どうか、僕の恋よ、起きないでくれ……。

あやめも知らぬ

ayame mo shirazu

あやめも知らぬ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神2
  • 萌×25
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
30
評価数
8件
平均
3.9 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
講談社
シリーズ
X文庫ホワイトハート(小説・講談社)
発売日
価格
¥600(税抜)  ¥648(税込)
ISBN
9784062866828

あらすじ

大学生の宮里雪也は母の名代として、神戸の旧家の葬儀にでかける。そこで、その家の息子、青璽と初めて出会うが、旧知のような不思議な感覚に囚われた。 ひょんなことから、夏休み中、青璽の家庭教師をすることになった雪也だったが、季節はずれの梔子の香りが原因か、人には言えない夢に悩まされる。
先祖から現代へと繋がる複雑な恋心を発端に、奇怪な事件が続く!? ]
新鋭、暁 美耶子のホワイトハート新人賞受賞作!

(出版社より)

表題作あやめも知らぬ

櫃井青爾 高校生
宮里雪也 大学生

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レビュー投稿数4

時を超えて成就される想い

答姐トピでご紹介いただいて読みました。新人賞受賞作品ということですが、きちんと練られたシナリオも然ることながら、完成度の高い筆致に序盤から惹き込まれました。

主人公は、母の名代で櫃井家の葬儀に参列するために神戸までやって来た大学生・雪也。そこで出会った尊大な態度の高校生・青爾に何故か気に入られ、雪也は夏休みを櫃井家で過ごすことになります。そこで二人はそれぞれの祖父――貴臣と久弥にまつわる哀しくも情熱的な絆に触れることになるのですが……というお話。

「エロ度」が「なし」になっている通り、非BLカテゴリでもいいかなと思うほどソノ手のシーンはありません。その代わり、時を超えて成就される二人の青年の狂おしいほどの想いがひしひしと伝わってきました。余談ですが、こういう二つの時代を交互に描くような作品を読むと、平和な時代に生まれて良かったなぁと改めて思います。

微かに「犬●家の一族」的な雰囲気も少々ありつつ、今の時代を明るく生きていくであろう雪也と青爾のひたむきさに清々しい気持ちになりました。エンディングの数ページが本当に色彩豊かで、映像で見てみたいと思いました。

1

梔子(くちなし)の香りが導いた過去

この小説は夏乃さんの挿絵に惹かれて手に取ったのがきっかけで、良作に巡り逢えた嬉しさを味わえた。

とある夏の日に、厳格な旧家の体裁を保つ櫃井(ひつい)家当主の葬儀に代理で訪れた雪也。
跡取り息子・青爾との前世を彷彿とさせるような出逢いから、梔子(くちなし)
の香りをキーワードにして封印されたかのような過去が明るみに出てくる。

内容のほうは、現在と過去の出来事、孫の青爾と雪也、祖父の貴臣と久弥の禁忌を破った関係の織り交ぜが見事だと思った。
『鬼の棲みか』とか『心の中の蛇が蠢く』とかの古風な言い回しもさらりと読めて、しっとりとした話の雰囲気にも合っている。

登場人物の描写も見事で、何も知らないよそ者の雪也が騒動に巻き込まれる戸惑いから、若さ故に上手く折り合いが付けられずに衝突して途方に暮れる青爾と雪也の心情がきちんと感じ取れた。
特に、既に亡き彼らの祖父達の秘めた恋が浮き彫りになるにつれ、孫の二人だけでなく彼らを取り巻く他の櫃井家の家族も皆孤独だな…と気が付いた時には切なさが沸いてきた。

しかし、単に切なかった~ってだけで終わる事はなく、同性愛が認められなかっ続きた時代を生きた祖父達とは違う。
今の青爾と雪也にはいくつかの未来の選択肢が広がっているんだよなと読み手が感じ取れるラストにも静かにじ~んとくるものがある。

1

和風純愛もの

主人公の記憶と彼の祖父の記憶がリンクし、二つの物語が一冊に集約されている…そんな印象を受けました。
付き合っていた二人の孫が運命的な出会いを…という話の展開展開はよくありがちなものですが、話全体に散りばめられた謎を解き明かすのが楽しみでサクサク読むことができました。
特に感動したのは、クライマックス。
短歌に込められた征爾の答えに気づき、彼のもとにとんでいく雪也の姿は涙を誘います。

また、夏祭り、宿題、 離れ(←夏なのか?!) など、夏らしいシチュエーションが出てくるのもうれしいところです。

1

ネタバレ

色々と思う所はありますが、読んでいて「続きはどうなってしまうのだろう」と思わせる作品でした。

ありがちな感じはありましたが、サスペンスが混じったオカルトチックなお話で、何処かしっとりとした雰囲気で私の好みでした。

サスペンスの部分や過去(夢)の内容が出過ぎた感があり、攻め様の心情が最後まで出てこなかった事が残念でした。直接的なBL描写は過去の方々が濃いです。犯人の言い訳も呆れてしまい、ほか描写でリアリティが欠けた感じも否めません。


匂い系にしては濃く、BLにしては少々薄い作品かもしれません。このもどかしい感じも私は好きですが……。
色々と書いてしまいましたが、軽く読む読み物としては良いかと思います。

2

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