ブルース』なんて題名まで!!
しようもない男だけど、好きなんだ。
すきだから仕方がないとあきらめるのではなく、そのしよう無さが好きなんだ。
みたいな部分もあり、男心って複雑?っていうか単純?
女なら切って捨てそうな部分さえ恋する男にはチャームポイントであり、そこが男と女の違う所なのかな?とも思ったり。
それは、自分がなんとかしてやらなくちゃ、と思いがちな女の思考とは違うのですよね。

大学時代からいい加減男極まりないミーくんに、いつも彼女を盗られているけれど、相葉はそれを許してむしろ世話を焼いている。
それには・・・
もう、読者はわかっている、それが一体何なのかw
とうとう、ミーくんから本性を表わすクライマックス。
ミーくんてっきり受けだと思ったら!?攻めなんかい~~!!
おいしく頂きました♪♪♪

『金の為ならケツでも舐めます』
この題名!!まんまダイレクトすぎwwwこの潔さ、買います!!!
これもまた、どーしようもないいい加減男が出てくる。
お前金持ちだから10万円貸せよと頼みこんできたどうしようもない男に、身体で払えというと返事は「うん」
この貸した方の気持ちがとっても切ないんだ。
セックスしても決して気持ちよさそうな顔をせずに何かを我慢しているような。
それにバカ男が気が付くんだけど・・・
心根入れ帰るかな?
これもどうしようもないけど好きなんだよね。

『底辺ブルース』
ボロアパートに住むAV男優は、監督の顔を見てイク。
監督に離すと、じゃ、撮影してもいい?それ売るから・・・
しがないAV稼業を底辺と揶揄した表題かもしれない。
でも、ちゃんとそこに愛は生まれていて救われた作品。
AV男優が切ない。

他にバーの主任とボーイの切ない恋物語
幼馴染のツンデレ
借金持ちと債権人の下剋上モノw
鈍い作家と、ヤリ手の刑事のおかしな話。

淡々とウィットに富んだその作りに安心して読める猫田ワールドでした。
いつも思うのだが、着物姿の登場人物にしろ、下半身マッパの人物にしろ、はじらいもなく足をさらけだす、その曲線がいろっぽい。
何かフィギアっぽいのですw

1

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