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表題作愛しい傷にくちづけを

父の再婚で義兄になる派手な容姿の高校生・高梨弘秋
母の再婚で義弟になる奥手で堅い高校生・高梨ミナト

その他の収録作品

  • きみとここから
  • あとがき

あらすじ

高校生のミナトは母親の再婚によって、血の繋がらない義兄の弘秋と暮らすことになった。最初は、きっちりした性格の自分とは違う楽観的な弘秋の性格に、苛立ちを募らせていたが、お互いへの苛々をぶつけあったのがきっかけで仲良くなり、今では悩みを打ち明ける仲にまでなった。そんなある日、弘秋から恋愛相談をされていたミナトは、彼から突然「キスをしてみないか」と言われ、執拗なキスをされる。それ以来、弘秋との関係は微妙に変化し……。(出版社より)

作品情報

作品名
愛しい傷にくちづけを
著者
風見香帆 
イラスト
水玉 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344822764
3.2

(5)

(0)

萌々

(3)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
15
評価数
5
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

結構、好みの作品でしたw

親同士の再婚で一緒に暮らすことになったミナトと弘明。
部屋割りの関係で2人はロールカーテンで仕切っただけの同室に。
何事にも真面目なミナトとどこか軽いノリの弘明。
当然、うまくかみ合うはずもなく…。

最初は個性も違うから反発し合うようなところから入って。
それが互いに同じようなことを想い、家族のためになんとか平和に暮らそうと努めていたようなところがわかって徐々に打ち解けていく。
軽い揶揄いのように弘明にキスをされてしまうミナト。
そこから徐々に変わり始めた関係は弘明の真摯な告白で簡単に納まってしまうのかと思ったのですが。
ここからの展開が非常に好きです。
フツーにイチャラブ甘々派の方にはもしかしたらダメな展開なのかな?
弘明に振られた女子が仕組んだ罠にかかりミナトは暴行されてしまうんですよね。
ただ、その時には弘明は海外に行っていたので、ミナトはそれをなんとか隠そうと画策して。
近くにいた義兄だけがある程度の事実を知ることになるのですが、黙っていてくれるようにと頼んで。
自分の中だけでなんとか収めようとするんですが、後遺症のように外に出れなくなってしまったり。
家族には詳しいことを伝えずストレス的な症状として見守られるようになるミナト。
けれど、事情があって弘明とまた一緒に暮らすようになっても自分の身に起きたことが言えずに…。

とにかく、事件が起きて以降のミナトがせつないんです。
告白だけして返事はまたと海外へ行ってしまった弘明。
それに応えたいと思い始めていた矢先の事件。
もちろん、そうなると素直に応えることもできなくなり。
弘明が家に戻ってからは隠し事があるからうまく付き合えない部分もあったり。
弘明に女性の恋人がいたこともわかったりで、どんどんなんというか「1人」になっていく感じ。
それでも、なんとか弘明と同じ空間で暮らしたいと思うミナトがいじらしかったり。
大切な相手だからこそ知られたくない。
それは自分が穢されたことに対してではなく、そんな自分のために相手が悔やんだりすると可哀想だからというような相手を想ってのことだというのがいいなと思いました。
弘明は最初、軽い子なのかと思いましたが、ちゃんとミナトに本気を伝えたりとスタートは茶化していても真剣になってるのがわかる人物だったので、これから甘え下手なミナトをうまく甘やかしてあげてほしいです。

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