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表題作勝手にしやがれ

美人系義兄 高校二年生 智
やんちゃ系義弟 高校二年生 臣吾

あらすじ

母親の再婚によって新しく父親と弟ができた智は、義弟の臣吾となかなかうまくいかない。かばん持ちをさせられたり、数々の嫌がらせを臣吾からうけても、智は母の幸せのためとばかりに忍耐の日々をおくっているのだ。だけど、遅めの新婚旅行に出かけた両親の留守中に、ふたりの立場は逆転する。家事を命じたり、性的な嫌がらせをする智に、完全に翻弄されてしまった臣吾は―…。

作品情報

作品名
勝手にしやがれ
著者
高坂結城 
イラスト
葛井美鳥 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
アイスノベルズ
発売日
ISBN
9784872784404
4

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

くせのある義理兄弟もの

ちょと変わったお話でしたが、面白かったです。
ただふつうの兄弟ものBLにあるような甘さや萌えはあんまり感じられないかもしれません。兄弟ものが読みたいと思って読むと、くせのある内容にちょっと驚くかもしれません。
最後までモヤモヤやイライラやすれ違いが続きますが、私はそれにドキドキして振り回されました。
最初に読みはじめた時の感想と最後では180度作品に対する意識が変わっていて、うまいなあと思いました。

可愛いお話でしたが、最初は受けの臣吾の考えていることが全然わからなかった。
智と臣吾は親の再婚で兄弟になりますが、甘やかされて育てられた臣吾は家に他人が入ってくるのが許せなくて、義理の兄にあたる智をいびります。この子の横暴さには最初のほうはかなり呆れました。
智に食べ物をぶつけたり、鞄を持たせたり、不意打ちをついて殴ったり、それで優越感に浸ったり。なんて嫌な主人公なんだろう、と。

智は大人の考え方で自分が言うことを聞いていれば家族に波風たたないと我慢しているものの、ある日臣吾を反省させようと身体に悪戯したことから二人の関係はおかしな方向に。
それがショックだったのか、臣吾は今までと違って智に逆らわなく大人しくなるんですが、逆に智にべったり甘えてベッドに入ってきたり家ではついて回ったり学校でもお弁当を一緒に食べようと言ってきたり。

犯されて脅えて怖がるのかと思ったらこの豹変ぶり。冒頭の傲慢キャラとかなり変わってしまって、この変化がなぜなのか、無理に抱かれて智を好きになった?のか不思議なお話だな~という感じでした。
智も臣吾をうっとうしいと思うものの、可愛いとも思ったり、で結局同じベッドで寝て、なし崩しにHして…

冒頭とは一転して、私は途中から何だか臣吾が可愛くて可愛くて仕方なくなり、逆に臣吾をうっとうしがって意地悪ばかりする智に対してもう少し優しくしてあげれば…という感じでした。
何故この二人に恋愛感情が芽生えたのか、完全に納得できなかったんですが、思った以上に心理面をしっかり描いたお話に最後にはすっかり引き込まれていました。
とにかく、臣が可愛いです。馬鹿なんだけど、可愛い。そして智が臣に意地悪をしながら、避けながらも自分の気持ちと折り合いをつけていくストーリーが良かったです。

兄弟ものとしての萌えはあるかと言われたら何だか違う気がしますので、兄弟ものが読みたいと思って読まれる方にはオススメできないかもしれないですが、ラブストーリーとしてはとても良かったと思います。

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