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新人さんで賛否両論…私はどっちだろうという賭けで購入しました。
たしかに1話目と2話目はなにこれなにこの流れ!となったけど、中身のない雰囲気漫画ではなくて(実はそれがいちばん心配だった)いいんじゃないですかこういう重たいのも。
表題作もあんこずっりしな感じでよかったし、なにより描き下ろしが最高!
シリアスな漫画のあとのこうした4コマは、本編を茶化して台無しになりがちなんだけど、うまく浄化していて和めました。
あとがきにもありますが、第三の男…そう!私の大好物(笑)
第三の男が気になってしまうし、気になってしまうように描かれている作品が好きなんだな~。
スピンオフが出ると小躍りしちゃうし、そこでもまた新たな第三の男に注目したりして…キリがねーよ(゚д゚)
糸井さんはそれはされないんじゃないかなという予感もあり、そういうのもまた好きです。
幸せになったのかどうかがずっと気になったままの第三の男たち。…これ、なに萌えっていうのかな。
川のせせらぎ、風で膨らむカーテン、夜空に流れる雲…ちょいちょい挟まれるなんということない一コマがずごく詩的。
明日美子さんやもろづみさんに通じる昭和っぽいノスタルジックな雰囲気がお好きな方にはおすすめです。
初めてシトロン掲載『婚前旅行』で糸井のぞさんの作品を読んだ時に、すごく感動してレビューした覚えがあります。
それからもずっと気になってシトロンを追いかけてしまうくらいに好きな作家さんなのは確かです。
突出してこれが!という派手さはないのですが、痛いモノスキーには魅力的なネガティブな登場人物や、今一つ明るくない影みたいなまとわりつく雰囲気がいいのかな?などと思っているのですが。
ただはっきりした、すっきり爽快感が好きな方にはちょいモヤモヤするものがあるかもしれない・・・カナ?
3年生のカミシメと同室になると不幸になると言われている。
そんな学園寮へ季節外れの転校でやってきた五島は、そのカミシメ先輩と同室になる。
いきなり五島に男しか好きになれないとカムアウトするカミシメは、色々な男と関係しては振ったり、関係した男達はカミシメの元を去ったりしている。
そんな時五島は、カミシメの以前同室になった男がカミシメにキスされた事で窓から飛び降りたという逸話を聞かされるのだが。
カミシメという謎がたっぷり含まれた禁断の木の実のような男に、五島が興味を惹かれていくのは間違いないのだが、どちらかというとカミシメが絡んで構ってちゃんをしている雰囲気がある。
カミシメはネガティブなのだ!!
一見シリアスに見えるこの物語の雰囲気はカミシメが作っているものなのだ。
一話一話雑誌で読んでいた時は、何か大きな深いものがあるのかと、ドキドキしたものでしたが、一冊になって全部繋がってみると・・・
カミシメは悲劇のヒロインを演じていた天然無自覚ネガティブナルシスト?
学園の皆がそれにひきずられて思いこんでいた。
ただ、途中で外から来た五島には客観性があったから、カミシメにひきこまれることなく逆に彼のトラウマを知り、ごく自然に、そして、しようがないな~よしよし、、みたいな。
そんな話だったんだよな、と一皮むけて作者さんにやられたな、って感じることしきりでしたww
それは、描き下ろしのショートで天然炸裂しているカミシメ先輩が立証しているのでは(爆笑!)
個人的に生徒会長のヘアスタイルが超ツボ!
『婚前旅行』
箱根へ来ている男二人は恋人であるのだが、それはお別れ前の記念旅行。
その裏に隠された真実にガクゼンとすると共に、切ない男の愛が胸を締め付けて苦しくてたまりませんでした。
『サマータイムアゲイン』
昔は仲の良かった隣室の同級生とは、ある出来事で秘密を共有している。
進路が別れてから離れていたのだが。
秘密を持つという事に疲れてもう全部認めてしまいたい、解放されたいと願う少年達。
今は決して傷の舐めあいではないと思う。
『春威少年の恋と反抗』
捨て子だった春威を拾って育ててくれた人達の趣味でちょっとおかしな環境にある春威だが、決してホモではないと思っている。
しかし、ある少年に心を奪われて、友達になろうと言われそこで初めて気がついた!
この春威に友人を持ちかける眼鏡黒髪の秀才風男子が、ブラックを醸し出していて実に魅力的だ。
きっと彼は肉食の鬼畜に違いないわ!と、、、ワクワクするキャラでしたw
ずっと前に読んで、なんかインパクトのあった話があったよなと思って読み返したらお宝発見でした。三作の短編と、中編に満たない表題作が収録された、糸井のぞさんの初コミックス。個人的に美しいBL作品として雲田はるこさんの「あなたには言えない」「だいだい色に溶けあう」の短編連作を一つの完成形としてとらえていたのですが、「婚前旅行」はそれとはまた別の切り口を見せてくれました。
「婚前旅行」を含む他二作には、人知れずままならない哀しみを抱えている人物ばかりが登場します。彼らはその哀しみの中にいながら周囲を責めず、でも諦めず、そこから一歩外へ出る覚悟を決めるところで物語は終わります。こういう、かすかな希望の予感を感じさせる物語のつくりがとてもツボでした。
誰かと出会って、自分の何かが変わる。人物の中で大きく何かが変わるような兆しを想像させるような物語が好きです。表題作「コイノヒ」は高校の男子寮が舞台ですが、ものすごく独特な空気。主人公の一年生、ゴトーは他校から転入してきて、三年生のカミシメと寮の相部屋になる。カミシメが恋をすると同室の者は皆不幸になるという噂が囁かれる中、ゴトーは噂など気にしなかった。…のですが。
ゴトーはカミシメに出会うまで恋を知らなかった。むしろ、恋ばかりしているカミシメが理解できなかった。そんな折、ゴトーに好意を寄せるカミシメは、自分の恋愛を「害悪」だと中傷するゴトーに、「好きでもない人間を傷つけて何が楽しい」と涙を見せる。この一件がゴトーの心を激しく揺さぶる…。噂の真相が明らかになるまでの緊張感と、カミシメの理解者たちの存在、そしてゴトーもその一人になっていく過程が魅力かと。
作家さんのキャラクター一人一人に愛情を注いでる感じや、ナゾな部分をわざと残すような描き方も好感が持てました。ファンタジーくらいの感覚で読むと気が楽かも。空白が多く、文字数も多くないのに、必要な情報がギュッと詰まっている。物語のトーンは淡々としているようで、底には重くて暗いものが控えている。ページの余白を想像力で描き足していくような読み方がお好きな方にオススメです。
味わい深かった。
特に最初の「婚前旅行」
こういう展開になって、ここで終わるのかぁ、、、、
短編で、はっきりとした結末があるわけではないけど、この曖昧さが大人っぽくて、なかなか味わい深かくて、この作品がこの本の中では一番好きだった。
大人になって、何年経っても、どんな生活をしていても、「愛してる」の気持ちはどうにもできない。
この二人が、どんな選択をするにしろ、アカルイミライは開けないってところがいい。
他の3作品は高校生の話。
こちらはうって変わって「恋愛ってなんなのか、まだ知らない。わからない」って事を悩む子どものお話。
まあ、若いうちは、好きなだけ悩むといいのさ。
無理くりエロシーンを入れないきれいな展開と、すっきりした素描風の絵がきれいだったので、ちょっとオマケして「萌2」
最低だヽ(#`Д´)ノ
のぞサンの独特の作風にはまり、ようやくゲットいたしました。
独特の雰囲気となにかモゾっとする作品集。
や、別段何に起こっているというわけではない。
ないのだけれど、しょっぱなの「婚前旅行」
久々にゆっくり二人旅。付き合いの長くなった二人が~
な展開にホノボノ読んでいたのだけれど、小出しに判明する
どろどろ展開。
なぜおとなしく二人でくっついていなかったのか。
受の心労をを考えると胸が痛い。それでも離れられないんだから
仕方ないといえるのか。この後二人がどうなったのか
ちょっともやっ
◆春威少年~
これが結構好き。
捨て子の主人公は同性愛者の女性に拾われる。
小さいころから女の子の格好をさせられて、同姓の恋人をいつか連れてくるのを楽しみにしている。
けれど、自分はちゃんと男であり恋人はかならず女性。
男なんて好きになるはずがないと思っていた。
・・・のだけれどwという展開。
ちょっと欝な話が2作続いたあとだからなのか
この素朴な感じがなんとも可愛くて良かった。
ちゃんとカップリングとして完結はしていないものの
きっと二人はずっと近い距離に居るんだろうなと思うのでした。
◆コイノヒ
面白かった。
読み終えて思うのは、先輩ぞんがいかわいいなというな。
攻守が思ってたのと逆だったのも
ツボでした。体躯の小さいほうがというのは萌え。