妖琦庵夜話 その探偵、人にあらず

youkian yawa sonotantei hito ni arazu

妖琦庵夜話  その探偵、人にあらず
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レビュー数
1
得点
13
評価数
5件
平均
3 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
角川書店
シリーズ
発売日
価格
¥1,400(税抜)  ¥1,512(税込)
ISBN
9784048740104

あらすじ

美貌の青年茶道家・洗足伊織は、妖怪のDNAを持つ異質な存在。しかし明晰な頭脳と、不思議な力を持つがゆえに、警察に頼られて、妖怪がらみの事件に巻きこまれることに。茶道家探偵、鮮烈に登場。

突如発見された妖怪のDNA。それを持つものを「妖人」と呼ぶ。お茶室「妖〓(き)庵」の主である洗足伊織は、明晰な頭脳を持つ隻眼の美青年。口が悪くてヒネクレ気味だが、人間に溶け込んで暮らす「妖人」を見抜く力を持つ。その力のせいで、伊織のもとには厄介な依頼が絶えない。今日のお客は、警視庁妖人対策本部、略して“Y対”の、やたら乙女な新人刑事、脇坂。彼に「油取り」という妖怪が絡む、女子大生殺人事件の捜査協力を依頼された伊織は…。

(出版社より)

表題作妖琦庵夜話 その探偵、人にあらず

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レビュー投稿数1

妖「怪」ではなく妖「人」

榎田ユウリ(尤利)先生の本は初読みです。有名な先生なので期待していたんですが、個人的には外れでした。

舞台は現代。妖怪のDNAが発見され、妖怪のDNAを持つ人々は「妖人」と呼ばれ保護や、一方では差別を受けている世界です。主人公の茶道家・洗足伊織も妖人の一人。
明晰な頭脳をかわれ、警察から女子大生殺人事件の捜査協力を依頼されます。

とにかく登場人物が多いです。
主人公の伊織、洗足家の忠実な家令、実年齢20歳なのに心も体も子供な少年、乙女な新人刑事、上司のオヤジ刑事…。事件関係者の男や女子大生たち。薄幸な女性と座敷童。伊織に執着する美貌の男。

登場人物が多いだけなら構いません。しかし、キャラ萌えを狙っているのか、やたらにそれぞれの個性が強すぎて、犯人の輪郭がぼやけてしまった印象を受けました。動機面からすると、この犯人にはなかなかのバックボーンがあるようですが…。キャラ萌えはどうでもいいから、犯人の心理を描いたら傑作になったと思います。

個々のコンビ(伊織と美貌の男、乙女刑事と上司など)はいい味出しているだけに、余計に残念。

それから、「妖人」という設定にも続き疑問を持ちました。妖人は妖怪のDNAを持っていますが、外見は普通の人間と変わりません。例えば「河童」のDNAを持っていても、頭頂部に皿は無いし、背中に甲羅はありません。私たちが一般的に想像するような妖怪の姿や異形ではないのです。ただの人間なんです。
超人的な能力もありません。普通の人より、ちょっと泳ぎが早かったり、小豆を洗うのが好きだったり…。

ならば、「妖人」のメリットって何でしょうか?外見は普通、特殊能力も無し。種族やDNAに関係なく、その人の個性に過ぎないのではと思いました(個性もDNAが決めるのかもしれませんが)。わざわざ「妖人」という設定を作らなくても、この物語においては超能力者や特殊能力者を出しても大差ないのでは?「妖人」を登場させる意義は?

むしろ「妖怪」キャラの方が楽しめたかもしれません。

2

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