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おまえがいないなら俺には泳ぐ理由がない
ちゃんとした青春ものでした
表題作と「花と嵐でできている」が収録されています。
「水棲サミット」
全５話。「Animate Selection jewel 2011」で読んだ番外編はかなりコミカルだったので、本編もそうかと思っていたのですが、シリアスな部分もあるちゃんとした青春ものでした。
０１：ダイジェスト
10ページで完結に二人の関係を説明しています。
０２：サイカイ
岬（受け）が小学2年に出会った野良（攻め）はAD/HD（注意欠陥、他動性障害）で周囲からは問題児と扱われていたのですが、岬は彼と仲良くなります。岬と一緒にいたいからと水泳を始めた野良はみるみる頭角を現しますが、野良は岬が絡むと水泳に集中できなくなり、そのことを悔やんだ岬は高校を別にして水泳も止めて野良から離れるのですが、一年後に再会してしまいます。
０３：ナカナオリ
再会して10日後、行方不明になった野良を岬は見つけ出し、二人はヨリを戻し、仲直りの衝動のまま野外プレイで風邪をひくというオチでした。
０４：ハツタイケン
この話だけ野良の目線で進んでいきます。
中学時代、野良は岬への思いに悩みますが、悩んだ挙げ句に受け入れる決意をした岬を玄関で押し倒して初エッチをします。
０５：ホショクカンケイ
再会して数ヶ月。二人でシニア高地合宿に参加する話です。二階建ての上のベッドでエッチをする二人を気にせず眠る先輩が面白かったです。
「花と嵐でできている」
私立臨泉学園高等部の生徒会が舞台の短編３作品でした。
コミカルでテンポよく読みやすいです。
受けキャラが女の子っぽい容姿なので、気になる方は気になるかもしれませんが、私は可愛いと思いました。攻めキャラの野良も格好良かったです。野良はジャージを破くしエッチの場所は選ばないしと獣すぎですし、岬は流されすぎの感はありましたが、十代ということを考えるとそんなものだと受け入れられます。岬が良い子でとても好感が持てました。
面白かったです。
お互いに必要な存在で…
切なくて可愛い表題作と、ギャグテイストな短編が収録されています。
表題作は、高校生同士が、臆病になったり離れたり喧嘩したり…それでもお互いが必要な存在で離れられない関係にキュンとなります。
２人は、小学２年生からの付き合いです。攻めがＡＤＨＤという病気で孤立しがちだったのを、受けだけが突き放さずに付き合ってくれて。そんな子供の頃の仲良しが、いつしか恋心に変化していって…。
受けが本当にいいコだし、健気で好きでした。攻めの特別な性質にも配慮ができるし、甘え上手だし。
運命のような２人には、これからも仲良くしていくんだろうな～と読後は幸せな気持ちになりました。ただ、受けの体が細くて、女の子にしか見えないのが気になりました。
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